(前回からの続き)
ここに無能な王がいます。まさにその高宗です。
この腐敗して無能な王は全く自主性がなく、自ら変革しようとする意思もなかった。天のように中国皇帝を仰ぎ、日本に対しては根拠のない優越感を持って、国民に迎合し、ただ食べることのみに熱心で、変革を望む実学者たちを、混乱を起こすからと言って監禁してしまう暴君でした。
しかしながら、かれは恐れていたのです。彼自身も儒学派特有の偏見とこだわりが揺らぎ始めていたし、彼はただ自ら目を覆い現状維持だけのため国民を圧迫していったのです。
そんなある日、日本の高官の提案があった。「朝鮮は弱小国でございます、わたくしたちに国を任せてください。」高宗はこの提案を喜んでいたばかりではなかった。偏見とこだわりが頭の90%を占めてしまっている高宗は、内心清がこの提案をしてくれたらと思っていたのです。
高宗は最初日本の提案を断りたくなかったのは、今後の国の目標もわからないし一人では何もできないし現状維持だけを考えていたところへ日本が管理してくれるなんてなんていいことなんだ、と思ったからです。だが脳内に残る偏見で日本を拒み清に行ってすがった。そうしたところ清は聞き入れてくれた。高宗は喜んでまた何もしなくなった。
そうしている間に日清戦争が起き日本が清を簡単に一掃するのを見るや高宗は激しく動揺した。その時から清を馬鹿にし始めたのです。自分は日本であれ清であれまともに対抗できる軍隊などないくせに、軍服ばかり日本に気に入られるようにし高宗はこの国を日本に差し出したのです。
(からけんが挿入)
国民は、日本が誰の味方かなど分からずまた、日本の先進文明を知る人は日本が自国を管理してくれるということに対しすばらしい栄光だと思い喜んだ。
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