to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

家族ゲーム 1~7話

2013-05-30 23:47:06 | TV dorama

毎週水曜 22:00~22:54
原作 本間洋平「家族ゲーム」
脚本 武藤将吾
演出 佐藤祐市
主題歌 EndlessGame/ 嵐
出演 櫻井翔/神木隆之介/浦上晟周/忽那汐里/板尾創路/鈴木保奈美
沼田家には2人の息子がいる。兄・慎一(神木隆之介)は秀才だが、弟・茂之(浦上晟周)は落ちこぼれ、現在引きこもり中で高校進学さえ危うい状態。そんな茂之の将来を心配した両親は、インターネットで見つけた「東大合格率100%の天才家庭教師!」という広告を見つけ、「天才家庭教師」という吉本荒野(櫻井翔)に連絡を取る。
茂之の復学と慎一を県内トップの名門校に進学させるという命題を突きつけられた吉本だが、「5日間で結構。ただしその間、自らの教育方針には一切の口出しをしないでほしい」という条件を提示し、茂之の家庭教師を引き受ける。


吉本荒野が沼田家の家族面談をしているところから始まる物語は、
この主人公の破天荒なキャラを強調したいあまりの、奇をてらった感のある演出に
ちょっと引いた初回だったけれども―、

ニヤニヤ顔で有無を云わせずの茂之の引っ張り出しの奇策から、
これが自分の身におきたことではない安心感から(笑)吉本荒野に興味が出て、
2話の、イジメられている茂之への、裏をかいた救い。そして
徐々に厭な事から避けて逃げ回るだけの茂之を変えていく、彼流に惹かれていく。

そして吉本荒野に不信感を抱いていた慎一は、
3話で病院に連れて行かれ、ホンモノの吉本荒野に引き合わされる。
それでも吉本への疑いを拭えない慎一は4話でネットに「吉本荒野を訴える会」をみつけ
管理人とメールのやり取りを始める。。。吉本追放に熱を上げる慎一
しかし、茂之は確実に成績アップ。女の子とデート
そこに、子供たちから相手にして貰えない孤独を抱える佳代子に覗き見させ、
佳代子の自分への不信感を取り除く事に成功

ここまで家族の行動を十分にウォッチ。時には子供を買収、罠に嵌めていく吉本荒野…。
そして―、核に触れたこの7話

吉本に100万借りて株の損失を補填したばかりの佳代子。しっかし最早中毒?!
近所の無責任な噂に乗せられて買った株の損失は1000万!!!
ホンキで怒る吉本に促され、実は勘当されている実家の親に頼みに行くが
1000万程度ならあの家を売ればいい」と、
一茂を見限っている父親には元々お前たちには不釣り合いの家だったんだと言われてしまう。

追い詰められた佳代子は手首を切ろうと......そんな佳代子を押し止め、
お母さんが死ぬ前に僕が死にます。
初めから決めていたんで。…こうなってしまったらこうするって。

彼の生命保険の受取人は一茂になっていると言い、お母さんには生きていて欲しいから。
慎一と茂之の為に…。生きて欲しいんです。生きていれば、まだ変われますと。
そんな2人を呆然とみつめる一茂は、この日息子と真希を取り合ったばかり…
吉本にナゼこうなったのか説明されても何がナンだか解らない有様。―

「お父さん。あなたが家族を顧みなかったせいで、何も気付いてあげなかったせいで…!
ここまでいろんなコトが悪化したんですよ!」
吉本の言葉は一茂に届くのか....

翌日、佳代子の両親がやってきて1000万の小切手を差し出すが、
この期に及んでもその場しのぎの見栄を張る一之は、
この借金は私が何とかしてみせます」と断る。

関係がこじれた使い込みの件も、あれは水増し請求じゃない。必要経費だ。との認識。
あんなことぐらい、うちの会社だったら誰だってやってる。と反省の色無し。

見栄を張って上辺だけの家族を演じてきた結果がこの状況を招いたこと
慎一や茂之のことだって、決して社会や時代のせいじゃない。全部あんたたちが悪い
親が子供に向き合ってやらないから、躾てやらないから子供が大人になれないんだ
いいかげん気付けよ!!


この7話は、終盤に向けての大きな山場だったように思います。

ホンモノの「吉本荒野(忍成修吾)」が実は、、というのも予想通りだったし、
分不相応な家で平和な家族を演じてきた沼田家の
一人一人の傷に塩を塗り、独りでは堪えられないところまで追い込んで膿を出す。。。
ニセ吉本の覚悟が伝わってきて、解っていてもグッときました。

そして、それはこの後に待っている今の沼田家の崩壊と、
全て失わないと生まれないモノへの布石となる、吉本の蒔いた種が芽をふくのを
確かめていく終盤へのアプローチなのですね。。。

好いドラマは音楽もイイ本多俊之さんのテーマ曲が
不安定な家族の姿、頑張ってる吉本の心理に添うように流れてとっても合ってる
最終回まで、ダレることなくこのままいって欲しい

愛さえあれば

2013-05-29 21:41:04 | the cinema (ア行)

原題 DEN SKALDEDE FRISOR/LOVE IS ALL YOU NEED
製作年度 2012年
製作国・地域 デンマーク
上映時間 116分
監督 スサンネ・ビア
出演 ピアース・ブロスナン/トリーヌ・ディルホム/キム・ボドゥニア/セバスチャン・イェセン/モリー・ブリキスト・エゲリンドパプリカ・スティーン

