スマート詩吟は面白い

スマート詩吟及び福祉詩吟は私の造語です。それらの普及を図っていきたいと思います。

「あなたのそばに吟詠を」(連載第35回)

2020-08-18 09:00:00 | エッセー「あなたのそばに吟詠を」

昨日から続きます。

「声に出して読みたい日本語」がベストセラーになった。

腹から声を出す例として謙信が川中島で信玄に単騎迫った有様を描いた

「鞭声粛々夜河を過る・・流星光底長蛇を逸す」が詩吟の定番として掲載されている。

その説明に詩吟のポイントは「腹から声を出すことである、詩吟にはいわゆる美声は必要なく、

丹田から生まれ、晴朗で豪快味のある声がふさわしい、さび声もまた良い」とされている。

漢詩は一音一音をはっきりと声に出すのがポイントであるが、

私達は日常では全ての音を均等に・はっきりと発音していない。

だから、詩吟の様に声をはっきり発すると、響きとしての言葉の生命力を感じる、

魂が揺さぶられるような力があると記してある。

つまり詩吟では「詩文の語り」に一切節を付けずに、その余韻の中に旋律(メロデー)を付け、

更に余韻の中に自分の感動を込め、この感動を聞くものに伝えると良いということである。

明日に続きます。

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「あなたのそばに吟詠を」(連載第34回)

2020-08-17 09:00:00 | エッセー「あなたのそばに吟詠を」

先週から続きます。

7おわりに

「あなたのそばに吟詠を」を書き始めて30回を越して、いよいよ終りに近づいてきた。

気になっていることを追記しながらこのシリーズを終りにしたい。

先ず私は、詩を深く読むことにより先人の生き方を学ぶことが出来た。

更に、吟を通して、人の道の在り方を無我の境地で吟じることにより、

何事にも動ぜず、平常心を養い、同じ道を究める仲間と協調心や思いやりなどを求めて歩いていくことが出来た。

『詩吟とは何ぞや』ということについて、詩吟創始者の言を師匠から

「詩吟とは気を養う道である」と聞いたことはがある。

つまり『一吟して気力を受実し、熱吟して喜怒哀楽等の情を和らげるのでなくてはならない。

そしてその境地に達してこそ、詩吟の良さ、吟道の有り難さがしみじみと解ってくる。

解ってきたら、吟道を広め、その燈火を高く掲げて、世の中を照らすことが務めなのである。』と説いている。

私は未だ未だその境地は無理であるが、その扉を開け、その中に入り得た気がする。

明日に続きます。

 

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三段昇段審査課題吟「逸題 勝海舟」

2020-08-15 09:00:00 | 絶句

私は公益社団法人日本吟道学院認可修神会の会員です。

日本吟道学院では年に2回昇段審査があります。

本日は三段昇段課題吟「逸題 勝海舟」(吟者:指方龍順)を参考に公開します。

この様子をご覧になった方が、少しでも詩吟へ

参加してもらえるとうれしいな~と思って、ブログで発信しています。

三段昇段審査「逸題」

三段昇段審査課題吟「逸題 勝海舟」(「福祉吟詠は楽しい」)
動画リンク
 

三段昇段審査課題吟「逸題 勝海舟」(「福祉吟詠は楽しい」)

逸題   勝海舟

芙蓉は碧の旻に聳えたり

此れに対して須らく真を養うべし

擾擾として何事をか遂げる

時危うし偉人を思う

「逸題 勝海舟」の詩の心(日本吟道学院吟道範典より転記)

富士の雪峯に対して、国を憂い信念を吐露した詩です。簡潔20字の内に

無限の力強さがあらわれ出ています。

国家の危急存亡の時に、真の救国の偉人があらわれんことを欲する、

簡潔剛直な詩です

 

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「あなたのそばに吟詠を」(連載第33回)

2020-08-14 09:00:00 | エッセー「あなたのそばに吟詠を」

昨日からの続きです。

脳卒中同病会で何回か詩を吟じ・聴いて頂いたことをきっかけにして、

横浜市社会福祉協議会を通じて『福祉吟詠教室』を主宰することが出来た。

この教室は今後社会福祉協議会及び障害者施設で定期的に開催することになる。

中途障害者の社会参加が如何に大事かという典型的な出来事である。

『福祉吟詠』は私の造語であるが、皆さんに次の様にお話している。

『福祉吟詠は自分のできる範囲で、原作をできるだけ理解して、

原作者の気持ちにできるだけ寄り添い、

自分が感じたままの朗詠(朗読・吟詠)を通して、聴く人にその感動を与えることで、

周りを豊かに・幸せにしようとするものです。

だから福祉吟詠は上手・下手を問いません。

朗読そして吟詠に込めた気持ちを大事にしたいと思います。』

 少々の障害を負ったとしても、

加齢に伴う不具合を先取りしてしまったと考えるとたいしたことは無いかもしれない。

返って、身体のどこか一つ不自由があるだけで

他人への優しさ、思いやりが変わるものかということを肌身に感じポジテイブになると思う。

来週に続きます。

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「あなたのそばに吟詠を」(連載第32回)

2020-08-13 09:00:00 | エッセー「あなたのそばに吟詠を」

先週からの続きです。

 

6福祉吟詠

私は2010年12月に脳卒中を発症した。

2年後その顛末を『スマート詩吟は面白い=趣味の詩吟が脳内出血を癒してくれた=』として上梓した。

出版された雑誌帯には、

『四半世紀の間続けてきた唯一の趣味・詩吟。病後、詩吟を通して人と繋がり、

リハビリ、回復をはかるまでの物語』のキャッチフレーズで紹介された。

この単行本を読んだ同朋の参加を得て、

スマート詩吟を一歩進めた『福祉吟詠』が少し広がった。

その後、

この本が地元新聞記者の目に留まりインタビューを受け詩吟大会で聴吟してもらった。

新聞に写真入り記事『定年後の生き方』のテーマで取り上げられたので

福祉吟詠の会員も更に増えることになった。(H27年5月17日神奈川新聞)

明日に続きます。

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