山菜豊富な季節。一番好きな時期が到来した。今年は大雪で春先の天候が不規則。ヤマザクラの開花も大幅に遅れ、鍋釣山の頂上部のヤマザクラはやっと満開を過ぎた程度。それでもこの時期でも結構咲いている。ヤマモミジやコナラの新緑と混在している。大幅に遅れた春も田んぼに水が入り、間もなく田植の季節になった。
遅い雪消えだったが、里山の山菜は順調な出回りだ。雪が残っているころからの「コゴミ」に始まり「タラの芽」、「山ウド」、「シドケ」(モミジガサ)など食卓にことかかない。
先日、「雄勝野草の会」副会長、鈴木房之助さんが毎日新聞 2013年05月14日 秋田地方版に以下の記事を掲載した。
ふるさと花の彩り:番外編 トリカブト、食べないで 葉の見分け方 3〜5裂、やや深く裂け /秋田
県内にも春の山菜シーズンが到来。タラノメにウド、ワラビ、フキノトウ……。楽しみにしている人も多いだろうが、山菜採りは注意が必要。猛毒を持つトリカブトを誤って食べる中毒事故が少なくないからだ。本紙連載「花の彩り」でおなじみの湯沢市の「雄勝野草の会」副会長、鈴木房之助さんが写真付きで見分け方のポイントを毎日新聞に寄せた。【佐藤正伸】
トリカブトは山菜として人気の高いニリンソウやモミジガサと見誤って採集されるケースが多いという。トリカブト、羽後町で10日採取=の葉は3〜5裂にやや深く裂けているが、中心部の葉柄に届くまでは切れ込んでいない。
一方、ニリンソウ=同<中>、同=は葉柄に届くほど切れ込みが深く、モミジガサ、湯沢市で11日採取=は葉が5〜7裂で切れ目が葉の途中までしかない。
さらにトリカブトの葉は厚ぼったくて艶があるが、ニリンソウやモミジガサは葉が薄手で照りもない。また、ニリンソウは葉に斑点が付いているという。
◇混生、判断難しい
鈴木さんは「混生していると、私どもでも即座に判断できないほど。分からない場合は詳しい人に聞くこと」とアドバイスする。
(毎日新聞JP ウェブ 写真無)
昨年、トリカブト中毒で2人死亡 北海道函館市(2012.4.8北海道新聞)でトリカブトとをニリンソウと間違えて食べ悲しい死亡事故がおきた。またトリカブトとシドケ(モミジガサ)と間違えて中毒などと云うニュースも聞くことがある。自分にはニリンソウは食べられるというが、なぜか食欲がわかない。トリカブトとの連想がセットなっているからだろうか。
中心の少し大きめの葉がトリカブト。周りの少し小さいのがニリンソウ (5.8湯沢市女滝沢国有林)
女滝沢にはニリンソウの群生が見られる。ところどころにトリカブトが混成して生えている。
上記の写真で、比較して説明を聞くと違いがわかるが、同じ大きさの葉の場合には間違うの当然かも知れない。あまりにも似ている。
シドケ(モミジガサ)は下の写真
(5.14 湯沢市川連町の山林)
ニリンソウ、トリカブト、シドケこの三つの現物の若葉を比較して解説してもらうとわかりそうな気がするが、実際に山中で出会うと迷うことがある。ニリンソウは間もなく白い花が咲き、シドケも9~10月頃80cm程に伸び白い花が咲く。トリカブトの名の由来は、花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏の鶏冠(とさか)に似ているからとも言われる。トリカブトは8~9月に丈も90㎝近くまで伸び紫色の花が咲くので秋になるとわかりやすい。
下記の写真はニリンソウ
(5.11 湯沢市川連町の山林)
この3種の花言葉は
ニリンソウ 「予断」「協力」
仲よく並んで咲く白い可憐な花の「友情」
トリカブト 「美しい輝き」「厭世家」「人嫌い」「復讐」
「騎士道」「栄光」
シドケ(モミジガサ)「幸福な日々」
