雪深い園地で雪の重さに耐え、ぐにゃりと曲がったりんごの木の枝。
強い生命力が表れた美しい形だと思います。
今年もこれらの枝を主材料にした題材を考えようと思います。
春です。
日当たりの悪い本校のりんご農園からもようやく雪が消え、その雪解け水でゲチョゲチョだった地面もだいぶ乾いてきました。
農園担当を中心に農園作業の準備も本格的に始まっています。
さて、今日(4/25土)は午前が出校日。とってもいい天気だったので、午後から数名の同僚と園地へ枝切りに行きました。
写真ではわかりにくいのですが、プロたちが剪定してくれた枝がびっしりと地面を覆うように散らかっています。
これらを生徒たちに運ばせる前に、細かく切っておくのが今日の仕事です。
…こんな仕事がある学校ってすごいですよね(^_^;) といってもボランティアですが、まー嫌いな仕事じゃないですね。とってもとっても春を感じるので気持ちがいいんです。
さて、この仕事において近年美術の先生は、ただ枝を短く切るのではなく、かっこよくなるように切ることに力を注いでおります。
前述のとおり、この枝を『美術の授業で使うから』です。
せっかく学校農園を所有している特殊な本校ですから、そこで廃材になる剪定済みの枝は使わない手はないですからね。
授業の中で園地に出向き、実際に生徒本人に枝を選ばせたいのですが、園地まではけっこうな距離があり、徒歩で往復30分くらいかかります。授業時間がもったいない。
だから今年も考えはしましたがやめました。
よって美術の先生が選び、適度なサイズに切っておくことにしました。
このサイズ感はけっこう大事です。
一昨年初めてこれを材料にしたときは、枝のフォルムの美しさを優先し、切断することを躊躇してしまいました。
その結果、その枝のパワーを取り込みつつ作品にするというのがかなり高いハードルになってしまったのです。枝の生命力になかなか勝てず苦しむ生徒が続出でした。
3年目の経験を生かして今年もたくさんの枝をゲットしました。
あとはしばらくこれらを自然乾燥させて、夏の終わりころからでも3年生の彫刻作品に使わせたいと思います。
ぐにゃっと曲がった枝。
複数に枝分かれした枝。
これらがどんな作品の一部として生まれ変わるのか?
今年も生徒たちの想像力、発想、工夫に期待です。