わが家には一つ、使わなくなったソファーがある。
子どもたちがいた頃、リビングに置いていたものだ。
バブル崩壊後の大安売りで買った代物だ。
今は新しいソファーが鎮座している。
もともと高価なもので、革製で頑丈だ。
一部スレているだけで、まだ十分に使える。
そのソファーをムスコがほしいという。
ムスコ宅にあるソファーは背もたれが低く、孫の転落が心配ということらしい。
なら、背もたれの高いうちの方が安心だ。
運ぶとなったら、困るのは手段だ。
いろいろ思案したあげく。バンタイプの普通車をレンタルした。
難題があった。
ソファーが重いことだ!
一人で持ってみてビックリした!
こんな重いもの、よく運び込んできたものだ。
家具屋さんには仕事とはいえ頭が下がる。
もう一つの難題はムスコ宅に入るかどうか?だ。
ムスコ宅は間口が65cmがしかない。
ソファーは最短のところで80cmだ。
数字的にはまずムリだ。
まあ、なんとかなるだろう。
最悪、ドアを外せばすむことだ。
ソファーは二人で持つとアンガイ、軽かった。
あっけなかった。
背筋力が効いたか?
ワタクシ221㎏、ムスコ290㎏だ。
いざムスコ宅へ。
さあ、どうする?
しばし、ベランダで考える。
ソファを立てて、回転させながら入れてはどうか?
人が体を横にしてせまいところをすり抜ける要領だ。
これしかない!
やってみよう!
よいしょと!(ソファを立てたところ)
えっちらほっちら!(ソファを回しているところ)
な、な、なんと!
軸回転をするようにソファーはスルっと部屋の中に入ってしまった。
おお~
ちょっと感動的なできごとだった!
やってみるもんだな!
こうして、わが家にあったソファーはムスコ宅でまた第二の人生を送ることになった。
わが家ではちょっと不要の長物(?)だったが、ここでは重宝されるだろう。
いかった、いかった!
※ ソファーをひっくり返した時に分かったのだが、ムスコが言うにはどこかの有名品らしい。