新河鹿沢通信   

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続イボガエルと地震

2008年07月07日 | 地域
時たま鳴きだしたと思えばピタッととまる ツチガエル。
体長3cm-5cmほどで、メスの方がオスより大きい。
背中には大小のいぼ状突起がたくさん並び、各地で「イボガエル」という方言で呼ばれているらしい。
このカエルには独特のいやな臭がある。
当地ではカエルのことを「ビッキ」と言う。いやな臭いから「クソビッキ」といわれている。

このビッキは面白い習性がある。
オタマジャクシの一部が越冬するのだ。降雪の前、池のごみ上げなどをすると数匹ごみと一緒にあらわれる。
そして、越冬した幼生(オタマジャクシ)は翌年大型のカエルになり、尾まで含めた全長が7~8cmに達するものもいる。

小生宅の溜池は二か所あって、何年前からか世代を交代し「クソビッキ」の棲みかとなっている。
水辺の石などで地上生活をし、おもに小さな昆虫類を捕食する。繁殖期は5月-9月で、オスが鳴いてメスを誘うのだそうだ。
「グエェー グエェー」「グエェー グエェー」
「グウゥ グウゥ」「グエェー」
と鳴き声が多才。

人が近づくとあわてて池に飛び込む。
あの松尾芭蕉の有名な俳句の
古池や かわずとびこむ 水の音
のかわずとはこのツチガエルではないかと言われているのも頷ける。

一つの池どうしでの掛け合いの合唱なのか、せいぜい20メートル位しか離れていない溜池でうるさいくらいの競演は地震の後、ずっとすくなくなってしまった。6月14日の岩手・宮城内陸地震前までの鳴き声には戻っていないが、今晩の溜池の合唱は快調だ。

そろそろ、余震も終わりなのだろうか。
昨日は体に感じる余震が2回ほどあったが今日は気付かなかった。