結婚式の準備を通じて本当に自分が求めているものを見つける男女を描く、大人のためのラブロマンス
家族の幸せを第一に生きてきた中年女性イーダ。乳がんの治療もひと区切りつき、娘の結婚式を目前に控え、明るい未来が見え始めたそのとき、夫の浮気が発覚。一方、イギリス人の会社経営者フィリップは、愛する妻を事故で失った悲しみから何年たっても立ち直れず、仕事ひと筋に打ち込んできた。そのせいでひとり息子とも疎遠、心通わせる相手がひとりもいなくなっていた。イーダとフィリップは、それぞれの娘と息子が結婚式を挙げるイタリアへ向かう空港で、偶然にして最悪の出会い方をする。

南イタリアの果樹園付き別荘で開かれる娘の結婚式に、一人で行く事になったイーダ。
自身の乳がんのことを除けば、なんら不安のなかったイーダのショックが伝わってくるも、
その動揺っぷりがかなり可笑しく描かれて、
ちょっと老けた王子さまとの出会いでかなり強気に転じる辺りも微笑ましい序盤

舞台となる別荘ではイーダとフィリップの子供が、廃墟同然の屋敷を
彼らの為に集まってくるゲストを迎える準備に余念がない。
知り合ってまだ3ヶ月そこそこの、キラキラ幸せそうな、2人・・。

そこにデンマークから、イーダの夫が浮気相手を同伴して、
フィリップを慕う亡妻の妹親子が、イーダのマザコン気味な息子も赴任先から、
それぞれにトラブルの種を抱えた人たちがやってくる。


自分自身の病気や、愛妻の事故死、夫の浮気―
子供たちの結婚問題、親戚との付き合い方…―
ここで繰り広げられる問題も、人物も、今は何一つ驚きはない。
誰にも約束された安定はないこの日常に起る問題が、明るい日差しの中で晒されるだけ。
それでも、ドジだけど穏やかで平凡なイーダに寄り添い、応援しながら愉しめました♪

ぃや、、私なら、あそこは"NO"でしょ~!!とか、
思い込みの激しいベネディクテのネットリ誘うシーンにホラー展開ー?!とか(笑)
まったりしてそうで、ざわざわもあり(笑)
ピアース以外お初のキャストだし、期待がなかった分愉しめたかな~♪
南イタリア・ソレントのロケーションが素敵で、そこはちょっと得した気分になれます
その果樹園でイーダにオレンジとレモンの関係、レモンの木を蝕むカイガラムシの話を
フィリップがレクチャーするのが興味深かったです。
それにしてもベネディクテ役の方は、どうしてもLiLiCoに見えたわ

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

2013-05-27 21:35:28 | the cinema (ハ行)

原題 THE PLACE BEYOND THE PINES
製作年度 2012年
上映時間 141分
監督 デレク・シアンフランス
出演 ライアン・ゴズリング/ブラッドリー・クーパー/エヴァ・メンデス/レイ・リオッタ/ベン・メンデルソーン/デイン・デハーン

ある罪を巡る父親同士の因果が、その息子たちへと引き継がれて展開していくさまを、それぞれに視点を変えた3つの物語で描き出していく人間ドラマ
天才ライダーのルーク(ライアン・ゴズリング)は移動遊園地でバイクショーを行う刹那的な日々を送っていたある日、元恋人ロミーナ(エヴァ・メンデス)と再会。彼女がルークとの子どもを内緒で生んでいたことを知ると、二人の生活のためにバイクテクニックを生かして銀行強盗をするようになる。ある日銀行を襲撃したルークは逃走する際、昇進を目指す野心的な新米警官エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)に追い込まれるが……。

物語の舞台となる町の名前「スケネクタディ」は、先住民モホーク族の言葉で「松の木の向こう」と言う意味。
その原題に日本では「宿命」をつけて解りやすくしていました。
その森を通る時―、
それぞれのパートの主人公は新たな展開に足を踏み入れるのですが…


通称"ハンサム・ルーク"として、子供たちにも人気の天才ライダーは、
ある日会いに来た元カノと再会して、旅回りを止めてこの町に根を下ろそうと決める。
最初のパートは、この自信家でキレやすいルークが、
自分の子供と出会い、夢を見、、、そして新米警察官、エイヴリーと出会うまで―。


一方、頭の上がらない、判事の父を持ちながらも、
ルークとの事件以来時の人となったエイブリーは、得意満面の仕事復帰を果たすが、
思いもかけない落とし穴が待ち受ける第2のパート

そして15年後、町の有名人だった父の葬儀の日、エイヴリーは別れた妻に息子AJを預けられ、
ルークとロミーナの息子、ジェイソンとAJがこの町で関わっていく第3のパート


ブラッドリー目当ての方にはジリジリと長いルークのパートだったかもですが、
このパートの終盤の2人のシーンに、釘付けになった事でしょう。
敢えてその後にリプレイのない、野心的だが経験のないエイヴリーの「失敗」
その後の内部調査でも、敢えてのエイヴリーの瞳の証言に止めた映像。。。

その場しのぎで生きてきたルークが、己の孤独を認め、愛する者に何かを残したいという、
彼のとった道…ルークのキャラが炸裂のパートは、セリフを抑え画で見せていく

一方で、威圧的な父親に認められたくて出世したい、どこか姑息なエイヴリーが、
自分の過ちが更にロミーナたちを苦しめるに至り、
自己保身と、過去を清算するためにその父を頼り、策を打って出る…―
カエルの子はカエル――という言葉が過ぎり、次のパートの、終盤に繋がります。

その最終章は、あららの都合良過ぎの展開ですが(笑)
ルークの息子・ジェイソンを演じたデイン・デハーンくんに尽きます。
彼もまた父親の通った森への道を辿るのですが、
やや雑な展開の第3パートを、彼の存在が救ってくれたかな~。
それまであまり触れられなかったエイヴリーの罪悪感を引き出す時、そして、旅立つ姿。

