通じない言葉、通じない心――
ママとの17年を綴ったちょっと切なくてあったかい娘の記録
製作年度 2004年
原題 SPANGLISH
上映時間 131分
脚本/監督 ジェームズ・L・ブルックス
音楽 ハンス・ジマー
出演 アダム・サンドラー/パス・ベガ/ティア・レオーニ/クロリス・リーチマン/シェルビー・ブルース/サラ・スティール/イアン・ハイランド
一番大切なことを教えてくれたのはママだった…。メキシコとアメリカ、文化も境遇も異なる2つの家族の姿を通し母の愛を描いた心に残る家族の物語
愛する娘クリスティーナの為に、故郷メキシコを離れロサンゼルスにやって来たシングルマザーのフロール(パス・ベガ)。より良い職を求め家政婦となったフロールは、英語が全く話せないままクラスキー家で働くことになる。一家は、前途有望なシェフであり心優しい父親のジョン(アダム・サンドラー)、専業主婦のデボラ、2人の子供バーニーとジョージ、そして元ジャズシンガーでデボラの母親エヴェリンの5人家族。
一見すると裕福で幸せそうな一家だが、実はあちこちで不協和音が…。
その夏、デボラの強引な誘いに押し切られる形で、フロールは娘のクリスティーナを連れて一家と共にマリブの別荘へ行くことに。ところが、デボラが礼儀正しく美しいクリスティーナをいたく気に入り、自分の娘を差し置いてあちこちに連れまわし始めたことから、一家の雲行きはますます怪しくなり始め…。
スパングリッシュとは、アメリカで暮らす4千万人近くのラテン系移民の、スペイン語と英語の混合語。
非合法で国境越えをする母子。いわゆる「エコノミークラス」でというらしいんだけど、
この物語は、娘の回想という形で、
夫に逃げられ、娘を育てることに人生を賭けた母の物語として語られていく。
ラテン人口が多いというロスを新天地に選び、慎重に数年を過ごし、
フロリダで母子が生きていくだけなら、白人家庭に入っていくこともなかったフロールが、
思春期を迎える前に更にいい環境で教育を受けさせるために、言葉も解らないまま白人の文化圏に足を踏み入れる。
一番に娘の存在があり、必要以上にクラスキー家の家族に介入する気もなかったのに。。。
片や、スペイン語を全く理解しないクラスキー家の無神経で、情緒不安定なこの家の主婦デボラは、
我が子を傷つけるばかりか、フロールの娘をを新しいオモチャのように気に入り、連れまわす。
夫のジョンも、そんなデボラを諌めながら、自分も色ガラスを集めれば、それを買い取るとか言って、
軽率に子供に大金を与えることになる。
そういう衝突を繰り返しながらも、
少しずつ距離が近づいたフロールとジョンだったけれど、
ある日、ヒスパニック系友人宅に呼ばれていたフロールに掛かってきたデボラの電話で、
フロールは決断する。
受け取り方はいろいろだという気がするけれど、
子育てに関しては、客観的にみて云々というのはちょっと違う気がする。
奨学金を貰って私立に行かせるとか、悪気はないにせよ差し出がましいデボラ。
親としては自分で出来る教育を、背伸びしないでやっていくべきだと感じて、
白人の中でも富裕層の子供たちに混じって通学する無理を、
まだ自覚しない子にとってはきついフロールの決断は、ある意味凄い。
母という括りではない。
「エコノミークラス」からのスタートを忘れない、
時には父親を含む「親」としての姿を、甘えのない生き方を毅然と指し示したフロール。
「私とは違う人間になりたい?」を、その時受け入れたくない娘もちゃんと理解する時がくる―。
フロールが娘を護り、様々に押し寄せる日常の敵と戦うために覚えた言葉・スパングリッシュ―。
それが要らないラストに揺るぎのない母親・フロールの決意が伝わってくる。
厳しい中にも、惹きつけられる情熱的な女としての存在感。
パス・ベガが素敵でした
楽なもの、贅沢なもの、甘い環境・・・子供はそういうものに流されやすい。
子育ての難しさをさらりと映しながら、骨太な母のドラマ。
シンプルに、たった一羽でひな鳥を守り抜く親鳥のようなフロールの姿は、
ある意味心地いい鮮烈として私にはうつりましたが、
このラストは年齢によっても感想が分かれるかも知れませんね
ママとの17年を綴ったちょっと切なくてあったかい娘の記録
製作年度 2004年
原題 SPANGLISH
上映時間 131分
脚本/監督 ジェームズ・L・ブルックス
