「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

英軍元司令官の2024年ウクライナ紛争の見通し<2024.4.22

2024-04-22 20:17:33 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ウクライナは今年、負けるかもしれないと英軍元司令官 それはどのように
2024年4月13日
https://www.bbc.com/japanese/articles/c51nml7rvvko

この手の記事を読んでいつも思うことは文字は結構並んでします。しかし、ほぼ具体的な中身がないです。誰でも知っている一般的なことを羅列して、具体的な結論がないです。
何を言いたいのかと言うと、この夏ロシアは攻勢をかけるが大きな成果は得られない・と言いたいように見えます。

今、ロシア軍が各前線で優位に戦いを進めています。
これは、さすがに隠しようがなくウクライナも西側も認めています。
しかし、ウクライナへの支援を継続すればロシアは勝てない・と言う結論に持っていきます。
だから支援を継続しなければ、ならない・という論理です。

ウクライナが今年、かなり広い領土を失うということを言うのは「禁句」です。いえば、「援助は止めよう」となるからです。

仮に欧米からの援助があるとしてもウクライナが現在の支配地を守るのは、既に無理だと思います。
兵士不足は決定的なマイナス要因です。
兵器や砲弾があっても兵士がいなければ、ロシア軍の進撃を止めることは出来ません。
今のまま消耗戦を続けても、ウクライナ兵が減少すればそれを補充することが出来ません。
ロシアの方は補充が出来ます。それどころか余裕で部隊のローテーションをしています。去年の夏までは、ロシア軍もこれが出来ませんでした。
出来るようになった理由は❓
応募兵を去年プーチン氏の発言では50万人程度集めたからです。
ウクライナ軍の方はそのままですから、前線では圧倒的な兵力差が生まれています。

どの前線でもウクライナ軍が劣勢を強いられているのは、これが原因です。

どうしてもウクライナ軍が戦争を継続したければ、兵士の不足を守るエリアを狭くすることで補うしかありません。かなりの地域を放棄して後方で要害となる地域に防御網を築いて防ぐしか方法がありません。
その要害は、どこにある❓
ドニプロ川です。
ドニプロ川を天然の要害としてドニプロ川の西側で防衛戦をするしか防衛を続ける方法はないと思います。
これとて守る話で、攻める話ではありません。

現在の広い戦線で消耗戦を続けても、徐々に兵力が減少していき、やがて後退するしかなくなると思います。

つまり❓
遅いか早いかの問題で、やがてドニプロ川の西側まで退却することになると思います。
今、ウクライナ軍のやっている防衛戦はその意味で無意味だと言えます。
兵力の大幅な増強が見込めないなら、守るエリアを狭めて天然の要害を利用して守るのは、誰にでも思いつく常識です。
どんな優れた将軍が考えても、これ以外に方法はありません。

もし、こうしなければどうなるか❓
ロシア軍には、二つの戦術があります。
①現在、行っているように面的な消耗戦を継続してウクライナ軍と領土を徐々に削っていく。
②20万人規模の新規の部隊が編制できることを条件に、今とは別の戦線を作る。

ロシア軍の戦術が①ならじり貧にはなりますが、ある程度抵抗は出来ます。

②の戦術をロシア軍が採用したなら、今の前線とは全然違う方面を大きく突破されると思います。
②の戦術には、ロシア軍が20万人規模の部隊を新規に編成する必要があります。それだけの部隊に武器・装備を準備するのは、かなり大変です。
ロシア軍にそれだけの武器や装備の生産能力があるかどうかで決まります。あれば人員は集められると思いますので作戦は可能だと思います。

もし仮にロシア軍に②の作戦が可能だとしたら❓
方向は、二通り考えられます。
ロシアのベルゴロド州からハルキウ州に進撃するルート
ロシアのクルクス州やブリャンスク州から、一気に首都キーウ攻略を目指すルート

☆あくまでロシアの武器・装備品の生産能力によりますが更に20万人規模の必要分を生産することが可能であるなら今年のうちにウクライナは、無条件停戦を申し入れるしかなくなるでしょう。

☆のんびりと、今年も持久戦だろう❓などと言うのは、かなり「大甘!」の見通しです。
ロシアも大統領選挙が終わって、工業生産を戦時体制にするかもれません。そうなれば②の可能性が出てきます。

仮に①であってもこれまでよりは、ロシア軍はウクライナ軍の防衛ラインや陣地破壊に関して有効な武器を考えだしました。
2024.04.15
滑空爆弾には滑空爆弾を ウクライナ軍、新型ドローンで防空兵器をたたき反撃へ布石
https://forbesjapan.com/articles/detail/70338

大型の滑空爆弾です。
この爆弾を使用することによりロシア軍の進撃スピードは去年とは比較にならない程、速くなります。
アウデイーイウカを攻略するのに大きな犠牲を払い6か月くらいかかりました。
今後は、期間は半分以下になりロシア側の犠牲も大きく減ると思います。

ウクライナ軍が去年程度の戦いを想定しているなら、あっと言う間にロシア軍に削られることになりそうです。
気が付けば❓・後ろはドニプロ川!
と言うことになりそうな気がします。

どうもウクライナ軍や西側を見ていると❓
自分たちの都合のいいように考えて、ロシアのことは無視する傾向があります。
だからロシアの変化や進化を見落としがちです。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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