「バスケットボール・ダイアリーズ」の頃のディカプリオを彷彿とさせる彼は、
17歳の役を演じては居ますが実は27歳というからびっくりです!
「欲望のバージニア」はスルー予定だったけど、彼が出ていて迷ってしまう~

ドライブ」と被るライアン、「ザ・ワーズ 盗まれた人生」と被るブラッドリーでしたが
画的にも好みで、無口なそのシーンに表れる不幸の予感に引き込まれます

少年と自転車

2013-05-24 21:55:50 | the cinema (サ行)

原題 LE GAMIN AU VELO/THE KID WITH A BIKE
製作年度 2011年
製作国・地域 ベルギー/フランス/イタリア
上映時間 87分
出演 セシル・ドゥ・フランス/トマス・ドレ/ジェレミー・レニエ/ファブリツィオ・ロンジョーネ/エゴン・ディ・マテオ
もうすぐ12歳になる少年シリル。父親は彼を児童養護施設に預けたまま行方知れずに。シリルは自分が捨てられたとは露とも思わず、父親を必死で捜し続ける。そんな中、美容師のサマンサと出会う。彼女は、なくなった大切な自転車を取り戻してくれた。そしてシリルは、サマンサに週末だけの里親になってくれと頼み、2人で父親捜しを続ける。やがて、ようやく父親を見つけ出し、再会を果たしたシリル。ところが父親は喜ぶどころか、シリルをすげなく拒絶してしまう。サマンサはシリルを心配し、それまで以上に彼の世話を焼くようになるのだが…。

コチラも公開当時、評判が良くて観たかった作品ですが、DVDにて鑑賞。
思ったよりも厳しく、痛々しい少年の日々を描いた作品でした。

冒頭から、親に捨てられ、それを認められない認めたくない少年の、恐怖というか
痛々しい姿にもう、胸が痛むのですが、、、
何も持たない子供でありながら、
彼は自分で確かめ、その目で見て、聞いた事だけを信じて進む姿が胸を打ちます。

それなのに・・・苦労して会った父親を前にすると、別人のように理解をみせ、
大人っぽく、嫌われないように振舞う姿が痛ましい。。。


本作は、ダルデンヌ監督が2003年に『息子のまなざし』のプロモーションで来日した際、少年犯罪についてのシンポジウムで聞いた“赤ちゃんの頃から施設に預けられた少年が、親が迎えに来るのを屋根にのぼって待ち続けていた”という衝撃的な話に着想を得て作られた。
と、公式サイトで紹介されています。コチラ
『息子のまなざし』は未見ですが、
男の眼差しで、注意深く、丁寧に、孤独の淵の少年心理を描いた作品だと感じました。

物語は、さまようシリルの行動をひたすら追い、うつむきがちな彼の心を映していくのです。

大好きな父親に見捨てられるという恐怖感。
それを、単に父親の育児放棄とは思えず、お金を渡し望みを捨てきれない子供の心理。
痛いほど掴まれたその痛さに、心を掴まれて、親になっていくサマンサの心理。
1時間半弱というサイズに、凝縮されています。

必要とする者。
必要とされる者。
必要としなくなる者―。
どうしようもない環境で、自分の一歩を踏み出す3人。

11歳の少年シリルが、ある時まで、
ただ父親に捨てられるのを怖れて繰り返す脱走劇には、正直、
ゴネてゴネて、、結局は自分の思い通りにしている我儘さも感じましたが、
結果的に彼はそうして自分で幸運を掴み取り、
犯罪を犯したらこう。家庭ではこう、という教えを学べるひとを掴んだのです。

シリルが自転車の次に取り返したもの――
それは、いつも彼を待っていてくれる人。キケンから守ってくれるひと。
これは、「子」が差し出した手を、まるで友情のように握り返した「親」の話でもあり、
血の繋がりとか、親ってなんだ?と改めて考えさせられました。

恭子ちゃん、1本目解禁♪

2013-05-24 21:21:56 | Heart pink

映画『偉大なる、しゅららぼん』で深田恭子が“謎多き女”に
清コングは深田恭子!赤ジャージで白馬を乗り回す引きこもりに
深田恭子、最強の女に!万城目学「偉大なる、しゅららぼん」映画化
深田恭子、“しゅららぼん”グレート清子役で出演「びっくりするようなセリフも」

深田恭子、赤ジャージで白馬に 「偉大なる、しゅららぼん」グレート清子役
深田恭子、赤ジャージで白馬を乗り回す! 濱田岳もタジタジの姉役で出演決定
深田恭子、濱田岳&岡田将生を「わたしが、フルボッコにする」

噂通り、恭子ちゃんは引きこもり清子役でしたね
「やっておしまいっ!」じゃなくて「私がフルボッコにする」のね
去年だったか、恭子ちゃんが乗馬を習ってるという書き込みがあったのですが、
時代劇じゃなくて、この作品だったのですね~。
マレーボ、大人しそうで良かったわ

とはいえ、まだ公開まで半年以上~とお嘆きのあなた。
某民放のドラマの情報がありますね~。
まだ、連ドラかスペシャルか解らないけど、コチラの方が早いみたいで楽しみです



東京エアポートOP を~着信音に♪

2013-05-23 15:27:49 | Heart pink

今頃みつけても、超~嬉しい
東京エアポートOPの着信音~↓↓


でも、これは爽やかで、1日の目覚めにぴったりなので、
目覚まし音として使いたいよね
できたら恭子ちゃんの「GooDay♪」音声入りで

 1年前の今日は、、、
「ワイルド7」DVD発売☆イベント
瑛太&宇梶剛士が男だらけの撮影を暴露 深田恭子が来ると「みんなワイルドになる」深田恭子“男だらけ”のワイルド7に「楽しそうでうらやましい」〈速報〉瑛太「あそこに見たことのあ...

