前二者は九響(九州交響楽団)の首席奏者だ。井上さんは大牟田で演奏活動をしている人だ。
大牟田とはなんてすごいところだ。昨日のコンサートは、ちょっと長い名前だが、第13回ありあけジュニアピアノコンクール上位入賞者特典コンサート、という名前だった。実はプロよりこのジュニアたちの腕前に感服した。
楽器も学問も、どんどん上達するものもいれば、いつまでも伸びずにやめていくもの、なんかのきっかけで急上昇するもの、あるとき打ち止めになるもの、様々だ。
残酷なことだ。小学校の勉強のように、まじめにやったものが最後は勝つとかいったウソを振りまく世界ではない。
どんなに頑張っても下手は下手だ。ぐんぐん伸びるやつは不真面目にやっても伸びていく。
ここからが大事なところだ。どうもこのブログの読者は最後まで読まない人が多い。みんカラは、とばして読むのか意味を取り違える人が多かった。
上手下手の話に戻る。実際は、伸びる人に不熱心、不真面目な人はいない。伸びる人は、そこまでピアノ漬けにならなくてもと思えるほどよく努力し、自分で自分の努力のコントロールができる。指の関節を悪くしたらあっという間に周回遅れのピアノ弾きになる。
ナイフエッジを歩くような修練を積んでいるのに、素人がよく言う「どうしたらうまくなるんですか。」という失礼な質問にも真剣に考える。
岡村 響(pf)さん。まだ高校生だが、音が光って流れているようだった。しかも、アンサンブルのとき、相手と息を合わせる音感は天性の才能といえる。異なる楽器が集まったアンサンブルというのは、本当はあまりやりたくない。どうしても相手が気になる。
弦と弾いているのにまるで連弾の様にアンサンブルに溶け込んで弾いた。しかもリハは2回しかしてない。
この人は大物になる。桐朋に行って各賞を総なめする。おうちの方は家土地をなくすことになるが人類のためだ。
来世紀になれば軍事費に8兆円も捨てる国は滅んでいる。本当の戦争抑止力は文化の力だ。Wienを守るため集団安保が大事だという人はいない。
Wienを守るためには楽友会館、Wien国立歌劇場があり続けなければならない。