京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

奈良 東大寺ミュージアム

2023年08月31日 07時16分00秒 | 日記
 8月26日、興福寺北円堂を拝観し東大寺ミュージアムへ。






ミュージアム入口に展示されている大仏さまの手(レプリカ)です。

こちらも興福寺に負けず劣らず"国宝・重文ワールド"のミュージアムです。

通常拝観されていた東大寺戒壇院が耐震工事の為に閉められていて、内陣の須弥壇にお祀りされていた四天王立像(国宝・奈良時代・塑造)がこちらのミュージアムに移され、明日27日まで間近で拝観出来るのでやって来た次第です。



エントランスには誕生釈迦仏立像および灌仏盤(国宝・奈良時代・銅造鍍金)が迎えてくれます。

多くのお寺では、毎年、お釈迦さまの誕生日(花まつり)には誕生仏に甘茶をかけてお祝いしますが、これほど大きいのは東大寺だけです。



西大門勅額(重文・奈良時代・木造彩色)

かって存在した西門に掲げられていた勅額です。



千手観音立像(重文・平安時代・木造彩色)

東大寺四月堂のご本尊
すべての衆生を漏れなく救う為に、それぞれの手には色々な持物や羂索(けんさく)を持たれています。




日光・月光菩薩立像(国宝・奈良時代・塑造彩色)

前述の千手観音立像の脇侍としてお祀りされています。
かっては東大寺三月堂(法華堂)のご本尊不空羂索観音立像の脇侍としてお祀りされていました。

1300年の長きに渡って守り伝えられてきた塑造の仏さま、、、地震や台風など自然災害の多い日本、、、まさに奇跡に近いです。









いよいよ戒壇院にお祀りされている四天王立像4躰です。
天平時代を代表する仏像のひとつで、力感に溢れていて非常に写実的です。



東大寺ミュージアムでは光背も外され、後ろからもじっくりと観賞する事が出来ます。

10月1日からは戒壇院の拝観が再開され、四天王立像も本来の場所で観賞する事が出来ます。

東大寺ミュージアムは29日から暫くは展示替えの為に休館されます。

東大寺ミュージアムでは東大寺大仏殿との共通チケットが販売されていて、別々に購入するより200円お得です。
稀に大仏殿拝観チケットの購入の例が凄い事になっている事があります。

この共通チケットを持っていると並ばずに直ぐに拝観出来ます。
(ディズニーランドやUSJのファーストパスみたいです。)

なお、館内は撮影禁止なので掲載の写真は東大寺HPから転載させて頂きました。

興福寺北円堂 運慶作の仏像特別拝観

2023年08月30日 07時23分00秒 | 日記
 半兵衛麩でランチを頂き、京阪電車と近鉄電車を乗り継ぎ奈良へと来ました。







やって来たのが興福寺北円堂(国宝)です。
毎年の春と秋には定期的に公開されますが、今回はJR東海ツアーズのEX会員対象に公開されています。

北円堂は平城京造営に深く関わった藤原不比等の霊廟として養老5年(721)に不比等の一周忌に元明・元正両天皇が長屋王に命じて建立させた八角円堂の建物です。

創建時の建物は治承4年(1180)の火災で失われましたが、承元4年(1210)頃に奈良時代の創建時の建築様式により再建されました。





内陣にお祀りされている仏像群はまさに"国宝ワールド"の感があります。

中央には弥勒如来坐像(国宝・鎌倉時代・運慶作)がお祀りされています。

お釈迦さまの後継者といわれ、今は兜率天(とそつてん)で修行をされていますが、56億7千万年後に如来となられ、衆生を救ってくださるといわれる仏さまです。



ご本尊の両脇には無著(むちゃく)・世親(ぜしん)菩薩立像(共に国宝・鎌倉時代)がお祀りされています。

日本の肖像彫刻の傑作として知られ、鎌倉時代の名仏師・運慶による造立です。

5世紀頃の北インドに実在された兄弟の学僧で、興福寺の宗派である法相宗の宗義をまとめられた方です。

北インドのお坊さまだけに、やや厚めの法衣を見につけられ、全ての修行を乗り越えられた人だけが持つ穏やかで親しみを感じる表情をされています。
天平彫刻にも通じる非常に写実的な仏像です。









四天王像(国宝・平安時代初期・木心乾漆造)

須弥壇の四方に配されている守護神で、邪鬼や仏敵から如来や菩薩を守護し、または仏法を守護する神です。

守護神だけに表情は憤怒相、全身には甲冑を身につけています。
延暦10年(791)という造立年代が判明していて、平安時代初期の木心乾漆像として非常に貴重な四天王像です。