恭子不足症候群・・・

2013-05-19 21:06:09 | Heart pink

今年は冬ドラに続き、この春クールのドラマも何気に面白く、
特に櫻井くんの「家族ゲーム」は目が離せない展開になってきたし、
この後始まる、新垣さんと綾野剛くんの「空飛ぶ広報室」は愉しんでます。
先日挙げた9本の、どれもリタイアしてないんですよね、、、、。

それでも、恭子ちゃん中毒は治まらない.....

Twiの恭子ちゃん目撃情報を整理すると、
未発表の恭子ちゃん作品は、現在までにTVが1本。映画が2本目撃されていますね。

BeeTVの「ラブパラドックス」は小泉孝太郎クンと。
ただ、コチラももしかしたら映画版なのかも知れません、、、

岡田将生くん、濱田岳くんW主演の映画「偉大なる、しゅららぼん」
これは貫地谷しほりさんとも再共演みたいです♪
昨日も今日も北関東で目撃されていたのは、どうやら北川景子さんとの映画で、
そのタイトルから、ホラーか?とつぶやかれてますが、
これも何時公開なのかも含めて、正式発表が待ち遠しいです

は、早く、クスリを~~っ くれーーっっ!バタリッ 

Tomoko & Kim ||| Far Away



きっと、うまくいく

2013-05-19 14:30:15 | the cinema (カ行)

製作年度 2009年
別題 3バカに乾杯! 原題 3 IDIOTS
製作国・地域 インド
上映時間 170分
監督 ラージクマール・ヒラニ
出演 アーミル・カーン/カリーナ・カプール/R・マドハヴァン/シャルマン・ジョーシー

ハリウッドを凌ぎ世界一の製作本数&観客動員数を誇る映画大国インドで、歴代興行収入ナンバーワンの偉業を達成。
真の友情や幸せな生き方や競争社会への風刺を描いたヒューマン・ストーリー
行方不明だったランチョー(アーミル・カーン)が街に戻ってくると聞き、ファルハーン(マドハヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョシ)は母校に向かう。10年前、三人は名門大学の学生だった。真っすぐなランチョーは異議があれば学長にすら物申し、好きなことに打ち込んでいた。しかし、ランチョーと学長の娘・ピア(カリーナー・カプール)が接近したことから、3人は卒業目前で退学を言い渡されてしまう。
馴染みのないインド映画、しかも3時間近い長尺ということで、付き合ってくれというのも気が引けて
公開初日のお昼の上映、一人で行ってきました。
でも、これが凄く面白かった
学園モノなんだけれど、いろんなものが詰め込まれていて、170分という長さになっちゃいましたが、
時間があれば是非是非、映画館で

物語は超難関の名門工科大ICE卒業以来、行方不明だったランチョーを捜す現在と、
彼ら3人の10年前の、苦難の学園生活が同時に語られていき、
確かに長いと感じる瞬間はあったけど、興味は削がれることはなく
しっぽまで餡子のギッシリ詰まったたい焼きのように、最後まで美味しい

それぞれに家庭の事情を抱えた3人の出会いから、強権的な学長との確執
それにより強まっていく友情恋!濃いですよ~(笑)しかも
理系というだけあって男だらけ。しかももれなく濃ゆい(爆)

よい子は真似しちゃイケマセン的な、おバカな悪戯もたくさんですが、
イタズラも盗みも、ランチョーの愛が底にあります。
是非気のあった友人や家族と、劇場で見知らぬ人達と思いを同じくし、
アツく涙を滲ませ、思い切り笑っちゃって下さーい
もしも私のように一人ぼっちの鑑賞になったとしても、そこは全く心配ない、笑えます


撮影時44歳だった主演のアーミルは、この役に興味を持って名乗りを挙げて
実際体を絞って撮影までに24歳にみえるぐらいの変貌を遂げてきたというから凄い
それも、うまーくいーく  AAL IZZ WELL

監督自身が、大学受験勉強中の高校時代に受けたストレスを、いつか作品にしたい想いがあったというのが、この作品のきっかけだとか。
学歴競争が過熱し、真の幸せに生きる為の教育とは?の問いかけが
3人の往く手に委ねられています。

インドで記録的ヒットを飛ばしたのにも拘らず、日本では今頃の一般公開ですが
しかし、「世界中でリメイクが決定した」なんて、、、
まあ、それぞれのお国柄を出そうという事なのでしょうが、柳の下のドジョウ、正直要らないわ。

長いからDVDと決めて劇場鑑賞を逃すのは実に勿体無い、
私的には今年上半期のダントツ上位にきた作品~

種まく旅人~みのりの茶~

2013-05-16 12:38:49 | the cinema (タ行)

製作年度 2011年
上映時間 121分
脚本 石川勝己 /三浦千秋
監督 塩屋俊
出演 陣内孝則/田中麗奈/吉沢悠/柄本明/石丸謙二郎/永島敏行/寺泉憲/徳井優/前田健/林美智子
リストラされたデザイナーのヒロインが、ひょんなことから祖父の茶畑で有機栽培に悪戦苦闘する姿を通して農業の難しさと素晴らしさを描く人間ドラマ。
農林水産省官房企画官という身分を隠しながら、日本各地の農家の本音を聞いて回る大宮金次郎(陣内孝則)。そんな彼に大分県臼杵市役所の農政局長として、省が開発した農薬を普及させよとの辞令が下る。着任早々、無農薬栽培に切り替えた旧知のお茶農家の主人・森川修造(柄本明)と農業話で盛り上がるが、その翌日に彼が心臓発作で入院。孫娘みのり(田中麗奈)が修造の代わりを努めようとするが、農業のノウハウなど何も知らずに途方にくれる。そこへ金次郎が現われ、さまざまな面で彼女をサポートしていく。

