江戸の町民の様々な職人の風俗が描かれています。挿絵が楽しく手仕事に携わる
様々な人たちの暮らしが生き生きと綴られていて本当に楽しいのです。
「空引機師」は西陣織の、それも紋織用の職人さんをさし、着物を縫っている人
たちは「お物師」「針妙」「仕立屋」などと呼ばれていた。
さしずめ私は「袋物師」だそうです。なんだか楽しい。
「衣」の項だけでもこんなにいろいろある「食」も楽しいのです。
「糀屋」「寒天屋」「塩田浜師」は塩屋さん。
おおらかな江戸時代の職人さんの手仕事の温かさが伝わってくる、詰まっている
1冊です。
中公文庫 三谷一馬 1238+税