秋田の男子小学生(7才)殺害事件で、この事件の前に娘が『水死事故死』した母親が逮捕された。
新聞はこぞって『水死女児の母、逮捕』と書き立てている。
昨日(2006/6/4)朝7時に出頭させてから、16時間にも亘る“任意”の取調べで、『死体遺棄』については、大筋で容疑を認めたので逮捕した、というようである。
マスメディアは、この一方的な『警察発表』を自ら検証することなく、そのまま実名で発表した。
みのもんた氏の『朝ズバッ』では、「16時間にも亘る“任意”の取調べは異常だ」とコメンテイターに言わせた上で、結局『犯人』と断定したような言い方を、みのもんた氏に行わせている。
その中で、その母親が、執拗なマスコミ取材や警察の事情聴取に激昂して、いわばキレタ発言をしているところを、前後の事情は無視して、そこだけ『切り取って』放映し、みのもんた氏が『ひどい女だね!和歌山毒入りカレー事件とおんなじだ』と発言したことは印象的だ。
その前に、男子小学生の死亡を聞かされて、落胆し『ご両親の気持ちを察する』発言をしている映像を流すことで、この女性の“二面性”を描いて見せ、いかにも犯人らしかろうと視聴者に誤認を与える報道をしている。
そのうえ、『朝ズバッ』では、その激昂したシーンを繰り返し放映して視聴者を誘導している。
また、容疑者に関する否定的な情報を探し出しては報道し、スポーツ紙の報道を引用してまでネガティブキャンペーンを繰り返し、みのもんた氏は、「母親失格だよね」とまで言っている。
極めて一方的な報道である。
そして、容疑を固めるため「慎重に捜査を進めている」と、これもまた警察発表そのままの報道である。
16時間も続けた事情聴取と70人も投入した家宅捜索など『慎重』とは対極の荒っぽい捜査をしているにも関わらず「慎重に捜査を進めている」との言い分 の垂れ流しである。
チャンネルを換えながら、各局をスポットで見たが(同時に全てみることはできないので)、犯人扱いせずに報道している局はなかったようだ。
NHKなど他の放送局も実名入りで「死体遺棄は大筋で認めた」と一様に警察発表をそのまま発表している。
万が一冤罪であっても「警察発表を報道しただけだ」と言い逃れするつもりであろう。
この女性は、自分の娘が水死事故扱いされたことに対し、男子児童殺害事件後、娘の事件の時「警察がきちんと動いてくれてたら、剛健君もこういうことにならずに一緒に遊べていたのに」と警察を批判する発言をしているが、これは親として当然のことであろう。
私の感触では(と、言っても情報源はマスメディアしかないのだが)、この警察の粗雑な捜査への批判に怒った警察側が、報復的に犯人扱いしているのではないかということだ。
報道では「逮捕直前に、警察の質問にうなずくようになった」という警察発表を引用をしていたが、16時間の取調べにより精神的に追いつめられた結果か、眠さのあまりの『コックリ』かもしれない。
こういう報道の氾濫の中で、「赤旗」が、実名を伏せ、冷静な取り扱いをしているのはさすがであった。
秋田小1児童殺害事件-1 次のページ(2)へ
新聞はこぞって『水死女児の母、逮捕』と書き立てている。
昨日(2006/6/4)朝7時に出頭させてから、16時間にも亘る“任意”の取調べで、『死体遺棄』については、大筋で容疑を認めたので逮捕した、というようである。
マスメディアは、この一方的な『警察発表』を自ら検証することなく、そのまま実名で発表した。
みのもんた氏の『朝ズバッ』では、「16時間にも亘る“任意”の取調べは異常だ」とコメンテイターに言わせた上で、結局『犯人』と断定したような言い方を、みのもんた氏に行わせている。
その中で、その母親が、執拗なマスコミ取材や警察の事情聴取に激昂して、いわばキレタ発言をしているところを、前後の事情は無視して、そこだけ『切り取って』放映し、みのもんた氏が『ひどい女だね!和歌山毒入りカレー事件とおんなじだ』と発言したことは印象的だ。
