美術の先生は考える

中学美術の授業の実践を中心に、美術について考えたイロイロを紹介できればと思います。

卒業+美術で色々と

2017-03-13 23:52:22 | 日記

一昨日土曜日が卒業式でした。

3年前に3年生を担任して卒業させて以来、教務主任として3年過ごしてきましたが、その間毎年3学年所属。

教務1年目は何かと余裕がなく、卒業生に何かをしてあげることはできませんでした。

2年目の昨年は少し余裕が出始め、3年目の今年はもっと気持ちに余裕ができたので、積極的に3年生に関わりながら色々美術教師としてできることに挑戦してみたので、自分の取り組みの記録として日記のように記しておこうと思います。

3年前に自分の学級の生徒に贈って以来、美術部の生徒には別の場所で挑戦させてきましたが、自分で描くのは久しぶり。

中央部分は2年生の飾り付け担当生徒の作品。

左右が僕のものです。手前に見える写真にある、卒業生たちの文化祭での作品へのオマージュとして、また中央部分の生徒作品に意味を持たせるように描いてみました。

今年の卒業生たちは美術部が多く、また美術好きの子たちも多かったので、作品制作にとってもとっても真摯に取り組んでユニークな作品を多く作ってくれた子たちなので、学年所属の美術教師として何か贈ってあげたかったんですね。


残念ながらこの黒板を見た時の卒業生たちの反応は見ることができませんでした。

押しつけがましくなるのも嫌なので、「どうだった?」とも聞けません。…後からこの件について話しかけてくれた生徒は1名。

んー、他の子たちも意図を感じて少しでも喜んでくれてたらいいのですが。

 

2つ目。

こちらは最後の美術の授業における題材『写真と言葉で伝えるメッセージ』

過去2年は『記念にカッコイイセルフポートレイトを』という題材名で、式中には見ることができない卒業生たちの姿が見えるような写真を撮らせて選択・印刷し、式場前に展示していたのですが、今年度は手書きでの「家族への感謝を伝えるメッセージ」を添えたメッセージ入りの写真とすることにして取り組んでみました。

使わせた画材は「ポスカ」です。

式に来た保護者の方々は喜んで見てくれたり、写真を撮ってくれたりしていたので良かったです。

因みに写真そのものは、当日夜の祝賀会で保護者の皆さんに一人一人手渡ししました。

生徒たちに直接手渡しさせようかとも考えたのですが、メッセージを書くだけでもかなり恥ずかしがって抵抗を示していた子が多かったので、そこは強要する感じになることを避けて僕が会場を歩き回って手渡ししました。

 

美術部から卒業生への贈り物は、黒板アートと「おめでとう、ありがとう」をテーマにしたコマ撮りアニメーション。

それを紹介するための動画編集は毎年顧問の僕が担当するのですが、今年はEテレの「デザインあ」っぽくしてみました。


「デザインあ」は授業で何度か見せていたので、生徒たちは理解して見てくれていました。

 

動画編集といえば、卒業祝賀会の記念MOVIE制作は今年で4年連続。

卒業生も保護者の方々も楽しみにしてくれて、実際喜んで見てくれて良かったです。

しかし4年連続はちょっと苦しかったですね…。兄や姉の関係で1~3年前に同様のMOVIEを見ている保護者もいることを考慮し、毎年同じにならないように工夫するわけです。色々あの手この手で懐かしさと笑いと感動を演出するのですが、結局は毎年狙いは同じなわけで……かなり頭を悩ませられました。毎晩毎晩自宅で悩みながら編集をし続けるつらい数か月でした。

その中での楽しみは、3年間の生徒たちの成長の様子や変化を見ることができる点。

実際にMOVIEに使用しなかった動画や写真も数百・数千と見ることになるので、きついのですがちょっと微笑ましかったりするんですね。

…しかしもう限界かな。精神的に苦しすぎる。夢にも見ますからね。「字のタイミングが映像に合ってない!」とか「変な写真が紛れ込んでる!」とかそんな夢…。

 

その他にも卒業生を送る会では、学年スタッフでブルゾンちえみネタ。職員で恋ダンス…と、きっと多くの学校で今年やっているであろう流行りの出し物に取り組むなど、できることは全てやり尽した感のある卒業企画となりました。

動画編集の合い間にダンス練習したり、ネタ練習したり…。ヘトヘトでしたが、全部喜んでもらえてよかったです。

特に担任の女性教師を中心にやったブルゾンネタは大ウケで、練習した甲斐があったなと達成感もありました。

 

さて、しかし今年はこうやって色々できることの限界に挑戦してきましたが、振り返ると何でもかんでもやればいいってものでもないようにも思えました。

この学年はサイクル的に自分が担任するかもしれないと予想し、小学校から気にして見てきた学年。また先にも述べたように美術的に色々あった学年なので、所属スタッフの一員として精一杯で臨んだのですが……毎年の当たり前に思われ始めていると感じるのです。

今年は卒業記念写真撮影でも祝賀会での職員紹介でも、僕は学年所属スタッフとして扱われなかったので、実は一人静かにちょっとショック受けてたのです(笑)

もちろんれっきとした学年所属スタッフですよ。勘違いではありません。卒アルにもちゃんと学年スタッフとして紹介されてますし、1年間でしたが給食指導とか学年の動きには同行してきましたよ。受験業務もちゃんと積極的に手伝ってきました。ここ3年間では最も生徒と関わりを持つことができ、仲も良くなって楽しめた学年でした。

因みに卒業記念写真撮影の時は気づいて「髙橋先生ここじゃないでしょ!」と隣の先生は言ってくれたのですが、なんか事を荒げるのが嫌でそのまま黙って写っちゃったんですね。

で、後日この原因は何なんだろうな?と一人振り返り、ある結論に至りました。

ここ3~4年同じようにやってた僕の取り組みが、『学年スタッフとしてではなく髙橋(もしくは教務)のいつもの仕事』として認識されちゃったからではないかと…。

この学校の勤務が8年目となった今年。もういつ転勤するかもわからないので、次に続く方が同様のことを期待されるようなモノを残すのは親切じゃないなと考えたわけです。

何でもかんでもやっちゃったら次に教務やる方とか、美術受け持つ方が同様のことを期待されるに違いないです…。

仮にまた来年自分が留任して、またまた3学年所属にでもなっちゃったら自分の首を絞めることになるし。

 

あー…体調壊すほど頑張ったけど、何だか反省と後悔が残っちゃいました。

何事も「過ぎる」のはやはり良くないものですね。変な伝統が残ってしまわなきゃいいが…。

 

 

さてさてともあれ明日は県立高校の合格発表の日。

気持ちを切り替えて、また受験業務のお手伝いに励もうと思います!

まず朝は合格証の受領からスタートです。

黒板に描いたように、きれいに桜が咲き乱れることを祈って、今年度のブログを閉じたいと思います。

今回は日記的な内容になりましたが、最後まで読んでいただいた方、お付き合いいただきありがとうございました。


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