きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

秋はバラの季節

2019-11-04 18:26:40 | きのたんと大自然
 日曜に、用事のついでに秋の祭を見ている内に植物園に入り込み、
ふと、「うちのHam Rose は、何という種類だろうか」
と、思い立ってバラ園に入ってみたが、広い。
 
どうしてこんなに植えるんだろう。
今までバラにはあまり興味を持ったことがなかったので、みんな同じに見える。
赤か、黄色か、ピンクか白のどれかだ!
歩いていると、なにやら一か所でスッキリした桃のような匂いがした。
 
ガムでも落ちているのだろうか。
何だろう、この匂いは?と思って通り過ぎて佇んでいると、
別の客が「あっいい匂い!これかこれのどっちかだよ」
と言っているのが聞こえた。
 
そういえば、この辺りはオールドローズなどの古い品種エリアだ。
確か古い方が匂いも強いのではなかったか。
あれがバラの匂いなのか?
 
急いで引き返して嗅いでまわる。
 
どうやら、場所的には背の高い白か、
うすピンクの真ん中うじゃうじゃの丸い花のどっちかだろうという見当がついたが、
花に顔を近づけて嗅いでみても、
あのヘンなドライフラワーのような匂いがするばかりで、
全然わからない。
 
強香や微香などと看板に書いてあるので、
念のためそこらじゅうの花を嗅いで回ったが、はっきり言って臭い。
よく考えたら、バラの匂いをいい匂いだと思ったことは一度もなかった。
なんで人はあれを集めて香水にしようとするんだ。
 
鼻の奥が痛いような気がしてきた。
そういえば、先日読んだ推理小説には「匂いは分子の集まりだ」と書いてあって、
ということは、今自分の鼻には何千何億という花粉が着いているのだと気づいたら、
急に鼻水が出てきた。
 
花粉症ではないが、呼吸器系は弱いので、
ずいぶんと恐ろしいことをしてしまった。
何をしに来たのかも忘れて、
急いで家に帰った。
 
後でネットで探そう。
 
 
 
 まず、あの匂いの元を探る。
なになに?バラには、紅茶の匂いか、ダマスク臭、ミルラって何?
 
没薬?ウッディーな・・・ミイラの匂い??
 
何を言っているのか全然わからない。
画面からその匂いを出してほしい。
 
アンナプルナというクチナシのような白い方が、フルーティーと書いてあるので、
それではないかと思うが、何とも決め手がない。
ピンクの方はダマスクでミルラだそうだから、
そんな変な匂いはしなかった。
 
近所の内科の前に置いてある、ピーチの匂いがするプルメリアの鉢と
スペアミントを混ぜたような匂いだった。
 
 
 「あの人の名前が知りたい」という美しい動機から始めて、
ミイラの匂いを想像して終わるのでは不本意なので、
「バラ ふち ピンク」で検索してみたら、あっさり
 
「ジュミリア」ではないか?という答えが出た。
 
どう考えても、それ1種類しかなかった。
切り花問屋のサイトだった。
 
赤と黒のビロードのバラの方もわかるといいなと思ったが、
赤いバラなど何種類もある。
今まで中之島のバラ園などで植えてある中から探していたが、
あれも切り花として買ってきた。
切り花にして見た目がいいのと、育てやすいのはイコールではないのかもしれない。
 
切り花で赤の定番だという「ローテ・ローゼ」の写真を見た時に、
「あぁこれだ」と思った。
説明も、深紅でビロード、首が長い、花持ちが良いなどの特徴が当てはまる。
 
本名「アサミ・レッド」
 
なんだか、高嶺の花が急にお隣に引っ越してきたかのようだ。
 
長年のもやもやが晴れてすっきりした。
これで来歴も、育て方もわかるかもしれない。
 
しかし、それは品種名であって、
呼び名は今まで通り、「ハムちゃん」と「ビロード」でいいんじゃないのか?
星の王子様風に言うと、
 
そのバラは、心を通わせた特別なバラだからだ。
 
 

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