ワグネルの武装蜂起は、不問に付され訳の分からないうちに収束しました。
ワグネルとプリゴジン氏は、なぜ潰されなかったのか?
大きな謎です。
潰せなかった理由は、潰すことが出来なかったからだろうと思います。
現場のロシア軍将官、国防省の支援不足を批判し解任か
2023.07.13 Thu posted at 10:56 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35206502.html
軍人らしい立派なロシア軍人が解雇されました。
それを伝えたのは、ロシア議会のアンドレイ・グルレフ議員です。南部軍管区の元副司令官です。
そしてワグネル武装蜂起の時、南部軍管区は全く動きませんでした。ワグネルが言うままにロストフ州とヴォロネジ州のロシア軍施設はワグネルに引き渡されました。プリゴジン氏が当時いたのは、南部軍管区司令部だと思います。そして、そこで何やらロシア国防省の次官と参謀本部の中将と話し合いをしていました。
その後、ワグネルは最近までルハンスク州の野営地で完全武装のまま待機していました。武器の引き渡しを始めたのは、ごく最近です。
そうすると段々、ワグネルが何の責任も問われない理由が見えてきます。完全武装のままワグネルの部隊が待機していたということは、ロシア政府がワグネルとの約束を守らなければ、ワグネルの部隊は、再度武装ほう起したのではないかと思います。
そして、南部軍管区はそれに対して何もしないか一緒に蜂起するか、どちらかだと思います。既に一度、ロシア国防省の命令を無視しています。次にワグネルが蜂起すれば同調する可能性が、あったと思います。
西部軍管区も怪しいものです。
要は、実戦部隊の指揮官や司令官と、国防省と参謀本部との意見の相違は埋めがたいものになりつつあるのではないか・と思います。
現実に国防省と参謀本部が愚かで無能だからウクライナ戦線では、ロシア兵が戦死し続けています。もう、死傷者の総数は、20万人を超えていると思います。ワグネルの分を除いてもです。
ロシア兵の死傷者は、中央軍管区のシベリア方面や東部軍管区、そして西部軍管区や南部軍管区に多いと思います。
これら死傷者の多い軍管区では、国防省と参謀本部は信頼を失っていると思います。
もし、ワグネルの再度の武装蜂起に西部軍管区や南部軍管区が同調すれば、どうなるかの問題です。確実に現在のロシア政府は、崩壊するでしょう。内戦を避けたければ現在の政権の幹部は、政権から去らねばなりません。対決すれば、内戦です。
このようなロシア国内の切羽詰まった事情が、ロシア政府がワグネルとプリゴジン氏に手を出せなかった、本当の理由であるのかもしれません。
そうなるとプリゴジン氏と国防省の権力闘争は、プリゴジン氏が勝つと言うことになります。最終的には、国防相と参謀総長の首を切らざるを得ないでしょう。
そうすれば、今揺らぎ始めている独裁者の権力は更に弱まる事になります。自ずと独裁者は身を引く以外に道はなくなるのかもしれません。無事に老後を過ごしたければ権力の禅譲しかないでしょう。
次に武装蜂起があれば南部軍管区単独か西部軍管区も同時かの問題だと思います。プリゴジン氏とワグネルの部隊を温存しなければならない理由は、ワグネルはその時の突撃部隊だからです。ロシア軍最強の突撃部隊の前には首都警備部隊など、軽く蹴散らかされると思います。