名古屋のプチ(小もの)・『独裁者』河村たかし市長自らが主導する市議会の解散請求(リコール)運動で、受任者の記載していない署名簿が多数(約2万冊)見つかるなど、この種の「正式」署名活動としては極めて杜撰な活動状況が浮き彫りになったと言う。
必要な法定数(36万5795人)に対して
約46万5000人分の署名が集まったというが、その中の
約11万4000人に疑義があるということだから、
リコール署名成立の可否を決定づける数字である。
*****************
私も何度か、受任者になった条例制定署名活動を行ったことがあるが、
「署名簿には受任者の署名捺印が無いと、その署名簿全体が無効になる」
と、厳重に注意し管理していたものだ。
賛同する署名にも自筆の署名と捺印(家族で署名の場合は、それぞれの自筆とそれぞれの印鑑で捺印)が必要で、案外とハードルが高いものであった。
署名して頂く側にもその旨の説明が必要であったし、家族の方々の署名をして頂く間玄関先で待っていなくてはならず(預け置きは禁止)署名集めも普通の要請署名の何倍も時間が掛かったものだ。
*****************
集められた署名は、当該行政地域の選挙管理委員会が筆跡も含めて判定し、同一人物が受任者の異なるあちこちの署名用紙に重複署名していたり、家族や他人の分を代筆したりしていないかチェックされ、正当なものだけが署名としてカウントされる。
従って、名古屋市のような大都会で40万もの署名の有効性を確認する仕事は選挙管理委員会の実務も膨大になる。
それゆえ、一定期間を費やすのは致し方ない。
*****************
ところが、報道によれば(報道の勇み足かも知れないが)、
【署名集めを担った「受任者」が空欄になっている署名簿が多数あり、「収集方法に疑問がある」として、該当する署名簿に記された約11万4000人に書面を郵送するなどし、本人確認する方針を固めた。】
(讀賣新聞Web版 2010年10月20日(水)03:06) という。
これは手続き的におかしい!
署名簿の署名者に行政側から接触すること自体が異常であるし(そんなことを許せば『お上』のコントロールを許してしまうことになるし、ある意味 誘導や 強制や 恫喝にもなり得る)、それで有効性が確認されれば正式な署名として認めることも、リコール署名制度の前提を覆すものである。
断じて許されるものではない。
これを行政側が上記のような個別接触で『掘り起こす』となると、結果的には市議会をリコールに追い込みたい市長自らが、制度的には無効な署名を有効な署名に仕立て上げたことになるだろう。
マスメディアの報道が、この問題を指摘していない事には大いに疑問がある。
河村たかし名古屋市長を『よいしょ』し、『おべっかを使う』ことは、
そろそろ止めてもらいたいものだ。
この件は、名古屋市選挙管理委員会に意見を送りたいと思う。
⇒ 2010年10月20日,12:30 前後に FAX と メール を送りました
御賛同の方は、同じような行動を起こして頂ければ・・・と願います。
名古屋市選挙管理委員会
選挙係 TEL:052-972-3315,FAX:052-972-4180
Web:http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/64-9-0-0-0-0-0-0-0-0.html
(上記Webページの下の方に御意見記入欄あり;但し 1000字まで)
電子メールアドレス:a3316@senkyokanri.city.nagoya.lg.jp
名古屋市役所
〒460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号
電話番号:052-961-1111(代表)
名古屋市役所 ご意見・お問い合わせ
名古屋おしえてダイヤル(市政に関するお問い合わせ窓口)
電話番号 052-953-7584 (Qはいつでもみんななごやし)
ファックス番号 052-971-4894
電子メールアドレス:7584@oshiete-dial.jp
10月21日追記
しかし、今日のニュースでも
【署名簿のうち、署名を集めた担当者名が空欄になっている約2万部(計約11万4000人分)について、本人に署名の状況などを確認するため、審査期間を延長すると決めた】
ということなので、私の抗議など意に介せぬつもりらしい!
