客層が悪い店は、店内で夫婦喧嘩を始めたり、必要以上の大声で話したり、子供をぜんぜんしつけていなかったり、・・・ 店側としては精一杯貧乏人のために安く売ろうと努力しているが、人の気持ちなぞ貧乏にかき消されてしまう。買い物カート、トイレの金具は言うに及ばず、トイレットペーパーまで持ち逃げされる。
ところが佐賀なのに上質なスーパーがある。「モリナガ」は以前に書いた。ツーリングにいくときの拠点にしている。食事も出来る。弁当300円。お湯もレンジもある。
そんなレベルではないスーパーがあった。mallageとかいてモラージュ。どうして読みにくい名前にするのか。フランス語にコンプレックスがあるのか。謎だ。
そこでは、ときどきお姉さんがほとんど全裸になってくれる。皆は健全な眼で見ていた。僕はホモではないのでヤラシイ目で見た。
乳というのはいつ見てもすばらしい。つるぺたには敵意を感じる。大きければ大きいほどよく、限度はない。世の中にこれほど明確な価値基準をもつものはない。
そりゃあ顔や頭も、よいにこしたことはない。だが、揺れるだけですべてを許せるものが他にあるか。
Bravo senorita!! 10人ほどのお姉さんが蛇の様に僕の周りでとぐろを巻いた。もう僕はこのスーパーで何でも買います、と心に誓った。穏やかな午後のひと時だ。
一方で、貧乏スーパー、100円shop 、で必ず出会うことがある。諍い事、魑魅魍魎たちの悪態。700円/時で働く哀しいバイトのよどんだ目。
そこでは経営者も貧乏だ。目を吊り上げて笑え笑えと表情まで強制する。女工哀史だな。やがて常習化した万引きJKに勝てず倒産する。
貧乏と低能は必らずセットになっている。掃き溜めに鶴はいない。隣人と争い、夫婦で争い、妻が殴られる音を聞きながら入試問題は解けない。
イライラして買い物に行き交通事故を起こす。駐車場では当て逃げしたりされたり。
だから唯一の平穏のときは他人の不幸や失敗を見るときだ。
じつに、じつによく、貧乏はとなりの不幸を笑う。ひがみだけで生きる貧乏は、考えることをしない。