今回の事件は、当初よくある食中毒事件と思っていたが、その後の展開は、とんでもない事件であることが解ってきた。
集団食中毒で4人目の死者が出たことを受け「焼肉酒家えびす」を運営する「フーズ・フォーラス社」(金沢市)の勘坂康弘社長は、マスコミの前で土下座し、「男泣きに泣いてみせた」が、これは同情を買う演出に過ぎず、極めて不誠実である。
焼き肉チェーン社長が謝罪…死者4人目
(読売新聞)- 2011年5月5日19時44分
船場・吉兆の食品偽装事件や、雪印の廃ミルク再使用事件にも似た「食品提供者のモラル」を決定的に欠くものである。
私のツイッターでも『つぶやき』を書いたが、昨日の読売新聞の報道で、
【厚生労働省の基準で定められた生食用牛肉が、少なくとも2008~09年度にかけて国内で一切出荷されていなかった】
ことが報道されたことは驚くべき話である。
生食用牛肉出荷ゼロ「加熱用、生で提供」常態化
(読売新聞)- 2011年5月4日03時07分
2010年度や2011年はどうであったのかは、統計がないために不明であるだけの話で、改善されたことは確認されていない。
9割9分は、そのままの状態であったということだろう。
すなわち、店舗で生食に提供されている牛肉は、生食用として管理されたものではなく、加熱用を各店舗が勝手に生食に出していたものである。
人の健康に直接関わる恐ろしいルール違反が行われているのである。
その上、この事件を受けた後も、引き続き「生肉ユッケ」を提供し続けている店舗も少なくないと言う。
このルールに法的罰則が無いからである。
いくら、舌触りが良く“おいしい”からといって、毒饅頭を喰らう必要はない。
牛肉の刺身やユッケなどの生食は止め、自己防衛するしかない。
厚労省は、事件を受けてようやく、法的規制を検討し始めたと言う。
1996年、レバーの生食などによる腸管出血性大腸菌O(オー)157の食中毒で8人が死亡した事件の教訓は全く活かされていなかったことになる。
生肉販売に罰則ある基準創設へ ユッケ食中毒受け厚労省
(朝日新聞) - 2011年5月5日(木)20:04
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生食用牛肉出荷ゼロ「加熱用、生で提供」常態化
(読売新聞)- 2011年5月4日03時07分
富山県などの焼き肉店で発生した集団食中毒に関連し、原因とみられているユッケなどの材料として、厚生労働省の基準で定められた生食用牛肉が、少なくとも2008~09年度にかけて国内で一切出荷されていなかったことが3日、分かった。
当時、国内の飲食店で提供された生の牛肉は、厚労省の基準では「加熱用」だったことになる。
消費者庁や厚労省は、現在も焼き肉店などでこうした基準外の生肉の提供が常態化しているとみており、基準の改定を視野に入れ、現状把握に乗り出す。
厚労省の「生食用食肉の衛生基準」は1998年に設けられた。96年、レバーの生食などによる腸管出血性大腸菌O(オー)157の食中毒で8人が死亡したことに対応し、生の牛肉を出荷する場合、食肉処理施設に生食専用の設備を備えることや、温度10度以下で加工することなどを求めた。
生肉販売に罰則ある基準創設へ ユッケ食中毒受け厚労省
(朝日新聞) - 2011年5月5日(木)20:04
焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」(本社・金沢市)の集団食中毒を受け、厚生労働省は5日、罰則のある食品衛生法に基づいて、牛肉を生食として販売する際の基準を新たにつくると発表した。基準ができるまでは、生肉を出している飲食店への監視指導を強めるとして、緊急的な立ち入り調査の実施を都道府県に要請した。
牛肉などの生食については厚労省の衛生基準があるが、強制力がないため飲食店の独自の判断で客に提供しているのが実態だった。
新たな基準は、汚染部位を取り除く際の指標や「生食用」の表示を定めた現行の衛生基準を基本とする。
法改正ではなく、内閣府の食品安全委員会や厚労省の薬事・食品衛生審議会の意見をふまえて決める。厚労省の担当者は「可及的すみやかに検討する」としている。
