うさぎとかえるの里

鳥獣戯画をこよなく愛する自分の日本文化や日常に関する想いをつづります。

西大寺。

2010-11-12 16:29:02 | 旅行・参拝
西大寺は初めて訪れました。

駅からこれだけ近いのに、なぜか今まで未踏…。

創建は764年、東大寺と並んで、当時はかなり広大な寺院だったそうです。

まずは本堂を訪れました。

広く、薄暗いお堂の中には、たくさんの燈籠が並べられ、なんとも神秘的な厳かな雰囲気!

それほど参拝者もいないので、ゆっくりとお参りできるのも嬉しいです。

本尊は釈迦如来立像で、1249年に京都清涼寺の釈迦如来像を模刻したものだそうです。

その横には、私の大好きな文殊菩薩騎獅像と四侍者像。
こちらも鎌倉1302年に文殊五尊像として作られたもの。

お寺の由緒自体は古いものの、仏様たちは鎌倉時代の仏教再興時のものが多いのですね。

そのため、どちらかというと力強い印象のものが多いです。

本堂の正面には、巨大な石組みの塔の跡があります。
これを見るだけでも、当時の西大寺の勢力が偲ばれました。

そして、今回の参拝目的である愛染堂へ!

秘仏である愛染明王の秋季特別開扉に訪れたのでした!



愛染堂は、もともと京都の近衛政所御殿を1762年に移築したものだそうです。
いろんな時代にわたって変化があるんですね。

北の客殿の障壁画が公開されていましたが、どれも古い味があって見ごたえあります。
野鳥の画が多かったです。

中央が愛染堂で、秘仏の愛染明王を囲むように、いくつもの愛染明王像が置かれています。

秘仏は、勝手な私の想像よりもずっと小さく、像高34センチ。

憤怒の表情はとっても印象的で、愛染明王というと赤いイメージがありますが、
衣紋には色彩が残っています。

こちらは1225年の作であることが、近年像内から発見された造立願文によって分かっています。

密教系の仏様は本当に強い力を放っているように感じます。
元寇の役の際には、叡尊が愛染尊勝法をこの像に祈祷したそうです。

小雨降る中でしたが、良いお参りができました。





コメント
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