か ら け ん


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ウソはしきりと絶叫する   33

2017年09月20日 | 韓国

(前回からの続き)

ソウル大学中央図書館が公開したタッチ本は、全部で212冊で小説201冊が大部分で、一種のユーモア集と言える面白い話を集めたものと歌の本7冊が含まれている。

京城帝国大学(現 ソウル大学校)のときから所蔵していたもので「春香伝」「沈清伝」「九尾狐」のような古典小説が多いが「綠豆將軍」「金ユ信実記」「 金德齡伝 」「徐花潭傳」のように歴史上の人物を扱った小説も多数含まれている。

1929年初頭に刊行された「怪傑 張作霖」は同時代の人物だし、満州の軍閥張作霖の一生を題材にした一種の評伝である。

今回の展示に出品されたタッチ本には、ソウル大中央図書館にある詩調詩人であるイ=ビョンギと国語学者 パンジョンヒョンの個人文庫所蔵本が含まれている。カラム(前者、イビョンギ)文庫のタッチ本には「仰天大笑」「朝鮮八道滑稽面白話」など当時に流行していたユーモア集なども目立つ。

タッチ本の総天然色(Full colour)の表紙は、本というものは厳粛なものであるという当時までの通念を変えるほど破格のものであった。

平壌の妓生出身のキムミョンファンの自殺を題材にした「絶世の美人キムミョンファの悲しみ」の表紙には、洋服を着たハイカラな青年が登場する。春香伝を脚色したイヘジョの新小説「獄中花」の表紙にもイドリョンがネクタイを締めスーツを着て登場する。

タッチ本の読者はどの程度であったろうか。1935年の調査によると春香伝は年間7万巻、沈清伝が6万巻、洪吉同伝が4万5千巻売れたという。現代の基準でみてもベストセラーになるほどの販売量だ。「近代における読書」を書いたチョンジョンハン成均館大学教授は、「旧活字本の小説は、本を読むことを大衆化したし、近代化の決定的契機にもなった。」と評価する。日帝時代(植民地時代)大量に生産された安価な本が広まることで文字文化自体が拡散したし、本と読書に対して脱神秘化が起こったということだ。

これら日帝時代のタッチ本は、内容の原文に触れることができるようデジタル化がなされた。キムジョンソ中央図書館長は、「タッチ本は、日帝時代の読書文化が込められているコンテンツの宝庫でありドラマや映画に素材を提供することもできる。無窮無尽の話題性を含んでいる。」と述べた。

ソウル大ホームペイジより

【出処】日帝時代に一世を風靡したベストセラー「タッチ本」をご存知ですか?

 

次回用メモ   20から

 

 


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