並べてみると面白い。シドケの「幸福な日々」山菜の王にふさわしいし、哲学的な匂い。トリカブトの「厭世家」「人嫌い」「復讐」至ってはさもありなんと納得しまうところがどこかにある。ニリンソウの「友情」「協力」は植生からして想像されるが、「予断」となるとすぐには納得できそうもない。それにしても花言葉を始めに命名した人に脱帽してしまう。
今秋田の山里は山菜の季節。タラの芽、コシアブラ、シドケ、山ウド等が豊富。
「おひたし」「てんぷら」「煮物」等シンプルな食べ方だが、飽きることもない。食卓を潤すほどの量はわずかでよい。直売所で販売等と云うことは考えないから、旬を味わう量で満足する。近年農産物の直売所ブームで、販売目的のために里山の山菜が絶滅するくらい乱獲に辟易している。私有地だろうが採ったら自分のものと云う感覚もこまったものだ。山菜泥棒という意識は少なく公然と行われている。自分が食べるためなら大きな被害はないのだが、他人の私有地から失敬することは犯罪行為で森林法違反と云うことになるらしい。
乱獲は食卓の歓びをたちまちにして破壊してしまう。
さて、そろそろワラビも出始めた。さらにフキ、ミズ、タケノコ等もこれからレパートリーに加わる。至福の季節到来だ。資源を保護しながら喜びを長く持続していきたいものだ。
5月16日、国道398号線栗駒周辺の道路沿いは残雪があった。この場所は「タケノコ」の宝庫。最盛期になれば山形、宮城、秋田ナンバーの車が並ぶ壮観な季節にはまだ少し間がある。
気になるサイトがある。以下に
「このたび、海外のサイトで日本の放射能汚染地図が公開されていた。この放射能汚染地図はアユの汚染状況を地図化したものです。アユという魚は日本中に生息しているため、この地図はある程度の目安になります」
「地震・原発・災害情報のまとめブログ」2013.05.12 引用
(http://saigaijyouhou.com/blog-entry-190.html)
上記の報道を見れば、福島原発の放射能汚染も気にかかる。高い汚染地域では山菜の楽しみを奪ってしまった。秋田の半分近くの市町村は低めだが汚染地域に入っている。原発事故後の「直ちに健康に被害はない」のごまかしフレーズが頭をよぎる。原発再開が先行していて詳しい調査は公開されないのだろうか。
遅い雪消えだったが、里山の山菜は順調な出回りだ。雪が残っているころからの「コゴミ」に始まり「タラの芽」、「山ウド」、「シドケ」(モミジガサ)など食卓にことかかない。
先日、「雄勝野草の会」副会長、鈴木房之助さんが毎日新聞 2013年05月14日 秋田地方版に以下の記事を掲載した。
ふるさと花の彩り:番外編 トリカブト、食べないで 葉の見分け方 3〜5裂、やや深く裂け /秋田
県内にも春の山菜シーズンが到来。タラノメにウド、ワラビ、フキノトウ……。楽しみにしている人も多いだろうが、山菜採りは注意が必要。猛毒を持つトリカブトを誤って食べる中毒事故が少なくないからだ。本紙連載「花の彩り」でおなじみの湯沢市の「雄勝野草の会」副会長、鈴木房之助さんが写真付きで見分け方のポイントを毎日新聞に寄せた。【佐藤正伸】
トリカブトは山菜として人気の高いニリンソウやモミジガサと見誤って採集されるケースが多いという。トリカブト、羽後町で10日採取=の葉は3〜5裂にやや深く裂けているが、中心部の葉柄に届くまでは切れ込んでいない。
一方、ニリンソウ=同<中>、同=は葉柄に届くほど切れ込みが深く、モミジガサ、湯沢市で11日採取=は葉が5〜7裂で切れ目が葉の途中までしかない。
さらにトリカブトの葉は厚ぼったくて艶があるが、ニリンソウやモミジガサは葉が薄手で照りもない。また、ニリンソウは葉に斑点が付いているという。
◇混生、判断難しい
鈴木さんは「混生していると、私どもでも即座に判断できないほど。分からない場合は詳しい人に聞くこと」とアドバイスする。
(毎日新聞JP ウェブ 写真無)