音楽 ハンス・ジマー
出演 アダム・サンドラー/パス・ベガ/ティア・レオーニ/クロリス・リーチマン/シェルビー・ブルース/サラ・スティール/イアン・ハイランド
一番大切なことを教えてくれたのはママだった…。メキシコとアメリカ、文化も境遇も異なる2つの家族の姿を通し母の愛を描いた心に残る家族の物語
愛する娘クリスティーナの為に、故郷メキシコを離れロサンゼルスにやって来たシングルマザーのフロール(パス・ベガ)。より良い職を求め家政婦となったフロールは、英語が全く話せないままクラスキー家で働くことになる。一家は、前途有望なシェフであり心優しい父親のジョン(アダム・サンドラー)、専業主婦のデボラ、2人の子供バーニーとジョージ、そして元ジャズシンガーでデボラの母親エヴェリンの5人家族。
一見すると裕福で幸せそうな一家だが、実はあちこちで不協和音が…。
その夏、デボラの強引な誘いに押し切られる形で、フロールは娘のクリスティーナを連れて一家と共にマリブの別荘へ行くことに。ところが、デボラが礼儀正しく美しいクリスティーナをいたく気に入り、自分の娘を差し置いてあちこちに連れまわし始めたことから、一家の雲行きはますます怪しくなり始め…。
スパングリッシュとは、アメリカで暮らす4千万人近くのラテン系移民の、スペイン語と英語の混合語。
非合法で国境越えをする母子。いわゆる「エコノミークラス」でというらしいんだけど、
この物語は、娘の回想という形で、
夫に逃げられ、娘を育てることに人生を賭けた母の物語として語られていく。
ラテン人口が多いというロスを新天地に選び、慎重に数年を過ごし、
フロリダで母子が生きていくだけなら、白人家庭に入っていくこともなかったフロールが、
思春期を迎える前に更にいい環境で教育を受けさせるために、言葉も解らないまま白人の文化圏に足を踏み入れる。
一番に娘の存在があり、必要以上にクラスキー家の家族に介入する気もなかったのに。。。
片や、スペイン語を全く理解しないクラスキー家の無神経で、情緒不安定なこの家の主婦デボラは、
我が子を傷つけるばかりか、フロールの娘をを新しいオモチャのように気に入り、連れまわす。
夫のジョンも、そんなデボラを諌めながら、自分も色ガラスを集めれば、それを買い取るとか言って、
軽率に子供に大金を与えることになる。
そういう衝突を繰り返しながらも、
少しずつ距離が近づいたフロールとジョンだったけれど、
ある日、ヒスパニック系友人宅に呼ばれていたフロールに掛かってきたデボラの電話で、
フロールは決断する。
受け取り方はいろいろだという気がするけれど、
子育てに関しては、客観的にみて云々というのはちょっと違う気がする。
奨学金を貰って私立に行かせるとか、悪気はないにせよ差し出がましいデボラ。
親としては自分で出来る教育を、背伸びしないでやっていくべきだと感じて、
白人の中でも富裕層の子供たちに混じって通学する無理を、
まだ自覚しない子にとってはきついフロールの決断は、ある意味凄い。
母という括りではない。
「エコノミークラス」からのスタートを忘れない、
時には父親を含む「親」としての姿を、甘えのない生き方を毅然と指し示したフロール。
「私とは違う人間になりたい?」を、その時受け入れたくない娘もちゃんと理解する時がくる―。
フロールが娘を護り、様々に押し寄せる日常の敵と戦うために覚えた言葉・スパングリッシュ―。
それが要らないラストに揺るぎのない母親・フロールの決意が伝わってくる。
厳しい中にも、惹きつけられる情熱的な女としての存在感。
パス・ベガが素敵でした
楽なもの、贅沢なもの、甘い環境・・・子供はそういうものに流されやすい。
子育ての難しさをさらりと映しながら、骨太な母のドラマ。
シンプルに、たった一羽でひな鳥を守り抜く親鳥のようなフロールの姿は、
ある意味心地いい鮮烈として私にはうつりましたが、
このラストは年齢によっても感想が分かれるかも知れませんね
とりあえず先にTBをと思ってたのだけどコメありがとです
アダム大好きなので劇場で必ず観るんです♪これ意外に良かったんですよね~。
みてくれて?嬉しい
そんな旧い記事からTBしてくれて、どうもありがとう
もしかしたらmigちゃんは観てると思っていたけど、
派手さはなくても、地味にオススメしたい作品ではありますよね
あ、migちゃんのパス・ベガ評、可笑しかった(´艸`)