また、緊急的な立ち入り検査の対象は、ユッケなど牛肉の生肉を扱う飲食店や食肉処理業者、食肉販売業者。現行の衛生基準を満たしているかどうか確認し、適合しない場合は、改善するまで飲食店への販売や客への提供の中止を求める、としている。
厚労省によると、5日現在、「焼肉酒家えびす」をめぐる腸管出血性大腸菌による食中毒の疑いのある患者は、富山、福井、神奈川3県で計75人にのぼる。うち23人が重症、4人が死亡している。
細川律夫厚労相は、朝日新聞の取材に対し、被害が拡大していることについて「重く受け止めている。汚染原因を調査し、食品衛生法の基準をつくることを検討する」と述べた。
(朝日新聞 北林晃治、及川綾子)
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ツイッター再録
【西日本】焼き肉店食中毒、客の死者3人に 2県警が合同捜査本部
http://t.co/lnj3pmQ
焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」で発生した集団食中毒で、富山県は4日、入院していた40代の女性が4日午前、死亡したと発表した。同チェーンの食中毒での死者は3人目。 05-04 23:01
【読売】生食用牛肉出荷ゼロ「加熱用、生で提供」常態化
http://t.co/7yiZQ65
国内の飲食店で提供された生の牛肉は、厚労省の基準では「加熱用」だったことになる。 消費者庁や厚労省は、現在も焼き肉店などでこうした基準外の生肉の提供が常態化しているとみている;怖~い! 05-04 23:08
【読売】神奈川2店舗でも食中毒、ユッケ食べた女性重症
http://t.co/3CRU3ZI
「焼肉酒家えびす」店舗で食事をした男児2人が「O111」に感染して死亡した食中毒で、横浜市は3日、同じ系列店舗で食事をした同市の女性(19)が、食中毒で意識不明の重症となったと発表した。 05-04 23:12
【読売】ユッケ食べた10歳未満女児も重症に
http://t.co/1ciK8ef
富山県は3日、「焼肉酒家えびす」で発生した集団食中毒で砺波店でユッケを食べた10歳未満の女児が、腎臓障害などを引き起こす溶血性尿毒症症候群で新たに重症となったと発表した。県内の累計患者は58人 05-04 23:16
【読売】福井の同じ焼き肉店で食事の女児にも食中毒症状
http://t.co/IruV6Lj
「焼肉酒家えびす」福井渕店で4月17日にユッケを食べた福井市内の男児(6)が死亡し、10歳代の女性1人が重症に陥った問題で、県内の女児(2)が食中毒の症状を訴えていることがわかった。 05-04 23:20
【読売】ユッケ肉納入時、すでに菌付着か…遺伝子型一致
http://t.co/SgOBm6V
「焼肉酒家えびす」砺波、福井渕両店で食事をした、いずれも6歳男児が死亡した食中毒で、2人から検出された「O111」は、ユッケ用肉が両店舗に納入された段階ですでに付着していた可能性が高い。 05-04 23:23
【JUNSKY】「焼肉酒家えびす」各店で【O111】などによる集団食中毒の経緯を見ていると、社長の無責任ぶりがあまりにも見苦しい上に、加熱用の肉をそのまま生食用として提供していることが明らかになった。2008年9年には、全国で生食用の牛肉の出荷は【0(ゼロ)】と言うから、全ての店の生肉は怪しい! 05-04 23:28
【読売】生食用牛肉出荷ゼロ「加熱用、生で提供」常態化
http://t.co/7yiZQ65
厚労省の「生食用食肉の衛生基準」は1998年に設けられた。生の牛肉を出荷する場合、食肉処理施設に生食専用の設備を備えることや、温度10度以下で加工することなどを求めた。 05-04 23:31
生食用牛肉出荷ゼロ「加熱用、生で提供」常態化(続き)
http://t.co/7yiZQ65
結局「焼肉酒家えびす」だけではなく生の牛肉を提供している全ての店舗で基準どおり管理された「生食用牛肉」を使用せず、安価な加熱用牛肉を『生』で提供していたことになる。怖くてもう食べられない 05-04 23:36