吉沢悠クンの出演作なので気になりながら見逃していた1本。
大分の緑の中で繰り広げられる、心にも身体にもイイ、優しい作品でした
チョット大人の為の童話のような、でも展開はそれこそ、大人の社会科見学─なのでした
今の季節にピッタリの、みどり香り立つような作品です

思い描いたポジションではなくとも、それなりにやってきていたと思っていたみのりが、
深く考える余裕もなく始めたお爺ちゃんの代わりに茶畑を守る暮らし。
きっかけは実は、偶然見た、友人が田舎でオーナーをやっている特集記事だった、、。
思い通りに生きて輝いてる友人が羨ましかった。そこにどんな現実があるかも知らず…。

しかし―いざ、
汗にまみれて1日が終わると待っている、田舎暮らしのオキテ(笑)も、
イヤイヤながら参加していくうちに、
都会での自分のこれまでの人間関係の希薄さを思い知る温かさに支えられ、
みのりの1日は、悩みなど入り込む余裕もなく、心地よいぐらいの疲労と充実感と、
ひとりではやっていけない農家の生活に、それを色んな方面からのサポートを受けながら、
夢中で実りの時を迎えることになる…―。

桃栗3年、お茶7年―

これは、家族の物語であり、一人の女性の成長の物語なのですが、
もちろん彼女を取り巻く人たちの葛藤もリアルに描かれていて、
「役人やけん」が口癖の市役所農政課の木村(吉沢悠)は、指導する農家の現実と
役所の無理解な上司との板ばさみで、思う仕事が出来ず葛藤の毎日。―

それでも逃げずにキチンと向き合えば、きっと誰かが見ていてくれる。
みのりには金ちゃんや木村がいて、木村には金ちゃんがいて、
金ちゃんには太田(永島敏行)という上司がいて、市長(寺泉憲)も彼を支える。
ちゃんと誰かの眼差しがある。優しい映画であります。

大分出身の塩屋俊監督が描きたかったのは、私たちの生命を支える食と、それを守る日本の農業の姿なのでしょう。
「仕事はキツいけれど、一日の終わりには充実感に包まれる」
それが十分に伝わってき、みのりの奮闘に、身をもって示す金ちゃんの諦めない姿。
命あるものと共に生きる事の厳しさと喜びも、作品を通して味わえるものでした。
障害と思えるものでも、その存在が、次にやるべき仕事を教えてくれる」これは、
農業に限らず、ピンチに陥った時、前向きに進んでいくヒントとなる言葉でした。

最後に、塩屋俊監督のこの作品のインタビュー記事の一部を紹介したいです。
[お百姓という言葉は、百の仕事が同時に出来る人という意味なんです。
イコール"匠"であり、アーチスト。
そういう人は日本中にごろごろいるんです。そういう方々にもっとスポットを当てて、その方たちの技術や英知を次の世代が担っていけるようにする橋渡し役というか、そういう風に触発できるような映画を作っていきたいと思っています。
映画には、世の中を変えるほどの力はないです。でも、若干の刺激を与えることは出来ると思うんです。]

このGWに観た、恭子ちゃんの「農家の~」の鑑賞後によく似て、
なんだかコチラまで美味しい空気を一杯吸って、元気になるような、
ああ、緑って凄いなあ~と思え、自分も1本の小さな苗になったような気になります


図書館戦争

2013-05-14 15:09:18 | the cinema (タ行)

製作年度 2013年
上映時間 128分
原作 有川 浩『図書館戦争』シリーズ(角川書店刊)
脚本 野木亜紀子
監督 佐藤信介
音楽 高見優
出演 岡田准一/榮倉奈々/田中圭/福士蒼汰/西田尚美/鈴木一真/相島一之/嶋田久作/栗山千明/石坂浩二/橋本じゅん
メディアに対する取り締まりを正当化する法律“メディア良化法”が施行されてから30年がたった日本。読書の自由を守るための自衛組織“図書隊”の隊員にかつて助けてもらった笠原郁(榮倉奈々)は、憧れの図書隊員になる。担当教官・堂上篤(岡田准一)の厳しい指導を受け、女性で初めて図書特殊部隊に配属された郁。そんなある日、図書隊とメディア良化委員会の対決が避けられない出来事が起きる。

一番の私の映画友は、実は昔からのジャニファン。
いつも私のリクエストに付き合ってくれるので、今回は彼女の観たいこの作品にお付き合い♪
原作が「フリーター、家を買う。」「阪急電車~」の有川浩さんということで気にならなかった訳ではないのだけれど、キャストに惹かれなかったというか。
ですが!
コレが結構面白かったんです

図書館の自由に関する宣言で幕を開けるSFですが、
この4項目の網領(こうりょう)は1954年から実際に存在しているものですが、
それをみつけてこのパラレルワールドを創り、図書隊を創り上げていく有川浩氏の
イマジネーションが凄いと感じます

女性ながらミリタリーものを得意分野としている有川さんだけあって、
図書隊の訓練、敵対するメディア良化委員会の執行隊とのバトルも、迫力はあるんだけど、
ラブの絡ませ方も含めて、どこかやっぱり女の子向けかな~という印象

女の子のお仕事モノ、という設定も、
主人公・笠原郁の天真爛漫“王子様”発言が
男所帯の図書隊で公言されるなどは、やっぱマンガちっくだわー
同じミリタリー系なら、現在放送中の同じ有川さん原作の「空飛ぶ広報室」の方が自然かな。

ただ、これはやっぱり岡田クンあっての成功作だという気がしますね♪
クライマックスの堂上(岡田)vs武装組織(鈴木一真クン)の対決は超~~迫力。
番宣でのトークで、彼が3種の格闘技のインストラクター資格を持っている事を知ったのですが
流石のアクションシーンを見せ付けてくれます!