その前に、男子小学生の死亡を聞かされて、落胆し『ご両親の気持ちを察する』発言をしている映像を流すことで、この女性の“二面性”を描いて見せ、いかにも犯人らしかろうと視聴者に誤認を与える報道をしている。
そのうえ、『朝ズバッ』では、その激昂したシーンを繰り返し放映して視聴者を誘導している。
また、容疑者に関する否定的な情報を探し出しては報道し、スポーツ紙の報道を引用してまでネガティブキャンペーンを繰り返し、みのもんた氏は、「母親失格だよね」とまで言っている。
極めて一方的な報道である。
そして、容疑を固めるため「慎重に捜査を進めている」と、これもまた警察発表そのままの報道である。
16時間も続けた事情聴取と70人も投入した家宅捜索など『慎重』とは対極の荒っぽい捜査をしているにも関わらず「慎重に捜査を進めている」との言い分 の垂れ流しである。
チャンネルを換えながら、各局をスポットで見たが(同時に全てみることはできないので)、犯人扱いせずに報道している局はなかったようだ。
NHKなど他の放送局も実名入りで「死体遺棄は大筋で認めた」と一様に警察発表をそのまま発表している。
万が一冤罪であっても「警察発表を報道しただけだ」と言い逃れするつもりであろう。
この女性は、自分の娘が水死事故扱いされたことに対し、男子児童殺害事件後、娘の事件の時「警察がきちんと動いてくれてたら、剛健君もこういうことにならずに一緒に遊べていたのに」と警察を批判する発言をしているが、これは親として当然のことであろう。
私の感触では(と、言っても情報源はマスメディアしかないのだが)、この警察の粗雑な捜査への批判に怒った警察側が、報復的に犯人扱いしているのではないかということだ。
報道では「逮捕直前に、警察の質問にうなずくようになった」という警察発表を引用をしていたが、16時間の取調べにより精神的に追いつめられた結果か、眠さのあまりの『コックリ』かもしれない。
こういう報道の氾濫の中で、「赤旗」が、実名を伏せ、冷静な取り扱いをしているのはさすがであった。
秋田小1児童殺害事件-1 次のページ(2)へ
>警察の粗雑な捜査への批判に怒った警察側が、報復的に犯人扱いしているのではないか
直感的に俺もこのように感じました。真実は分かりませんが。よくあることです。警察発表垂れ流しの事件報道は改善されることなく益々程度が低くなっていますな。
更に、警察がでっちあげたか否かは措くとして、被疑者の段階、それも殺人容疑ではなく、死体遺棄の段階で、被害者家族の怒りのコメントを垂れ流すのもおかしいでしょう。そもそも殺人事件の真犯人であるかどうかも分からないのに。
その通りですよね。
この、コメントを私の次の記事と一緒に本編にUPさせていただきます。
ありがとうございました。
JUNSKY
わたしはこの事件に関してテレビ・新聞の
報道は一切見ていません。
ラジオのみで聞いていました。
もちろん、報道の内容は新聞などの内容と
大体同じかと思うのですが、
扇動力の弱いラジオで冷静に聞いていると
やはりどうもおかしいなと感じ、
必ずこういったことをブログなりで
発言している人がいるだろうと思い、
ここへたどり着きました。
驚いたことに、他のブログ等では、このような
発言はあまりないのですね・・・・
わたしの場合、冤罪事件に関するTV番組を
見たばかりというのもあって、この事件の報道を
疑い始めたのですが、
直前に見た影響というだけではなく、
ああいった警察の実情をちらりとでも知ってしまったら
もうこの事件は冤罪としか思えないですね・・・
冤罪事件のなかで実際冤罪としてみとめられたものは
どのくらいあるんでしょうね・・・
いつ自分に無実の罪が着せられるかわからない世の中・・・
恐ろしいです。
長いコメントありがとうございます。
この事件の他のブログを見ましたが、私のような考え方は極めて少なく憂慮しています。
昨日から今日に掛けて精力的に論陣を張りました。全部お読みいただいたでしょうか?
