Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

繰り返しの効用

2009-09-28 01:42:37 | アニメーション
何事につけ、繰り返し行うことは新たな発見をもたらしうるものです。

このあいだのカナダ・アニメーション・フェスティバルで、既に観たことのある作品を幾つも再見しましたが、「こんなにすごい作品だったっけ」と思えるものがありました。その一つがジャック・ドゥルーアンの「心象風景」。DVDで観たことがあるきりでしたが、大画面で改めて鑑賞してみると、その迫力に驚きました。ピンスクリーン独特のメタモルフォーゼが画面全体で展開され、壮観。人間の顔のアップなども瞳が細かく描き込まれ、異様な感動を覚えました。

このように、再度の鑑賞で新たな発見があることは分かっていたのですが、なかなか一度観た作品をもう一度観ようという気にはなれないでいました。なんとなく、時間がもったいないような気がして。ぼくは本でも一度読んだものはほとんどの場合もう読みません。忘却にまかせます。でも、何度も読み返したほうが理解が深まることは知っているのです。アニメーションも同じ。一度では把握し切れない作品が大半のはずです。それでも何回も観ることは怠ってきました。ジブリ作品などは繰り返し観るのですが、それは例外です。

しかし、これからは、機会があれば既に観たことのある作品でももう一度鑑賞してみようかな、と思うようになりました。そうしないとどんどん忘れちゃいますし、大幅に評価が上がるということもありえないですからね。ドゥルーアン然り、ラーキン然り。

だから本も、昔読んだやつを引っ張り出してこようかなあ。