そしてドアを閉めて 一人の部屋
君は君自身の旅路を始めて
君の旅は たかだか歩いて三歩
君の旅は書物をベッドに持ち込むべきだ
FMラジオは70年代
サイケデリック 歌ってて
ふと見る空に月の影
眼球と文章の距離は30センチ
手に持つ書物は300グラム
ベッドライトに照らされて
読み始める書物
朗読
{虚栄はかくも深く人間の心に
{錨をおろしているので、兵士も
{徒弟も、料理人も荷役人も、それぞれ
{自慢し、人の称賛を得ようとする。
{哲学者さえも、それを得ようとする。
(パスカル パンセ)
{ある日 悲哀が私をうたはせ
{否定が 私を酔はせたときに
{すべてはとほくに うつくしい
{いろあひをして 見えてゐた
(立原道造 午後に)
{あなたも蘭室の友、つまり日蓮の
{もとへ来て帰伏することにより、
{ヨモギのように曲がった邪信が、
{麻のごとくすなおな正信になる
{ことができるのです。
(日蓮 立正安国論)
{いかに幸いなことか
{神に逆らう者のはからいに従って歩まず
{罪ある者の道にとどまらず
{傲慢な者と共に座らず
{主の教えを愛し
{その教えを昼も夜も口ずさむ人。
(ダビデ 詩篇)
そしてドアを閉めて 一人の部屋
君は君自身の旅路を始めて
君の旅は たかだか歩いて三歩
君の旅は書物をベッドに持ち込むべきだ
FMラジオは70年代
サイケデリック 歌ってて
ふと見る空に月の影
眼球と文章の距離は30センチ
手に持つ書物は300グラム
ベッドライトに照らされて
読み始める書物
FMラジオは70年代
サイケデリック流してて
ふと見る空に流れ星
君の旅路はこの部屋の
一冊の書物から もう始まっている
いい旅を いい旅を