今日になって「殺害をほのめかし始めた」という報道(警察発表)が出ていますが、最初に16時間に亘る取調べから始まったと言うことと、眠らせず意識を朦朧とさせて自供を誘導すると言うのやり方で、信憑性は疑わしい。
「横にならせてほしい」と言ったという報道は、眠らせずに取り調べていることを示唆しています。
なお、このブログに嫌がらせや中傷や反論は今のところ全くありません。覚悟はしていたのですが・・・
読ませていただいて、より、
冤罪事件ではないかという考えが強くなりました。
警察に、マスコミに、憤りを感じますね・・・
全部お読み頂きありがとうございました。
本日も追加しましたので、お読みください。
マスコミが何と書こうと、私は「疑わしきは被告人の利益に」の立場で書き続けます。
もちろん、その女性はまだ「被告人」になっているわけではありません。
何しろ、起訴さへできていないのですから・・・
今日の記事に書きましたが、あれだけ“証拠らしき『事実』”を次から次にマスコミにリークするということは、警察は何も確証を摑んでいないのではないか?と思っています。
涙がこぼれちゃいました。
私はブログではありませんが、自分のHP上にコメントを載せました。上記URLに。
私のような観点で書いているブログは殆どなく、たいていが犯人扱いを前提にしており、憂慮しています。
あなたのホームページを読ませていただきました。
『決め付け』報道に関する御意見を、これに続けて書いていただければ幸いです。
孤立無援の“容疑者”の女性のことを考えると心が痛みます。
このバッシングは高遠さんや郡山さんがイラクで拘束された時にも似ていますし、松本サリン事件と構造が同じです。
こういう捜査方法では真犯人は捕まらないでしょう。
引き続き折りに触れ書いていきたいと思います。
もっとこれが「冤罪」である可能性が濃厚との議論が白熱していると思ったのに・・・。
少なくとも、犯人扱い前提で展開するブログと同程度の数で、「冤罪」の可能性に触れる議論が展開されてもよさそうなものを、と思わずにはいられませんでした。
そんな中でも、唯一冤罪の可能性について詳細に記してくれた「どん底あるいは青い鳥―冤罪一直線」のブログを見つけたときは、小躍りしたくなしました。
そして今日は、こちらのページを見つけ、また一つ心強く思った次第です。
本当に、今の世の中、当事者主義の意識のない人たちが多すぎ・・・。
自分だけは大丈夫!「冤罪」なんてテレビドラマと小説の中だけの出来事だから。という根拠のない自信は、一体どこから来るのやら。
いえ、きっと他者すなわち体制側によって植え付けられているのでしょうね。
それを、今回の事件を通して身に沁みて感じている次第です。
本当に、学ぶべきことがたくさんあります。
コメントありがとうございます。
検索ワードに、このブログが引っ掛からなかったのですね。
他のブログさんからたどられて来られたようでお疲れ様です。
私は、あえて容疑者とされている女性の名前は人権配慮の観点から一回も書いていませんし、「冤罪」という用語も慎重に扱っていましたので、検索には掛かり難かったようです。
しかし、検索HITを上げるためやアクセスランキングを上げる為に、容疑者名を書くことは今後もしません。
引用するリンクをたどれば、名前が出てくることまでは制御できませんが・・・
また、コメントで被疑者の名前を出されている場合も削除はしません。
ブログ内で松本サリン事件を度々取上げましたが、そこでも当時容疑者とされて、長期間の被疑者扱いの後に(その間に東京など他のサリン事件が発生)無実が証明された方の名前も書いていません。
この種の事件では、人の名前は、こういうブログで軽々しく扱うものではないと思います。
今後ともよろしく御願い致します。
度々御訪問ください。