昨年、トリカブト中毒で2人死亡 北海道函館市(2012.4.8北海道新聞)でトリカブトとをニリンソウと間違えて食べ悲しい死亡事故がおきた。またトリカブトとシドケ(モミジガサ)と間違えて中毒などと云うニュースも聞くことがある。自分にはニリンソウは食べられるというが、なぜか食欲がわかない。トリカブトとの連想がセットなっているからだろうか。
中心の少し大きめの葉がトリカブト。周りの少し小さいのがニリンソウ (5.8湯沢市女滝沢国有林)
女滝沢にはニリンソウの群生が見られる。ところどころにトリカブトが混成して生えている。
上記の写真で、比較して説明を聞くと違いがわかるが、同じ大きさの葉の場合には間違うの当然かも知れない。あまりにも似ている。
シドケ(モミジガサ)は下の写真
(5.14 湯沢市川連町の山林)
ニリンソウ、トリカブト、シドケこの三つの現物の若葉を比較して解説してもらうとわかりそうな気がするが、実際に山中で出会うと迷うことがある。ニリンソウは間もなく白い花が咲き、シドケも9~10月頃80cm程に伸び白い花が咲く。トリカブトの名の由来は、花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏の鶏冠(とさか)に似ているからとも言われる。トリカブトは8~9月に丈も90㎝近くまで伸び紫色の花が咲くので秋になるとわかりやすい。
下記の写真はニリンソウ
(5.11 湯沢市川連町の山林)
この3種の花言葉は
ニリンソウ 「予断」「協力」
仲よく並んで咲く白い可憐な花の「友情」
トリカブト 「美しい輝き」「厭世家」「人嫌い」「復讐」
「騎士道」「栄光」
シドケ(モミジガサ)「幸福な日々」
並べてみると面白い。シドケの「幸福な日々」山菜の王にふさわしいし、哲学的な匂い。トリカブトの「厭世家」「人嫌い」「復讐」至ってはさもありなんと納得しまうところがどこかにある。ニリンソウの「友情」「協力」は植生からして想像されるが、「予断」となるとすぐには納得できそうもない。それにしても花言葉を始めに命名した人に脱帽してしまう。
今秋田の山里は山菜の季節。タラの芽、コシアブラ、シドケ、山ウド等が豊富。
「おひたし」「てんぷら」「煮物」等シンプルな食べ方だが、飽きることもない。食卓を潤すほどの量はわずかでよい。直売所で販売等と云うことは考えないから、旬を味わう量で満足する。近年農産物の直売所ブームで、販売目的のために里山の山菜が絶滅するくらい乱獲に辟易している。私有地だろうが採ったら自分のものと云う感覚もこまったものだ。山菜泥棒という意識は少なく公然と行われている。自分が食べるためなら大きな被害はないのだが、他人の私有地から失敬することは犯罪行為で森林法違反と云うことになるらしい。
乱獲は食卓の歓びをたちまちにして破壊してしまう。
さて、そろそろワラビも出始めた。さらにフキ、ミズ、タケノコ等もこれからレパートリーに加わる。至福の季節到来だ。資源を保護しながら喜びを長く持続していきたいものだ。
5月16日、国道398号線栗駒周辺の道路沿いは残雪があった。この場所は「タケノコ」の宝庫。最盛期になれば山形、宮城、秋田ナンバーの車が並ぶ壮観な季節にはまだ少し間がある。
気になるサイトがある。以下に
「このたび、海外のサイトで日本の放射能汚染地図が公開されていた。この放射能汚染地図はアユの汚染状況を地図化したものです。アユという魚は日本中に生息しているため、この地図はある程度の目安になります」
「地震・原発・災害情報のまとめブログ」2013.05.12 引用
(http://saigaijyouhou.com/blog-entry-190.html)
上記の報道を見れば、福島原発の放射能汚染も気にかかる。高い汚染地域では山菜の楽しみを奪ってしまった。秋田の半分近くの市町村は低めだが汚染地域に入っている。原発事故後の「直ちに健康に被害はない」のごまかしフレーズが頭をよぎる。原発再開が先行していて詳しい調査は公開されないのだろうか。