2年生の授業で実践スタート。
前後期2学期制の本校は、今月中旬に後期がスタート。美術の授業も後半戦です。
これからは12月、1月の県・地区それぞれの作品展に向けて意識した授業運営が必要とされます。…それがちょっと良い面もあれば、悪い面もあります。
『生徒たちの活躍の場』、『日常の美術の発表の場』、また『他の先生方への題材提案の場』、『見に来てもらう一般のお客さんに美術の授業の素敵さを伝える場』という意識もあります。これらの要素から「良い」と考えてはいます。
しかし反面、『まだ年度末・卒業までは授業があるのに、そこまでひとつの題材にじっくり取り組ませることができない』ということ。『作品展のための作品制作になりがちな側面がある』ことが「悪い」面だと思っています。
「上手な作品」が賞をとりもてはやされ、特別な場所に展示されライトアップされるのを毎年見るにつけ、「なんか違う…」と感じます。しかしその現状に対して声を大にし「こっちの作品の方が素敵だと思います!」…と言える立場にもあらず…。密かに世代交代の必要性なんかを考えたりします。
上手な子が評価されることも大事でしょう。その子にとってこういった作品展がモチベーションになっているかもしれない。
題材や取り組みばかりが評価されるようでは、教師の力量により賞が決まるようなことになり、生徒にとっては所属校によって命運が分かれてしまいます。
それもやっぱり違う。
だから近年この作品展への自分なりの意識としては「うまい子もそうじゃない子も輝く可能性がある」作品・題材の開発。ここにあります。
そんななかで今年思いついたのが「紙の彫刻」。ちなみに抽象彫刻です。
おそらくそんなに時間をかけすぎることもなく、作品として成立させやすいと思う。
美術が得意な子はいろいろ工夫して凝った作品も作ることができそうだし、そうではない子もそれなりの作品を完成させることができそうです。…たぶん。
実践は始まったばかり。指導する側も試行錯誤。
こちらの狙い通りの作品がたくさん生まれることを願いながら、明日からまた工夫して授業実践を続けていこうと思います。
まずは制作者が満足する表現ができるよう1時間1時間指導を工夫しよう。