「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

パ・リーグの危機と阪神の躍進とOPSの関係<2023年9月

2023-09-05 19:23:47 | MBL & プロ野球

パ・リーグの打撃不振は、既に限界を下抜けていて2軍の野球です。

一方、セ・リーグでは阪神が久しぶりのリーグ優勝を達成しそうです。そして、パ・リーグと比較しての意味ですがセ・リーグの打者は打撃好調です。

OPSと言う指標を通して見ると、その理由が明確に分かります。そもそもOPSとは過去のデータから得点に最も近い選手を把握するために考え出された指標です。過去のメジャーの膨大なデータを統計学的に分析して導き出された指標です。
計算式は、意外に簡単で「出塁率+長打率」です。
この数字が優れている選手が、最も得点確率の高い選手だと、「統計学的に分析」して指標として活用しているのが今のメジャーです。
OPSには、統計学的な意味での科学的な根拠があります。メジャー100年を超えるデータから分析された指標の根拠は、絶対的な意味を持ちます。だからメジャーの各球団は、それをチーム編成からスカウト、補強、チーム戦術など全てに応用しています。

日本のプロ野球がその考え方を取り入れているかと言うと、そうは見えません。指標として理解し応用しているように見えるのが阪神です。
ほぼ無視しているのが、パ・リーグの各球団です。

その結果は?
パ・リーグがOPSを軽視する結果、OPSの指標から判断すると2軍レベルの選手が、1軍にいます。OPSは、得点確率を判定する指標ですから、OPSの低い選手ばかりだとチーム総得点が低くなります。

その差が、パ・リーグとセ・リーグのチーム総得点の差として、はっきり表れています。
試合数に多少違いは、ありますが・・・総得点
阪神:465
広島:433
横浜:449
巨人:457
ヤクルト:444
中日:336
パ・リーグ
オリックス:423
ロッテ:418
ソフバン:433
楽天:416
日ハム:411
西武:343
OPS
セ・リーグ(打率20位までの比較)
D(並)以下、0
パ・リーグ
E(平均以下)9人

OPSの違い(差)が、はっきりチーム総得点に反映されているのが分かると思います。
パ・リーグは、打率上位20人のうち2軍レベルが9人います。一方で、セ・リーグは20人全員がD(並)以上です。

これは、とんでもない差と言えます。それは、OPSを知り考え方を応用しているかしていないかの差だと思います。パ・リーグの各球団は、OPS以前の野球をしているのだと思います。セ・リーグは多少なりともOPSを色々な部分に応用していると思います。

OPSを考えると、自然に出塁率と長打率にも目が行くと思います。だから阪神は、チーム戦術として四球を重視しています。それが12球団一の四球数として表れています。四球が多いと出塁率が上がります。そこに長打率を上げる努力を加えると、OPSが上がります。得点確率が増えるという仕組みです。
チーム・ホームラン数は少なく、チーム打率の並である阪神が、12球団最高のチーム総得点を上げる事のできる理由は、そこにあります。

つまり、阪神が最もOPSと出塁率を応用していると言えます。セ・リーグの各球団は、中日以外はその傾向が見られます。パ・リーグの各球団には、それが見られません。

メジャーの野球は進歩しています。それに追いついていこうと思えば、その考え方や技術を学ぶ必要があります。古い考え方や技術のままでは、差が広がるばかりです。

簡単に言うとパ・リーグの野球は、出塁率が悪く、シングル・ヒットばかり狙う野球です。得点から遠い野球ばかりしているから、チーム得点が少なくなっています。ほぼ、昔の甲子園野球ですね?

この傾向が続けば、セ・リーグとパ・リーグの実力差は大きく開くと思います。「実力のパ」は、既に過去です。OPSを見る限り、「実力のセ」になっています。

昔式の野球をやっていては、ダメだと言うことです。野球の世界だって考え方も技術も、メジャーでは年々進歩しています。これは、メジャーでも2000年ごろから始まりました。すでにメジャーでは20年、それが続いています。

今のメジャーのチームが、2000年ごろのメジャーのチームと対戦すれば、昔のチームは全く勝てないと思います。今の日本のプロ野球が2000年ごろのメジャーのチームです。こう考えると、メジャーとプロ野球の格差が分かると思います。

プロ野球も進歩してほしいから、こうして書いています。



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