続きです。
弘法山
老いた自分は山から見つめる湘南の海、富士、箱根、丹沢山塊
17歳から60年間、心の安定を求めて彷徨った。
冬山、ロッククライミング、氷壁
北アルプス、谷川岳、南アルプス、
凍傷、滑落、山仲間の遭難死
費やした時間は長い。
しかしと時間を留めて考える。
どんな人生であっただろうか?
人生の三つのうち将来の時間は少ない限りがある。
回想するべき価値はあっただろうか?
実社会を知らず野望を抱き、挑んだが、成功は成就したか?
殆ど打ち砕かれた。
様々な人間関係での軋轢での戦い。
打ち倒され、起き上がり打ち返した。
挫折の半生なのか?
反骨の精神が潔しとしなかった。
そもそも人生は予測できないものだ。
「人生は少しだけ減らすことを考えれば
その分だけ世俗から抜け出すことができる。
友人との付き合いも少しだけ減らせれば
その分だけ煩わしいざこざから逃れられる」。
「菜根譚」
既に誇り高きアルピニストでもなく
ハイカーでもなく
数多の老人の一人だ。
幸運だったのか?
仲間は先に逝ってしまったが
未だ死んでいないことだ?
左から3人目 一心
3人は黄泉の谷を渡った。
昭和45年3月北アルプス上高地
【山登りトレッキング・ハイキングの歌制作】「山は呼んでいる」歌:さとうささら