他キャストでは、笠原郁の同期でライバル役の福士蒼汰くんは、朝ドラ「あまちゃん」にも出演中の方なんですね~。
妙にフォーカスされていて??だったんですが仮面ライダー出身だとか。
子供が大きくなるとその辺が疎くなってしまいます(笑)
栗山千明さん、頼りになる先輩と思いきや、同期だった!?なかなかカッコイイです
後、私の中では怪優という位置づけの橋本じゅんさんが、今回は美味しい
それと、
図書隊創設者の稲嶺は、有川さんが児玉清をイメージに書かれたという事で、
今は亡き児玉清さんが写真出演されていました。
ちゃんと世の中にメッセージを送っておられた児玉さん、ソコの所も好い着目でしたのに。。

興行的には「藁の楯」を上まっているこの作品が、明るいし一般受けし易いというのは解ります。
個人的には「藁の楯」の方が見応えがあり好みでしたが、
コチラはオバサンな私も楽しめたけどやっぱりライトノベルな若い層向け、という気がしました
デートムービーとしてオススメ

ワン・デイ 23年のラブストーリー

2013-05-13 20:29:35 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 ONE DAY
製作年度 2011年
上映時間 107分
原作 脚本 デヴィッド・ニコルズ
監督 ロネ・シェルフィグ
音楽 レイチェル・ポートマン
出演 アン・ハサウェイ/ジム・スタージェス/パトリシア・クラークソン
男女の23年にわたる恋と友情を毎年7月15日にスポットを当て、ロンドンとパリを舞台に描くロマンチックなラブ・ロマンス
エマ(アン・ハサウェイ)とデクスター(ジム・スタージェス)は親友として、23年間一緒に過ごしてきた。愛する気持ちを心に秘めていたエマだったが、ある年の7月15日にデクスターからほかの女性と結婚することを打ち明けられる。そして、何年にもわたる2人の恋の行方を左右する7月15日が訪れる。
パラパラ漫画のように、その年の“7月15日”が、慌しく、或いはそっけなく、
時には絶望的なまでにぶつ切りに流れて行き・・・悲喜こもごものその日が積み重なっていき
ふたりは青春のほろ苦い洗礼のもと、「親友」という名の鎖で繋がれる・・・。
公開当時、あまり話題にもならずに終わってしまった作品でしたが、
予想に反して、コレは私の好きなテイストの、ラブストーリーでした

利口でしっかりしている女の子に有り勝ちな"物分りのいい女"になってしまったエマの、
度々の"踏み出す"ことが出来なかったシチュエーションが、
女の子なら誰にも解るのではないかと思える、男の側の毎度際どいタイミング。

大学を出たばかりで挫折も知らず、遊びたい盛りの恋多き男デクスターに、
真面目でしっかりしたエマは、重い女と思われたくなかったのね・・・、好きなのに、、

エマが他の誰かに温かさを求めた日、、デクスターは、エマだけに救いを求めていた
言葉を交わす前から愛していた、、、でももう好きじゃないと言ったアノ7月15日―
いくつも積み重なっていく2人の7月15日。聖スウィジンの日、祝日―。
挫折も孤独も味わって、打ち明けようとする時に意地悪なすれ違い。
いつもいつも待ってた訳じゃない。親友として関わりながら、ずっと想いは秘めていた…。

「トモダチ」という言葉の持つ残酷さ。
彼でなくてはいけなかった、、、エマ
本当はそれ以上に、エマでなくてはいけなかったデクスター

短く畳み掛けられる7月15日は、あっという間で、それがかえって想像力をかきたて
十分に、すがり付くワケではないエマの、
長いまわり道のご褒美に、幸せな結末をと願う気持ちへと繋がっていきます.............

切ないラブストーリーですが、、終わってみれば、
胸の疼きを伴う、長い、ながい2人の青春ドラマともいえる内容でした

余談.....
これは、途中何度もユーミン作・石川ひとみのまちぶせが脳裏を過ぎりました
好きだったのよあなた 胸の奥でずっと
  もう直ぐ私きっと あなたを振り向かせる

でもね、、ユーミンの片恋の歌はどれも好きで、情景がリアルなんだけど、
多くの女の子同様、相手を好き過ぎると臆病になってしまう、
そんなエマに、脳内ではこんなふうにエールを送りたかったのでした~

おとなのけんか

2013-05-11 22:21:42 | the cinema (ア行)

顔で笑って、心に殺意。
原題 CARNAGE
製作年度 2011年
製作国・地域 フランス/ドイツ/ポーランド
上映時間 79分
脚本 ヤスミナ・レザ/ロマン・ポランスキー
監督 ロマン・ポランスキー
出演 ジョディ・フォスター/ケイト・ウィンスレット/クリストフ・ヴァルツ/ジョン・C・ライリー

世界各地の公演で好評を博し、演劇界でも権威のあるオリヴィエ賞とトニー賞に輝いたヤスミナ・レザの舞台劇を、名匠ロマン・ポランスキー監督が映画化したコメディー。
ニューヨーク・ブルックリン、子ども同士のケンカを解決するため2組の夫婦、ロングストリート夫妻(ジョン・C・ライリー、ジョディ・フォスター)とカウアン夫妻(クリストフ・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレット)が集まる。双方は冷静かつ理性的に話し合いを進めるが、いつしか会話は激化しホンネ合戦に。それぞれが抱える不満や問題をぶちまけ合い、収拾のつかない事態に陥っていく。

