今年は我が家は新盆なので、お葬式の時からお世話になっているJAの葬儀屋さんに、お返しものや仏花などを頼み、それを届けてもらう日にちだとか、盆棚の後ろに白い幕を張ってもらう日時などの打ち合わせを、我が家でしていた時のことです。
その日は仕事が遅番でしたので、お昼近くにはいったん晩ご飯の買い物に出る予定でしたので、JAの葬儀屋さんには10時くらいに来てもらいました。
話は30分もかからず、そろそろ終わる頃、私のスマホに職場から着信がありました。
スマホに着信がある時は、だいたい緊急事態が多いものですから、JAさんには「ちょっとすみません」と言って、出てみました。
電話口で、お茶屋のいちばん若いMさんが、焦っていました。
以前にもアップした、ショッピングセンターの撤退した時計屋さんが置いて行ったショーケースの件です。
ショッピングセンターの副局長をしていたSYさんに、半ば強引にお茶屋に置くように言われ、仕方なくお茶屋の一部になったショーケースなのですが。
棚の上部がガラス張りになっているので、華やかで高価な急須や、目を引く抹茶碗などを飾っており、これがけっこう売れるのです。
下の棚は、木で出来ており中が見えないので、使わないPOPや様々なストックに使っており、今ではとても重宝しています。
ただ、鍵穴がたくさんある割には、肝心の鍵が無いのです。
Mさんが言うには、お客さんがそのガラスケースの一番右奥の急須を気に入って、買いたいというのでMさんが取り出そうと、引き出しを引いたところ、ロックが掛かってしまっており引き出せないと言うのです。
ガラスケースの中身は、3つ並んだ引き出しをそれぞれ引き出して取れるようになっており、一番右の引き出しにだけ鍵穴のついた突起があり、そこがロックが掛かってしまったようで開かなくなってしまったと言うんです。
お客さんを待たせてしまっているので、Mさん、かなり焦っていました。
私は打ち合わせ中だし、すぐにお店に行くわけにいかないので、Mさんには、とりあえずお客さんの連絡先を聞いて、取り出せたら連絡するというようにしてもらいました。
打ち合わせはその後10分ほどで終わったので、私は買い物がてら、急いでお店に行きました。
Mさんが入荷した荷物の処理をしているところで、お店に入って、ショーケースの鍵の部分を一緒に見てみました。
確かにロックが掛かっています。
突起が90度回転しています。
おそらく、お客さんで、ケースを開けようとして突起を回してしまった人がいたのだろうと思います。
一番右の引き出しが引き出せません。
それで私、真ん中の引き出しを開けて、横の仕切りは無いものですから、その横から腕を差し込んで、右奥の急須を引っ張り出しました。
Mさんパニクッていて、その手があることに思い至らなかったと言います。
ただ、私が思いっきり腕を伸ばしてやっとの角度だったので、小柄なMさんではどのみち届かなくて無理だったろうとは言っていました。
急須は無事に取り出せたので、元気を取り戻したMさんに、お客さんに連絡するよう言って、いったん買い物をして帰宅しました。
午後に出勤すると、急須は無事、欲しいと言っていたお客さんにお渡し出来たと言うことで、一件落着でした。
でも、引き出しは、鍵が無ければ永久に開かないわけで、横から手を入れて取り出すなんて、不便この上ない。
私はMさんと二人で、どこかに鍵が隠されていないかどうか、引き出しの板の裏側だとか、棚の奥までのぞき込んだり、手で探ってみたりしてみましたが、どこにもありませんでした。
ショッピングセンターの事務局は閉鎖されてしまってますから、もう鍵だけ保存されていることはないでしょう。
ただ、副局長だったSYさんは辞めずに残っていて、人手不足のお店をまわって手伝っています。
忙しくてなかなかつかまらなかったのですが、今朝、やっとばったり会うことが出来たので、ショーケースの鍵を知らないか訊いてみました。
