散歩コースに毎年、スイカを大きく育てている家がある。
道路側のフェンスにはわせた大玉スイカがこれ見よがしにぶら下がっている。
どんな人がどんなふうに育てているのだろうか?
一度話を聞いてみたいものだと思っていた。
ある日、いた!
チャンスだ!
「ちょっと話を聞かせてください!」
「どうぞ! どうぞ!」
意外と気さくな人だった。
「スイカをどんなふうに育てているんですか?」
「培養土です。」
「化成肥料はやりますか?」
「やります!」
スイカが終わった後の土はナスやピーマンの土に回すのだそうだ。
スイカは連作を嫌うので、同じ土は使わないという話だった。
なるほど!
ナスとピーマンが大きく育っていた。
しかし、思ったより小さな菜園だった。
育てているのはスイカとナスとピーマンで、隅っこにニラが勝手に生えていた。
その程度だった。
培養土と化成肥料であんなに丈夫なスイカが実る!
連作は避ける!
聞きたかったことが聞けて、うれしかった。
スイカおじさんんもそんなに変わったことをしているわけじゃない!
それが分かってよかった。