名古屋のリコール署名、審査期間延長を決定(読売新聞) - goo ニュース
2010年10月21日(木)17:09
*******************************************
(左のアイコンをクリックして
もらえたら嬉しいです)
*******************************************
市議会リコール署名11万人分調査=審査期間1カ月延長へ―名古屋市選管(時事通信) - goo ニュース
リコール署名11万人「疑問」…名古屋市選管
読売新聞 2010年10月20日(水)03:06
名古屋市の河村たかし市長が主導する市議会の解散請求(リコール)運動で、署名の審査を行っている市選挙管理委員会は19日、臨時会を開き、署名集めを担った「受任者」が空欄になっている署名簿が多数あり、「収集方法に疑問がある」として、該当する署名簿に記された約11万4000人に書面を郵送するなどし、本人確認する方針を固めた。
市選管は一両日中に再度、会議を開き、最終決定する。確認には1か月程度が必要で、24日予定の審査結果の発表は、11月下旬にずれ込む可能性が出てきた。
河村市長の支援団体「ネットワーク河村市長」は今月4日、解散の是非を問う住民投票の手続きに必要な法定数(36万5795人)を大幅に上回る約46万5000人分を、市内の全16区選管に提出。選管が20日以内に有効かどうかを審査し、発表する予定だった。
リコール署名11万人分、期間延長し審査へ 名古屋
朝日新聞 2010年10月20日(水)03:01
河村たかし名古屋市長が主導する市議会解散の直接請求(リコール)に向けて集められた46万5594人分の署名のうち約11万人分が、署名集めを担った「受任者」の記入欄が空白の署名簿に書かれていることが、市選挙管理委員会のまとめでわかった。市選管は、これらが有効かどうかを判断するため、24日までの予定だった審査を1カ月程度延長する方針を固めた。
リコールに必要な署名は36万5795人分で、約11万人分の有効・無効の結果はリコールの成否を左右しかねない。審査日程がずれ込むことで、来年2月に出直し市議選・市長選・愛知県知事選の「トリプル選」実施を目指す河村市長のスケジュール案も変更を余儀なくされる。
市選管による署名の審査は今月5日から20日間の予定で始まった。署名簿1枚には最大で12人が署名できるが、市選管のこれまでのまとめでは、受任者欄が空白の署名簿は約2万枚あった。これらの署名簿に書かれた署名は約11万人分にのぼったという。
署名は、選管に登録した受任者(今回は約4万5千人)が、署名簿の受任者欄に自分の名前を書き、対面で署名をしてもらうのがルール。ただし、10人いるリコールの「請求代表者」には、受任者欄が空白のまま署名を集めることが認められている。そのため、受任者欄が空白でも直ちに無効にはならないが、請求代表者や受任者以外の人が集めた可能性を否定できないことから、市選管では、空白の署名簿の署名も有効とするかどうか議論を重ねていた。
市選管のこれまでの議論では、仮に街頭で署名を呼びかけたとしても、10人しかいない請求代表者が署名期間の1カ月間で約11万人分の署名を集めるのは困難と考えられる▽市選管に「受任者がいない状態で署名を集めている」との情報が寄せられた――ことなどを重視する意見が委員から上がっていた。19日に開いた委員会では、審査期間を延長してでも、ルール通りに集められたかを調べる必要があるとの考えで一致したという。
具体的な調査方法については協議が続いている。審査にあたっている各区選管の中には、署名簿に記載された住所に郵送で問い合わせをする方法を実施している選管があり、こうした方法を軸に検討されるとみられる。
地方自治法は、署名の審査期間は「20日以内」と定めている。ただ、総務省によると、審査期間を超えても請求内容が失われることはないため、審査期間の延長は事実上可能だという。過去には、2005年に茨城県境町の町議会リコールの署名審査で審査に37日間かけた例がある。
有効署名数の確定は当初は11月中旬の見込みだった。審査期間が延長されれば、その後の縦覧や異議申し立てなどの手続きがそのまま先送りされる。署名が必要数に達していた場合、年明けにも実施される予定だった住民投票は来年2月以降になる。(豊岡亮)
*******************************************
(左のアイコンをクリックして
もらえたら嬉しいです)
*******************************************