けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「あん」(ドリアン助川著)

2015-06-29 18:00:00 | 書籍(コミック)
ドリアン助川さんの「あん」を読んだ。
綺麗な小説であった。



最近、河瀬直美さん監督で映画になったので、
ご存知の方も多いであろう。



辻井千太郎が店長を務める「どら春」は、
その名のとおり、どら焼き屋。

「どら春」は、千太郎のやる気のなさもあり、
売上もぱっとしない。

そんな「どら春」に吉井徳江という、
高齢の女性がやってくる。
聞けば、徳江は76歳だという。

そして、「どら春」に通う女子中学生、
ワカナちゃん。

この3人を中心に話は進んでいく。

巻末の解説に作家の中島京子さんが
こう書いている。
*******************
最初に、この小説を読んだとき
『幸福感』を得た、と書いた。
その幸福感の源は、
私たちがこの物語を読むこと、
知ること、そのものが、
生きる意味につながり、
誰か別の人の生きる意味に
つながっているという感覚を
得られることではないかと思う。
*******************

また、作品の最終部分では、
徳江が千太郎に宛てた手紙が出てくる。
手紙には、人が「生まれてきた意味」が
書かれている。

本作を読むと、
「生きる意味」「生まれてきた意味」を
改めて考えてしまう。

堅苦しいことかもしれないが、
とても大切なことであり、
若い人にも読んでもらいたい作品であった。

映画もDVD化されたら、是非観たいと思う。
コメント
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