ここら辺の魚が結局一番おいしい。鯛は騒ぐほどのことはない。淡白で料理の手間が増える。
鯛を釣るときエビをつける
もっと上等の釣り方もあるだろうが知らない。沖のポイントに行くと必ず釣れる。僕は魚探なんかはあまり使えないので、地元のじいちゃんの船についていく。コバンザメ商法あるいは、他人のふんどしで相撲を取ろうというせこいやり方で、今後どんどんやる。
このエビがいかんのだ。すし屋でシャリの上にエビが乗っていると自分がタイになった気がしてきて、たいてい僕は吐く。
ボイルしてあるのも同じだろうという先入観で、エビフライも嫌いだった。
先入観はいかんなあ。食ってみたらこれがうまい。甲殻類はいまだに基本嫌いだが、カニと違って食いやすくコロモをつけて揚げると姿が見えないので食いやすい。
半世紀もエビを食わないなんて、幸せを逃してきたといえるが、もう残り少ないので取り返しはつかない。
いやというほどの一味 僕は朝鮮人だと噂するネトウヨ
意外とそうかも
僕は長男だ。どこの長男もそうであるように僕もやさしい、みんなのためを考える。次三男は妾の子も含めてなかなか意地っ張りで利己主義だ。こいつらは、人にとられぬよう食事はうまいものから食う。頭は白痴だが抜け目ない。
僕はゆったり育ち、誰も盗る人はいなかったので、美味しいものは最後のお楽しみにする。
写真を撮ってたら、娘があたかも自分のエビのように、その最後のお楽しみを素早く食った。
僕は頭はよいがのんびりした性格は変わらない。だから貧乏人の狡猾さや、役に立たない劣等感から来る意地には、負ける。僕はよい人に育ってホントよかったと思う。