当然のことながら、鍵は最初から無かったと言われました。
でも、設備の係員に言ってまるごと取り除いてもらえば、ってアドバイスされました。
その手があったかと、すぐに、開店前に設備の人を呼んで、ケースを見てもらいました。
すると、この鍵を外すとなると、木の部分を傷付けてしまうので、外すのは賢明ではないと。
鍵屋さんがいるのだから、鍵を作ってもらえば?って言われました。
それもそうだなと考え直して、合鍵を作ったり靴やカバンの修理をしてくれるお店の店長を訪ねて、相談してみました。
すると、今度は、時計屋さんや宝石店のショーケースは、合鍵が作れなくなっているということを教えられました。
じゃあダメかなと諦めかけたのですが、鍵屋さんは、開けられるかどうか、どういう鍵なのか見に来てくれると言ってくれました。
急ぎじゃないので、時間のある時に、と伝えて、でもやっぱり無理だったというオチを思い浮かべてしまいつつ、お店に戻り、いつもの仕事に取り掛かっていました。
その1時間後です。
鍵屋さんが何やら小さな道具を持ってやってきました。
鍵の説明をすると、鍵屋さん、ちょっとやってみますねと、作業にかかったので、私はお願いしますと、時間がかかると思ったので仕事の続きに取り掛かりました。
でも、その必要は無かったみたいです。
鍵屋さん、すぐに「あ、開きました!」と。
ええ~!!と、私は拍子抜け(笑)
「難しいと思っていたんですが、やってみたら簡単に開いちゃいました(笑)」って鍵屋さん。
本当に、1~2分で、いや、それほどもかからないで、開けてしまったのです。
すご~い!と言って、お礼を言いました。
代金を訊いたら、すぐに簡単に開いてしまったので要らないと言われました。
けれども、わざわざ来てもらって作業してもらったので、余剰金から千円出して、「お昼代にでもしてね」って、無理に持って行ってもらいました。
やっぱり、鍵のことは最初から鍵のプロに頼むべきでしたね。
遠回りしてしまいました。
仕事が終わってから、ちょっとした車の修理がありました。
今月6日に、車の1年点検があったのですが、その時に、車の調子を訊かれて、そういえば一度だけ、加速しようとしたらエンジンがガガガガってなってがたがた車体が揺れて、いつもと違う感じがあったって伝えたんです。
ほんとうにたった一度だけだったので、言うほどでもないかなとは感じていました。
担当してくれているのは、近所の若いお兄ちゃんのN君。
お兄ちゃんと言っても私から見ると、なので、結婚して子供もいます。
近くの支店に転勤してきたばかりで、ずっと私や夫を担当してくれていた上司のAさんに言って、私たちの車を担当させてほしいと申し出たそうで、とてもやる気があるお兄ちゃんです。
N君は、その時の道路が砂利道でなく新しく舗装された近所の道だったことを確認してから、ちょっとおかしいですねって言って、詳しく点検してくれました。
すると、タイヤに接続されている部品で、交換が必要な部分が見付かったようなのです。
しかも、その部品は交換すると2万円するのですが、保証期間が切れるまであと2日あるということで、無料で交換出来るって言われたんです。
なんてラッキー!
些細なことによく気付いた、私!
実際、交換してもらった部品の説明を受けてみると、オイル漏れもあったって。
これでは車検が通りませんでしたって。
N君、良くやってくれたわあ。
そして、言われた通り、無料で作業してもらい、車体もピカピカにしてもらって、帰宅しました。
私は車のことはよく分からないので、一連のことをざっくり、なんかラッキーだったわあって夫に話したら、これだから車屋にばっかり任せておけないんだよって、思ってたのと真逆の言葉が返って来ました。
でも、N君が一生懸命みてくれているのは事実で、やる気のある社員だと思う。
これらの体験をして、私も仕事、まだまだ頑張らないとな、と、思いを新たにしたものです。