昨年公開時、結構評判が良くて観たかった1本。DVD鑑賞、溜まってますので簡単に♪

よく「子供のけんかに親が出る」とバカにしますが、
出た方が好い、出るべきケンカの度合いもあるのは確かで、
これは正にそんな、ケンカ具合だったと思うのだけれど、、、
先ずコレ、双方が子供を無視、オトナだけで幕を引こうという所がもうダメ

子育ての過程で、こういうトラブルに巻き添えになったり(←うち
学校や、放課後、ケンカでなくてもケガをしたりさせられたりといった事は、
特に男児をお持ちの方は経験があると思うのですが、
まあ、絶対にこの2家族のような大人のケンカには発展しないのではないかな~

元々が舞台劇の、ワンシチュエーションものだけに、内容というより
キャストの演技力とか、それを援ける小物類のアツカイがものを言うんだけれど、
サッサと帰りたい、加害者側のカウアン夫妻は何度かドアの外に退避するものの、
大抵は言い足りない被害者側のロングストリート妻か、社交的に振舞いたい夫によって引き戻される。

その都度妻・ケイトはコートを脱ぎ着し、イラッとさせられ(笑)
傍若無人な弁護士の夫・ヴァルツの携帯はここぞという時に限って鳴り続け、イラッとさせられ(笑)
友好的なんて土台ムリなメンドクサイ性格のジョディ・フォスターがぶち切れるのを、
コレ幸いと優しい夫の仮面をかなぐり捨て、妻に攻撃に出るジョン・C・ライリー

1時間ちょっとの短さの中で、きっちりそれぞれのキャラが浮き彫りにされ、
次第に本筋そっちのけの1対1、或いは1対3、2対2のけんかが繰り広げられ、
問題になるハムスター携帯ドライヤーのアツカイがナイス
あり得ない展開なんだけど、それまで一番平和的で人畜無害的なキャラだったジョンの
俺は短気な野蛮人なんだ」はツボで、夜中にひとり爆笑しちゃいました~

自分とは価値観も好みも違う他人と、コトを構えないで付き合って行く事に慣れているハズの大人たちが、
そろいも揃って取り繕うのを止めたのはナゼ?(笑)
青筋がみえそうなジョディ・フォスターの熱演よりも、
あんなに気持ち悪がっていたのに、スコッチをグイグイのケイトから目が離せませんでした(爆)

エンディングのその後の公園まで愉しませてくれます~

ソハの地下水道

2013-05-10 15:16:39 | the cinema (サ行)

原題 IN DARKNESS
製作国・地域 ドイツ/ポーランド
製作年度 2011年
上映時間 143分 映倫 R15+
監督 アグニェシュカ・ホランド
出演 ロベルト・ヴィエツキーヴィッチ/ベンノ・フユルマン/アグニェシュカ・グロホウスカ/マリア・シュラーダー

ナチス・ドイツに支配されたポーランドで、ユダヤ人を地下にかくまった水道労働者ソハの実話を基にした人間ドラマ
1943年、ポーランド。下水修理と空き巣稼業で妻子を養っているソハは、収容所行きを逃れようと地下水道に繋がる穴を掘っているユダヤ人たちを発見した。ドイツ軍に売り渡せば報奨金を得られるが、狡猾なソハはユダヤ人たちを地下に匿ってやり、その見返りに金をせしめようと思いつく。ソハは迷路のような地下水道の構造を最も知り尽くした男なのだ。

舞台は1943年当時はポーランド領だった(現・ウクライナ共和国)ルヴフ。
ユダヤ人を隔離して居住させるゲットーがある町。
ある日ソハは彼らが地下水道に逃げる穴が開通したところに行き合わせ、
通報よりも長い期間金をむしり取る方を選び、彼らを迷路のような地下水道に匿う。

お金を払い匿って貰う側と、金の為に危険を冒すポーランドの姑息な労働者のソハ。
お互いに信じきれない関係だが、バレれば双方共に命はない。
僅かに数十センチのコンクリートの路の下。
迷路のように入り組んだ地下水道の闇の奥に、彼らの活路はあるのか、、、?


ホロコーストの嵐が吹き荒れるナチス占領下のポーランドの地下に広がる闇の隙間。
カメラは、暗く陰湿で悪臭が漂い、不衛生な地下で息を潜めるユダヤ人グループと、
報奨金目当てにユダヤ人を捜すポーランド人とドイツ兵、ソハの生活する地上を行き来する。

昨日までの普通の暮らしを捨てざるを得ない、迫害の標的にされたユダヤ人たちの、
生々しさも悲哀も、
胸が詰まるような実態を描きながら......でも、主人公はソハ。

お金目当てで関わったソハという、生活の為にはコソ泥も平気な平凡な中年男の
胸に芽生える善への危険な誘惑―
ささやかな彼の家族をも危険に晒し、幾度も押し寄せる危機を掻い潜り、その誘惑と闘う中、
平凡な下水修理の男に最強の試練が訪れる――

ポーランド映画ということで、キャストはほぼなじみがなく、
唯一「ニーベルングの指環」(未アップ)のベンノ・フユルマンだけでしたが、
知らなかっただけに、久々に彼が観られて嬉しかったです。
実話ベースの戦時中の物語としては地味で動きのない地下水道という限定された舞台設定ですが、
後半のドラマは臨場感がありグッと心にチカラが入ります。

