馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

最後の遺品。

2011-10-25 15:51:22 | 日記

1024日(月)午後3時半頃 亡くなった友人の妹さんから電話が入る。

「最後の整理をしに兄の住まいに来て今終わったところです。

窓辺から港を見ながら電話しています」。

全て荷物をトラックで送り出した後に

クリーニング店に頼んだ伝票が見つかり

兄の衣類だと分かりました。

店に連絡したところ既に代金は頂いていますが

店側で勝手に廃棄処分は出来ないとのこと。

 

私が夕方早目に帰りクリーニング店で受け取った。

冬用ズボン3本、ハーフコート2着だ。

 

受け取り後、あいつが毎晩飲んだ居酒屋あんこうの通りだったので

飲みに立ち寄った。

常連客は既にいて、彼のことを知っていたので

「あれから1年以上過ぎたのか」皆して思い馳せた。

 

クリーニング伝票に書かれた日付は

受付510日 仕上がり63日と記されている。

その日付を見て泪目になった。

 

当時私は余命がまもなくであることが分かっていた。

あいつは知っていたのだろうか?

外套とコーデロイのズボンを着る季節は迎えられないことを?

必死に孤独に耐えてヨロケル足で衣類をクリーニング店に持って行ったのだ。

6252037分旅立った。

 

クリーニングされた衣類は私と体型が違うので着ることは出来ない。

だが処分しない。

私の気持ちが整理つくまで。