か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

その昔、JRは国鉄だった

2017年06月17日 | 社会・経済

 

敗戦日本は多少の無理をしても、強引に輸送システムの再構築の必要性に迫られた。あらゆる鉄道は、実に巧妙な米軍の攻撃により機能を失っていた。

国鉄は国家権力とタッグを組み破格の労働条件を提示し優秀な人材を確保しようとした。昭和20年代に鉄筋の官舎、そこにはクーラーがあった。風呂はタダ、仕事は大抵午前中で終わり詰め所で雑談し風呂に入って帰る。本人はおろか家族まで国鉄運賃はタダ。

しかし、それで優秀な人材が集まることは決してない。採用権は現場の職員にあったから地縁血縁で採用された。今はそれに学歴が加わっただけだ。違うというなら幹部の学歴を示せ。

ここはひとつの文化大革命の現場だった。自分を採用してくれた先輩のためなら何でもする紅衛兵がうようよいて、余剰人員がいるという状態ではなく、まれに働く人がいる状態だった。

朝礼はまさに階級闘争の場であった。自浄力のない集団は破滅する。

したがって改札員は神のようにふるまい少しでも反抗的な態度を示すと改札しなかった。貨物も3か月かかろうと届けばよいほうで、届かない、破片が届くが普通だった。

当時の社会党は国鉄労組の代表が幹部だったのでその紅衛兵たちを必死に守り国鉄の赤字は2兆円に達した。だが、その旧態依然とした職場体制こそ彼らの天国であり既得権であった。

 

ちょうどいま、

TWILIGHT EXPRESS 瑞風 MIZUKAZE が出発した。

もしも紅衛兵たちが生き残っていたら、twilight express は、絶対に走ってない。腐れた車両に空気を乗せて走ることを国民の足を守ると称し、赤字を膨らませ日本は破たんしていた。

大阪ー下関を往復して100万円だが、乗るためには300倍の競争率だ。つまり良いものを作らないから買わない、買わないから売れない、だから不況なだけである。まともな商品は300倍の競争率でも人は求める。

列車を移動手段だけに限定しようとした国鉄には隔世の感があるだろう。頭が悪かったから赤字だったのだ。

許せないのは国鉄労働組合の組合員たち。横着にも、乗せてやるといった態度で我が世の春を謳歌した人間たち。出張に行った僕を労働者の敵だと罵倒した人。まだ生きているはずだ。反論せよ。

僕は空気を運んで給料をもらう真似はよせと言った。それからわずか2年して、狂犬は危険なので囲ってまとめて飼うことになった。(国鉄清算事業団)

あとは狂犬が死ぬのを待つのだ。国家予算の20%の赤字は、わが国の成長の足かせとなり、多くの自殺者が出、夢を見た鉄道好きの少年は背中を向けて去った。

 

 


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