桜前線が南から北へ運ばれて行く今日この頃、
鎌倉の、桜の名所観光のお客様でこの週末もにぎわった。
私の好きな桜の木は、名所ではない。
目立たずに、とある場所にポッンと花をつける古木。
毎年花の下で「今年も此処にいる」と確認する。
仕事でお世話になった、大好きな方が1月に亡くなられた。
51歳という若さだった。
秋に「今村さんの夢を見たの」とメールをいただいた。
ご無沙汰をお詫びしてしばらくメールのやり取りをし、
病気療養中であることを知った。
病は深刻なもので、言葉を慎重に選びながら手紙も書いた。
12月に入ると、メールの返事も途絶えた。
元日からロンドンに10週間滞在中、仕事のお仲間に様子を聞こうと思いながら
怖くてできなかった。
「ごめんなさい・・・」
桜の木の下で思わず声が出て、泣いた。
最後まで希望を持ち続けていたと信じている。
明るく、真摯に仕事に取り組む姿に多くのことを学ばせてもらった。
でも、柔らかな印象とは裏腹に、厳しく物事を斬る一面も持ち合わせていた。
「生きていても、生かされていても死んでいるような人沢山いるわよねー」
こんな強いメッセージを、Yさんの死から私は感じ取れてしまうのです。
今までありがとうございました。
また会えるその日まで、さようなら。