きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

ハムバラ~花瓶の花を長持ちさせる方法~

2019-10-16 00:39:00 | きのたんと大自然
 今年の小枝ちゃんの命日に、ピンクのふち取りのバラを買ってきた。
ハムみたいなのでハム薔薇と名付け、きれいだなぁと見ているうちに、
何とか延命できないかと考え始めた。
 
 少しずつ茎を切る、毎日水を替えるなどやっても、
暑い日に買って、3日で枯れてしまうものもある。
バラは黒くなると枯れるので、黒死病のごとくその黒い斑点を恐れていた。
 
もう少し一緒にいてほしい。せっかくうちに来たんだから。
 
 
 何年か前に買った赤いバラはすごかった。
赤黒くて気高い人工的なビロードの質感は、
小枝ちゃんの首輪にふさわしいような気がした
(なぜならサビ三毛には赤以外パッとしない)。
 
 花屋が何やら醤油ダレのような小袋をくれたので、
花瓶に入れたら1か月以上も咲き続け、
葉もそのままに、冬に突入した。
 
 乾燥した花が完全に取れた頃、雪が舞ってる外の土に
 
(きの)「グサッ」 
 
何を思ったか、思い切り茎を刺してみた。
ここまで咲いた命の名残を、捨てがたかったからだと思う。
それを、ある日通りがかりに見たら、
 
赤い新芽が出ていた。
 
 
 春になり、どうやら根付いたらしく茎が伸びてきて、
またあの赤黒い花が咲いた。
買ってきたのと同じのが咲いた時は、
ちょっと感動した(当たり前だ。違う花が咲いたらおかしい)。
 
 切り花圃場などの無菌室で育ったようなものが、
いきなり露地に直植えとは。
文明人が、ジャングルで暮らすようなものだろうか。
アブラムシだらけになったりしないだろうか。
 
 こっちの心配をよそにすくすくと伸び続け、
野生化したような太い茎には、鋭いトゲまで出すようになった。
相変わらず花は赤黒いが、おかしい。
買ってきた時は、首も折れそうな儚い姿だったじゃないか。
 
 九死に一生を得てパワーがみなぎったのか、
以降、枝をあらん限りの方向に伸ばし、
暴れまわるとしか言いようのない、ワイルドな生き様となってしまった。
 
たぶん、何らかの条件が重なったのだろう。
 
 
 さて、問題のハムバラだが、
あの小袋には殺菌剤と栄養剤が入っていたそうだから、
菌が居そうな古い花瓶はやめて、
開けたばかりのミネラルウォーターのペットボトルに入れてみた。
 
 菌が湧くと酸性になるだろうから、石灰のようなものでアルカリ性にした方がいい。
ついでに栄養分もと考え、化成肥料の7mmぐらいのボール状のものがあったから、
コロンとボトルに入れてみた。
気温が下がって来たからだろうか、
今のところ不吉な黒点もなく、10日以上咲いている。
 
 どうやら、「あのコース」に入ったようだ。
雪の日に、外に力いっぱい刺してこよう。
おそらく寒さで地上部の成長が止まっている間に、地中深くの根が伸びるのだろうけど、
何が良くて発芽したのかわからない以上、
儀式のようにして、前の成功例を踏襲するしかない。
 
春に会えた時は、どうするか。
その時また考えよう。

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