北円堂の"国宝ワールド"を堪能させて頂き、お土産にはオリジナルのお守りを頂きました。
下部にはドクターイエローがデザインされています。

北円堂の拝観を終え、受付でJR東海ツアーズのスタッフYさんと暫し奈良談議に花が咲きました。
こんな出会いも楽しみのひとつです。

長年お世話になったJR東海「そうだ 京都、行こう。」のオリジナルイベントが今年の10月に終了を迎えます。

以降はJR東海ツアーズの企画に期待しています。
非公開寺院の公開などレアな企画を期待します。

次に東大寺ミュージアムに向かいます。










六波羅蜜寺特別体験〜法話と皇服茶授与〜

2023年08月29日 08時16分00秒 | 日記
 8月26日は、六波羅蜜寺へ。







六波羅蜜寺は都七福神のひとつ"弁財天"をお祀りしており、また、西国三十三所観音巡礼第17番札所でもあり、参拝者が絶えないお寺です。





また、今年の夏はJR東海「そうだ 京都、行こう。」のキャンペーン寺院にも選ばれ、様々な行事が行われています。

今回はEXカード会員限定イベント「六波羅蜜寺特別拝観〜法話と皇服茶授与〜」に参加しました。





展示室「令和館」のさらに奥にある「太和亜細館(タワー館」にて、お寺の説明のビデオを鑑賞し、次にご住職の法話がありました。





法話の後、毎年の1月1日〜3日の三ヶ日だけ授与される皇服茶の授与がありました。

由来は62代村上天皇の御代に都に疫病が蔓延し帝も病に苦しんでおられました。
帝は空也上人に病平癒の祈祷を勅命され、空也上人はご本尊前に供えられていた御茶湯を御香水として献上され、帝の病は平癒されたそうです。
これが皇服茶の始まりです。







ご住職のお話では正月以外で皇服茶を授与されるのは今回が初めての事だそうです。
(JR東海のキャンペーン効果は絶大ですね。)

また、空也上人は十一面観音を車に乗せ洛中を引き廻り観音さまに供した茶を病人に飲ませたところ、病人は次々と平癒したそうです。
空也上人が"市の聖"と呼ばれる由縁です。

毎年の1月に京都の茶舗では"大福茶(おおふくちゃ)が販売されるのは、この空也上人の逸話となっています。





















この後、令和館で六波羅蜜寺が所蔵されている寺宝の数々を解説次で鑑賞しました。

館内は撮影禁止なので掲載の写真は六波羅蜜寺HPから転載させて頂きました。

鎌倉期の写実的な素晴らしい仏像ばかりです。(ほとんどが国指定の重要文化財です。)
近い将来、この中から国宝指定される仏像が出るのではと思われます。





疫病に罹らない様に「空也」上人の、お金に困らない様に「弁財天」さまの御朱印を授与して頂きました。
(欲張り過ぎかなぁ、、、)











近くには、みなとや幽霊子育飴本舗や西福寺があります。




半兵衛麩 ふふふあん

2023年08月28日 20時37分00秒 | 日記
 8月26日のランチは川端五条にある半兵衛麩のカフェ"ふふふあん"へ











今年3月10日に本店の斜め向かいの一等地・川端五条に三階建てのビル「五条ビル」を新築されました。

一階は半兵衛麩の商品が揃うショップがメインですが、一部本店のお辨當箱博物館の展示品が並べられています。

二階にはホールやイベント会場になっています。







三階にはカフェ"ふふふあん"があり、お麩や湯葉、豆乳などを使ったランチやスイーツ、ドリンクを頂くことが出来ます。



ランチは洋風の" "と和風の"弁慶"があります。
半兵衛麩で頂く限り、いつも和風の"弁慶"を注文してしまいます。











湯葉丼におばんざいが3種類、汲み上げ湯葉、デザートは豆乳きな粉プリンが付いています。



いつも注文するのが3種類の"生麩田楽"です。
生麩独特のもちもち感が癖になります。
田楽味噌も白味噌やくるみ味噌などが楽しめます。

席数も多く、この周辺では穴場的な食事処です。





宝山寺(生駒聖天)と獅子閣(擬洋風建築)

2023年08月28日 07時19分00秒 | 日記
 8月20日は、生駒山にある宝山寺へ。
宝山寺と呼ばれるよりも「生駒の聖天さん」と通称名で呼ばれるお寺です。








古くは役行者が般若窟と呼ばれる岩屋に梵本の般若経を納めたと言われています。













また、弘法大師空海もこちらで修練を積んだ地でもあります。

こちらでは「生駒の聖天さん」と呼ばれるように開祖の湛海律師により勧請された歓喜天尊が厚く信仰されています。

歓喜尊天は私たちが持つ様々な現世の願いを余すところなく叶えて下さる仏さまです。

元はヒンズー教の神さま・ガネーシャで、やがて仏教に取り入れられ"悪神"から"護法善神"へと転じられた天部の仏さまです。



ほとんどが秘仏としてお祀りされ、奈良・常光寺などごく一部のお寺以外に公開される事はありません。

上の絵図は高野山真別所円通寺本「図像抄」より双身歓喜天図です。







今回のメインは「獅子閣」(重文)です。

獅子閣は明治17年(1884)にお客様を招く為の施設として建てられました。
外観は洋館風ですが、木造建築物で瓦屋根や漆喰壁など日本建築部分も多く取り入れられています。







木製螺旋階段は、柱以外は総松造りです。





大工棟梁は吉村松太郎。
獅子閣を発願された第14世乗空がその腕を見込み洋風客殿の勉強の為に横浜に派遣しています。

螺旋階段や色付ガラスなど西洋的特徴が随所に見られます。





2階は和風で各部屋には床の間と違い棚、押入れが設けられ、天井は格天井、欄間は筬(おさ)欄間が嵌め込まれ、格式の高い造りになっています。





襖の取手や釘隠などの金属製品は舶来品が多く用いられています。









建立以来、約140年の時が経過していますが、現在でも豪華さと貴賓さを兼ね備えた建物です。



最後に「歓喜天」の御朱印を授与して頂きました。
(宝山寺の御朱印はこれ一種類です。)

昨今の御朱印ブームにあやかり、何種類もの御朱印を用意されているお寺とは一線を画されているところにもお寺の歓喜天尊に対する強い信仰心を感じます。