JR東海「そうだ 京都、行こう。」の会員イベント"京都人が愛する徳力版画の魅力"を堪能し、いつもの京都仲間のおふたりをお誘いしてカフェで一息するつもりでしたが、おひとりは岐阜へ、もうおひとりは東京に帰られるので今回はダメでした。
僕ひとりでやって来たのは平安神宮西側・京都武道センター正面にある「ラ・ヴァチュール」です。
こちらの売りは何と言っても"タルトタタン"です。
フランス料理の代表的なデセールである"タルトタタン"は19世紀後半にフランスにあるホテルを経営するタタン姉妹の"失敗"から偶然に生まれました。
最初はりんごのタルトを作り始めましたが姉妹はりんごを炒めすぎて焦がしてしまいます。失敗を取り返そうとフライパンの上にタルトの生地をかぶせそのままオーブンへ。
ひっくり返すとそれは美味しいタルトが出来上がっていました。
こうしてホテルの看板商品となったタルトタタンは評判となり、レストラン「Maxim’s」オーナーの耳にも届き、メニューに加えられ、世界へと広がっていきました。
その「タルトタタン」に魅力された初代店主の松永ユリは芸術への思いを込めて焼き続け評判になりました。
2015年に、96歳で亡くなられましたが、そのレシピと"思い"は孫娘さんへと引き継がれ今も当時の味を守っておられます。
酸味を感じる「タルトタタン」ですが添えられているヨーグルトをかけるとマイルドな味に変わります。
原料となるりんごも収穫時期により種類も変わり、味わいも違ってきます。
何度か頂きましたが少し酸味のあるりんごが「タルトタタン」には合っているように思います。
酸味が強いと感じればヨーグルトをかけるといいあんばいになります。
以前に伺った時には写真のような店内でしたが改装されたのでしょう!今は白を基調に明るい店内になっていました。
30分程で退店し、周辺を散策します。
すぐ近くには"尊勝寺"の推定地があり駒札もあります。
堀河天皇の御願寺です。
この辺りは平安時代後期から室町時代にかけて六山の御願寺が建立され、それぞれの法号に「勝」が付く事から「六勝寺」(ろくしょうじ、または、りくしょうじ)と呼ばれています。
また、近くには平清盛の父・忠盛が鳥羽上皇の為に建立した「得長寿院」があり、後に清盛が後白河上皇に献上した三十三間堂とふたつの"三十三間堂"が並んでいました。
京阪電鉄神宮丸太町駅の東にある京都大学熊野寮の北西角には、「此附近白河北殿趾」の石碑が建っています。
平安時代後期、白河上皇が院政を行った御所の北側にあたります。
保元元年(1156)に起こった保元の乱の舞台となった所で、敗れた崇徳上皇は讃岐国に流罪となりその後は、後白河天皇の時代が続く事になります。