ガザ紛争めぐりイスラエル・ロシアの友好関係に終止符 専門家
2023年12月27日 15:58 発信地:エルサレム/中東・アフリカ [ イスラエル パレスチナ自治区 ウクライナ ロシア・CIS イラン 中東・北アフリカ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3498092?cx_part=top_topstory&cx_position=1
これは日本政府にも、よく考えて欲しいところです。
イスラエルのガザ軍事侵攻は、イスラエルとロシアの関係に劇的な変化をもたらしました。
それまでは、どちらかと言うと良好な関係でした。しかしガザの虐殺は、ロシアに二択問題を提起しました。
イスラエルを支持するのか❓
アラブ・イスラム世界を支持するのか❓
ロシアは長年、中東に大きな影響力を保持してきただけに二股膏薬は、許されません。
ロシアの出した答えは、アラブ・イスラム世界を支持すると言うものでした。当然ながら、ここにはイスラエル批判が伴います。
ロシアが明確にしたのは、欧米と同じダブル・スタンダードの立場には立たない・と言うことです。
それはガザの虐殺を防ぐと言うことであり、二国間和平を推進するという立場です。
イスラエルがそれを受け入れられるはずもなく、イスラエルとは敵対関係に近い関係になりました。
その代わりロシアは、アラブ・イスラム世界からの支持を得ました。欧米以外の第三世界からもロシアの明確な立場は評価されたと思います。
イスラエルを断固支持したウクライナとは、正反対ですね❓
ロシアの今後の中東・アフリカ外交に大きな好影響をもたらすと思います。イスラエル1国を捨てて多くの国々の支持を得、あるいは支持を拡大しました。
イスラエル絶対支持の立場に立ちダブルスタンダードを証明してしまった欧米に対し、今後の中東・アフリカ外交でロシアは圧倒的に有利な立場に立ちます。
これは中国も同じです。中国もアラブ・イスラム世界の側に立ちました。
ロシアは、その流れでイランとの関係強化に動いています。イスラエルを敵視している他のアラブ諸国やトルコとの関係も深まるでしょう。
ロシアを頼りにしているアフリカの国々は、一層ロシアを支持し頼りにすると思います。
ダブルスタンダードの立場を明確にして欧米は、ロシアの影響力が増える分だけ中東・アフリカでは影響力を失うでしょう。
もう欧米は世界をリードする力を失ったと言っていいと思います。これから世界をリードするのは、中国とロシアに第三世界が加わった緩やかな政治グループだと思います。
今ですら欧米の論理は、欧米でしか通用しにくくなっています。
ウクライナ紛争を見ても分かると思います。
「ロシア極悪!」
「ウクライナ絶対正義!」
このプロパガンダが通用したのは欧米だけです。
それ以外の国々は、ほぼ無視していました。
これが、今の世界の潮流です。
日本政府や日本人を見ていると、相当欧米の影響力を過大評価しているように見えます。欧米は20世紀の廃れ物になりつつあります。廃れ物にくっついていても大したメリットがないことぐらい、子供にでもわかると思います。
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