今日は月一度の、店長会議のある日でした。
前は、全店一斉に集まったのですが、コロナの感染が始まってからは、1階店舗と2階店舗で分かれて、30分ずつ集まるようになりました。
お茶屋は1階店舗なので、1階の食品を扱う店舗の多いグループで、14時から集まりました。
いつものように、事務局のイベント担当S埼さんが、連絡事項を報告。
売り上げに関することや、1か月さきまでのイベント情報の報告など、一通り話し終わると、いつものように、何か各店、困っていることや報告したいことなどありますか、と言われました。
それで私、手を挙げて、うちの店では毎朝、すぐに切れてしまう無言電話がかかってきてるんですが・・・と言ってみたんです。
言ったとたん、「うちもです!」「うちもです!」との大合唱。
「受話器を取ると、すぐに切れちゃうんです」
「それそれ!」
ということで、「それで、どれくらいの範囲でかかってきているのか、知りたいのですが」
と言うと、イベント担当S埼さんは頷いて、じゃあ、無言電話があるお店は手を挙げてみてと言って確認してくれました。
全員かな、と思っていたら、意外にも半分くらいで、八百屋さんやお肉屋さんは首をかしげており、和雑貨のイケイケの還暦店長などは面白そうに眺めて、「うちにはかかってきてへんでえ」なんて言ってます。
S埼さんは、手を挙げている店舗を「お茶屋さんと・・・」と数え上げてメモを取っており、手を挙げた店舗の店長は、いつも10時頃だったり、11時過ぎだったりにかかってきて、受話器を上げると名乗る前に切れてしまうことなど、お茶屋にかかってくるのとまったく同じ状態であることを報告し合いました。
私はまた、2階の手芸屋さんに手伝いに行っていた時は、「晴れでーす」とか「曇りでーす」とかお天気を知らせる電話が朝一番にかかってきており、お知らせバージョンもあったこと、お総菜屋さんもそれだと教えてくれたことを報告しました。
それを奥で聞いていた副局長のSYさんが、「あ、それはねえ、やってる人が判ってたから、やらないように注意したので、もうかかってきていないと思いますよ。無言電話は違う人みたいなの」と言ってきました。
「一言言う人は、みなさん知ってると思います。70代くらいのおばちゃん(笑)」
どうやら、朝、やってきては各店に「おあようごぜます」と挨拶してまわる、小太りでちょっと腰が曲がった、こう言ってはいけないのですが、「ちょっと足りなさそうな」おばちゃんがY子ちゃんだったみたいです。
悪い人では無さそうなのですが、なんせ、精神的に問題を抱えてそうな話し方。
そういう抱えたもののせいで、執拗な電話になったものと思われます。
こちらはもう、挨拶をされたら、ちょっと頷いてでもいれば満足して行ってしまいます。
では、無言電話は・・・
「もう、何年も事務局にもかかってきてるので、無視してます」
とのこと。
朝、30分くらいは電話に出ないことで対抗していると言います。
「もう、気にしないで放置してください(笑)くれぐれも気に病まないように(笑)」
電話だけで、何もしては来ないからだというのがSYさんの答えのようでした。
「じゃあ、放っておけばいいんですね?」
と、無言電話のある店舗を代表して(?)答えておきました(笑)
会議が終わって、それぞれの店に戻りつつ、和雑貨のお店のイケイケの店長は、「あれ(無言電話の主)は絶対、店に来てスタッフの顔も知ってるよ、だって、見事に女性ばかりの店にかけてきてるじゃん!」と、言うので、なるほどな、と思いました。
「野郎ばかりのところは、怖くてかけられないんだよ!」と、鋭い指摘。
受話器を取って答えられるまえに切ってしまうところなど、確かに気が小さい気がします。
「俺のところにかけてきたら、怒鳴りつけてやるんだけどな」
と言うので、無言電話のある洋菓子店の店長が「いやいやいや、そんな暇ないんですって!名乗る前に切れちゃうんですから!ねえ」と。
「そうなんですよ、とにかく切れるのが早いんです」と私。
「気が小さい奴だなあ(笑)、何が目的なんだかなあ」
和雑貨店のお喋り好きの店長にも、正体が掴めないようでした。
お茶屋に戻ると、早番で出ていたOさんに、店長会議の内容を説明しました。
Oさんは、「今日は無言電話、かかってきて無いですよ。今日が年金支給日だってことは、関係ありますかねえ(笑)」
「あはは、もしかして、銀行に行ってお金おろして、お買い物なんかが忙しくて?」
「年金もらってる人かも、なんて(笑)」
そこまで話して、私は、Oさんと二人で、それ案外当たってるかもって言い合いました。
年金生活者ならば、電話の前で暇にしていても、時間はいくらでもあるでしょうし、受話器の置き方も若者の置き方ではない音がしていたのも頷けます。
何より、確かに今日は電話がありません。
これは、相手にしなくても、本当にいいことだと思われます。
気の小さい年金生活者。
女性スタッフのところにしか、いたずら電話を掛けられない人。
そんな人物像が浮かびます。
だとしたら、私たちもナメられたものです。
女だからって下に見ないでもらいたいものです。
そして本当に、今日は一切、電話はかかって来ませんでした。
平和で忙しい一日でした。