アグニェシュカ・ホランド監督はポーランドのワルシャワ生まれで、
レオの「太陽と月に背いて(1995)」(未アップ)のしか観てい無いんですが、
アメリカCBSのドラマ「コールドケース 迷宮事件簿」も演出に参加されていたのは知りませんでした。
何年かぶりに「太陽と月に背いて」若きレオを観てみたくなりました♪

余談.
場面がほぼ暗い為、せっかくのベンノ・フユルマンのガラスのような透明な瞳が生かされず
そこはちょっと心残り、、、、

ザ・ワーズ 盗まれた人生

2013-05-08 12:30:12 | the cinema (サ行)

大切なのはプライドか、
モラルか、それとも――

原題 THE WORDS
製作年度 2012年
上映時間 96分
監督 ブライアン・クラグマン 、リー・スターンサール
出演 ブラッドリー・クーパー/ジェレミー・アイアンズ/デニス・クエイド/オリヴィア・ワイルド/ベン・バーンズ/ゾーイ・サルダナ/ノラ・アルネゼデール/J・K・シモンズ
自分の才能を信じてくれている妻ドラ(ゾーイ・サルダナ)に支えられながら奮闘しているものの、作家としての成功をつかめずにいるロリー(ブラッドリー・クーパー)。新婚旅行に出掛けた彼は、ふと立ち寄ったアンティークショップで一束の原稿が収められたアタッシェケースを発見。その原稿の魅力あふれる内容や文章に感嘆し、許されないことだとわかっていながらも自分が執筆した小説として発表するロリー。出版されるやベストセラーを記録して華々しい生活を謳歌(おうか)するが、そこへあの原稿を書いたという男が訪ねてくる。

無理をすればラッセ監督の「ヒプノティスト-催眠-」の上映に間に合ったのに、
今日は風が強くて寒い。帰りを思うと萎えてしまって次の機会にし、
見逃していたブラッドリー・クーパーのコチラをレンタル♪

「世界にひとつのプレイブック」で完全に日本でもブレイクしたブラッドリー主演作なのに
あっという間に日本での公開が終わってしまったというのも頷けるコチラの作品。
サスペンスとしてもラブストーリーとしてもちょっと中途半端な印象の作品でした。が、
キャストはイイんですよ~
なにしろ「ナルニア国物語/第3章 アスラン王と魔法の島」ぶりのカスピアン王子の
ベン・バーンズくんが、意外に出演シーンがあって嬉しい誤算


物語は予想の範疇を出ません。

人気作家のクレイ・ハモンド(デニス・クエイド)の新作を発表する講演での朗読という形式で、
劇中劇として2人の男の若き日が語られていきます。

作家を目指していたロリーは、苦労知らずの理想を求めるばかりの若者。
そんな彼が、どこかの誰かの作品に夢中になり、誤解した妻にもホントの事が言い出せないまま
それがどんな事態を招くかも深く考えないまま、、盗む―。
彼を魅了した作品は、批評家や読者をも魅了。押しも押されもしない大作家となる。

しかし、真実を知る者が現れる――。

その物語の真実を紐解く、老いた男がジェレミー・アイアンズ。
彼の若かりし頃をベン・バーンズ。
その妻セリア役のノラ・アルネゼデールの美しい事
メインである筈の、ロリーとドラのストーリーより、
Young Man と、セリアの輝かしくも切ない物語に、心が惹かれます。
そして、だからこそ、
真実の物語を盗んだ者に、
簡単に小切手を切るような免罪符はないという気になるのです。

ただ、中年のクレイ・ハモンドに意味あり気に絡んでくる、ダニエラ(オリヴィア・ワイルド)の
存在が意味不明。一体ナニがしたかったのか?

ブラッドリーのチョット軽い、小者みたいな(笑)告白シーンの泣き顔は、
いかにも悪に成り切れない、中途半端な男って感じが上手かった!
でも、
そんな彼の数十年後がデニス・クエイド、、ってどうして?って感じで
アップになればなる程、違和感が増して
余韻を残すハズのラストも、なんかキモチが入らなかったわ

それでも、ベン・バーンズくんのファンにはオススメ一見の価値がある素敵さ

Kamikaze Girls, Making♪

2013-05-03 21:18:20 | Heart pink

恭子ちゃん不足で、具合が悪くなりそうな貴方(ま、私は死にそうですが)ドウシテマスカ?

この時期に決まって観たくなるのが『農家のヨメになりたい』なんで、
昨夜、全5話イッキに観てしました☆で、蘇りました~
22歳の恭子ちゃん
『to Heart~恋して死にたい』のトーコより、ちょっと自信無げな和子ちゃんが、
大好きな人を追いかけて、ココロを掴むまで
観た後はどこか、知らぬ間にささくれた心も身体も癒されたかのような(笑)
中村俊介くん(トシ取らない)と若い玉山鉄二クンがステキです♪
主題歌 うらうらら EveryLittleThing

そして、今日は・・・コレクチコミで大ヒットしましたが、『下妻物語』のMaking
Kamikaze Girls, filming of scenes, Kyoko Fukada in lolita movie

映画1本、2時間のドラマを撮るのに、
アツイ、長いひと夏の、恭子ちゃんの21歳(撮影時)の物語が垣間見れます
このメイキングは本当に何度観ても飽きることがないです
取り合えず今、ファンでない方も是非ご覧ください。
ヘアアクセサリーも含めて、超~ラブリーで、お仕事モードな恭子ちゃんがいっぱいです
    1年前の記事は・・・
深夜にドラマ
春ドラマが出揃いましたが、皆さんはお気に入りはもう絞れてきましたか?今期は何といっても、各局、事件絡み・謎解きものが多いですよね~。なので基本的に、1話完結スタイルをとってい...