10月29日は、恒例の正倉院展へ。
深緑瑠璃魚形(中倉)
古都奈良に秋の訪れをつげる正倉院展も今年で76回目にもなります。
正倉院宝物は奈良時代の帝・聖武天皇遺愛の品を中心に天平時代の工芸技術の高さを今に伝える貴重な宝物です。
以前にNHK特集で放映されていましたが、1300年もの長きにわたり宝物が維持されてきたのは正倉院の校倉造もありますが、宝物が二重の木箱に保管されていた事が大いに関係しているそうです。
二重の木箱に保管する事により、温度や湿度の変化を緩め劣化を最小限におさえられて来たのが宝物維持に大きく貢献してきたそうです。
黄金瑠璃鈿背十二稜鏡(南倉)
今回のパンフレットの拍子を飾る鏡です。
今回の正倉院文様の"顔"のひとつです。
深緑瑠璃魚形(中倉)
緑地彩絵箱(中倉)
紫地鳳形錦御軾(北倉)
聖武天皇が実際に使われた肘あてでしょうか?
隣りには現代に作られた模造品が展示されていました。
沈香木画箱(中倉)
原料の沈香は日本では産出されないので、東南アジアあたりから輸入された材料で作られた箱でしょう。
材料はシルクロードを経てか、直接輸入されたのか?興味は尽きません。
紅牙撥鏤尺
象牙を紅く染めた装飾用の物差しです。
こちらの作品もNHKの番組で復元を試みていましたが、当時の朱色の染料で何度も染めても、この様な綺麗な朱色は出ていませんでした。
当時の工芸技術の高さに驚くばりです。
お昼は西新館の前にテントが張られ、奈良の地元の食品が休憩しながら頂けます。
頂いたのが「第76回 正倉院展記念特別薬膳弁当」です。
おかずの種類も多く、充実の薬膳弁当です。
このテント下で正倉院展の宝物に思いを抱きながら昼食を頂くのが半ば?恒例行事になっています。
(昨年は"平宗"の柿の葉寿司でした。)