西側の政府もマスコミも一方的な西側の主張を繰り返すばかりで、ロシアの主張は常に無視します。
しかし戦争は双方に言い分があり、特に日本の場合は双方の主張を聞くべきであると思います。ウクライナ紛争はヨーロッパの戦争であり、日本の戦争ではありません。
今の日本政府や日本人を見ていると、まるで自分が当事者のように振舞っています。そのような日本の世論を作り出したのは前岸田総理です。
「台湾有事は日本の有事」
「ウクライナは、あすの日本」
「今NATOを支援しなければ、日本が困ったときNATOが日本を支援してくれない」
大体、こんな世論を作り出しました。
それに全面的に協力した日本のマスコミは、戦時中戦争遂行に協力した昔のマスコミと何ら変わるところはありません。
そもそも台湾有事は、日本の有事ではありません。
台湾と中国の間のことであり、摩擦が嫌なら台湾は自分たちの振る舞いを考えるべきでしょう。
台湾を見ていると米民主党の力を借りて中国との対立を自ら激化させています。台湾が中国と軍事的に対立したければ、自分ですればいいだけです。
日本が、そこに関与する必要はありませんし、関与してはならないと思います。
ウクライナについても同じです。
そもそもロシアが軍事侵攻する前は、ウクライナはキエフ政府と東部独立派の内戦状態にありました。
これを終わらせるために、「2015年ミンスク合意2」が、なされて、その後内容を強化しながら継続します。
これを事実上破棄して東部独立派に対する軍事攻撃を激化させたのは、ゼレンスキーです。その理由も次の大統領選挙のためのゼレンスキーの支持率アップだったのが大きな理由の一つです。(バイデンさんにもアフガン撤退作戦の大失敗で失った支持を回復する目的がありました)
これに対しロシアは事前に警告を行ってアメリカと交渉して決裂した末に、軍事侵攻に踏み切りました。
ロシアのウクライナ軍事侵攻は、突然起こったわけではなく、事前の経緯があります。回避しようと思えば、回避する余地は十分ありました。
「来るなら、来い!」で回避せず、対決を選んだからロシアの軍事侵攻が開始されました。
「ウクライナは、あすの日本」は、ウクライナが自分が招き寄せたものです。
NATOの極東での軍事紛争に対する支援。
ヨーロッパの弱小国が、極東で局地戦が起きたとして何が出来ますか❓
イギリスとフランスは多少の海軍はありますが、来たところで邪魔になる程度の弱小海軍です。来ない方が、いいくらいのものです。
極東での紛争に対応できるのは、アメリカ海軍だけです。
アメリカとの安保条約を重視するのは、当然です。
しかしNATOは、日本の安全保障には、ほぼ無力です。
日本人は張り子のNATOの虚像を見ているに過ぎません。ヨーロッパの国々が極東の紛争に関与できる能力は、皆無です。だからヨーロッパのNATO諸国の支援など、最初から期待するべきではありません。
これもヨーロッパの紛争に日本が関与しては、ならない理由です。単に便利な財布代わりにされているだけです。
※「嘘八百」を前岸田総理が、言っていたことが分かると思います。日本の安全保障には有害なことばかり言っていました。
(2)前置きが長くなりましたが、ロシアの認識
まず、ウクライナ紛争に関してはアメリカとロシアの暗黙の合意があります。
ウクライナ紛争は、ウクライナで戦われるもので戦争をそれ以上拡大しないというものです。
だからアメリカは、これまでアメリカ製に兵器でのロシア領攻撃は認めませんでした。あくまで、ウクライナ領のロシア軍攻撃にだけ使用を認めてきました。
その理由は、戦争がロシアとNATOの戦争に拡大するのを回避するためです。
ほぼアメリカには、ウクライナを勝たせる意図はなかったと言えます。
ウクライナをロシアと戦わせて、その間に金融制裁や経済制裁でロシア経済を崩壊に追い込み、ロシアに政変を起こしアメリカに従順な政権を作るのが目的でした。
それは、完全に失敗したと言えます。
そうであれば戦争を裏から煽ったアメリカは、戦争終結に方針を変更しなければなりません。
ところがダッチ・ロールになったバイデンさんは、「鼬の最後っ屁」で反対に戦争を拡大方向にもっていきました。
半分耄碌してまともな判断力をなくしているのだろうと思います。それと次のトランプ政権が、戦争を止められないように拡大してしまう意図があったのだろうと思います。
それがアメリカの中距離ミサイルATACMSでのロシア領攻撃の認可です。それを待ち構えていたイギリスも即座に追随しました。
こうしてウクライナは、ATACMSとストームシャドウでのロシア領攻撃を実行しました。
やっと本題に入ります。
ロシア側からすると、これは「戦争の拡大を防止する」暗黙の合意を反故にされたことになります。
事実上、戦争はNATOとロシアの直接戦争に拡大したというのがロシアの認識です。これは度々、ロシアが警告してきたことです。
その意思表示として、ロシアの新型中距離ミサイルの「オレシュニク」でのウクライナ領攻撃が実行されました。これで終わりではなく、今後も継続するというのがロシアのコメントです。
この新型ミサイルは、どの程度かは不明ですが即時使用可能な在庫があるようです。そして今後、継続生産に入るとのことです。
今回の試験的な使用が成功だったので、それ以前の中距離ミサイルは新型に順次置き換えると言うことでしょうね。
つまり❓
今後、新型ミサイルの生産が軌道に乗れば、退役させる中距離ミサイルを順番にウクライナに撃ち込むと言うことです。解体して破棄する手間が省けます。
もし、アメリカとイギリスがATACMSとストームシャドウでのロシア領攻撃を止めなければ、実行するでしょうね。
あるいは、ポーランドのNATO軍基地を攻撃するかもしれません。
ロシア側の認識は、戦争がこのように一段階レベルが上がったと言っています。違う言い方をするとウクライナ後方支援用のNATOの軍事基地や施設も攻撃対象になると言うことだろうと思います。
ウクライナに届く前にポーランドにあるウクライナ支援用の武器を破壊する方が簡単ではあります。これまでロシアが、そうしなかったのは戦争がNATOとの直接戦争に拡大するのを避けるためです。
今後はNATOとの少々の紛争はやむを得ないと言っているのと、大体同じです。
「オレシュニク」がウクライナにだけ飛んで行くとは限らないと言うことです。
「今後どう対応するかは、敵国の行動により決める」とも言っています。
バイデンさんは、置き土産に「パンドラの箱」を開いてしまいました。
その結果が、即時に直接及ぶのはウクライナです。
バイデンさんの煽りに乗って、早速ATACMSでロシア領を攻撃したゼレンスキーは、本当のバカ者だと思います。
その返礼が真っ先に届くのはウクライナだと言うことを、どうしても認識できません。