美術の先生は考える

中学美術の授業の実践を中心に、美術について考えたイロイロを紹介できればと思います。

短時間題材を考える

2014-01-24 10:32:34 | 日記
本日ノロウイルスらしき症状でダウン…。久々に欠勤です。
せっかく時間ができたので、記事投稿とでも。

年度末が近づいてきたので、そろそろ残しておいた教材費で短時間題材に使う材料と道具を焦って注文。昨日やっと届きました。

題材は
『文房具のデザインに挑戦!』(仮)
以前当blogで紹介した、「付箋紙」のアイディアにゼムクリップを加えて考えてみました。
題材コンセプトとしましては、
『今、日本の文房具が面白い!』という感じから始まり、COOLやKAWAIIと世界からも評価が高い日本の文房具・雑貨に触れ、自分の取り組みも紹介しつつ『身近な生活に関わるデザインをしてみよう』と落とす感じ。

購入したのはまずこれ。

カラー針金です。
カタログから厳選したつもりだったのですが、ちょっと色や太さがイメージと違ったな…。量も多すぎた(-_-;)
イメージとは違うけど、後戻りはできん!これでゼムクリップはやってみる!
ちなみに商品はこれ。

色は日本の伝統色。もっとビビッドな色の方が良かったかなー。
それと、カタログで見つけたこれ。


その名も「ワイヤー曲げ」…素晴らしいネーミングじゃないっすか?何に使う道具なのか誰も迷わない(^_^;)
でも、これらはちょっとお高いなー。今後のコストパフォーマンスに期待です。

さて、初めての題材を実践するには、まず教師が題材のポイントを知らねばなりません。材料や道具だって同じ。早速空き時間に参考作品制作です。
そりゃ他にもやること色々ですけど、「やるべき」なんです。

付属のネジで、どこかに固定できるようになっていますが、今回は万力に挟んで使ってみます。
これを使えば、針金がぐにゃぐにゃせず、きれいに折ったり曲げたり巻いたりできる!…ことになってます。

右側青の小さい方が、ラジオペンチのみで作ったもの。左の指差してる緑色のものが、ワイヤー曲げ使用。
なんということでしょう!
……変わらんな。
使ってない方が上手い…?
んー…生徒たちは器用に使いこなすかもしれない。よし、生徒に期待することにしよう!
…控えめな個数購入で良かったー…(--;)

ちなみに指差してるクリップも自作ですが、やはり理想はこれくらいの太さだったかな。
今回は材料・道具選びでちょっとミス。しかし各家庭から集金した大事な教材費使ってるんだから、責任持って無駄にならないよう活用せねば!


クリップはこんな感じでほぼ準備完了!
付箋紙は…さほど準備なく行けそうです。
来週の授業で早速やってみます。

今日は…とにかくおとなしくしてるしかないのです。はー…(T-T)

付箋紙デザイン

2014-01-19 14:24:12 | 日記

最近ユニークな付箋紙をよく見かけます。
面白いなと思いながらも、買ったことはありません。
でもよく作ることはあります。
目的に合わせて作るとけっこう面白いと思うんですよ。
代表作はこれ。

もとはただの市販のポストイット。
これをハサミで人型にチョキチョキ。…ちょっと雑かな。

人型ができたら必要なメッセージを書きまして、

立たせまして、

お辞儀!

今回はこれを近日行われる実力テストの出題範囲表につけて、受験教科担当の先生の机上へ置こうと思って作りました。

顔を描いたりと色々工夫しても良いとは思うのですが、お堅い用途にはちょっとですよね。
でも、ただの付箋紙よりは気持ちも伝わる気がするし、忙しい合間に「ほっこり」をお届けできる気もするんですよね。

他にもたまに作ってますが、工夫次第で色々出来ると思ので、今度授業でもやってみようと計画中。


どっかの会社で誰か商品化しないかな…。


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そんなわけで展示

2014-01-11 23:47:57 | 日記

選抜美術展開幕。

昨日実際に展示作業に行ってきました。

右手前の白い枝は、展示用に準備した看板のようなもの。他の作品にできるだけ悪影響を与えないようにしつつも、しっかりと自校の取り組みを紹介するよう工夫してみました。

写真を撮るために手前に置きましたが、撮った後はもう少し奥まった場所に移しておきました。

そして前日までかかって作っていた各作品の表示板もこんな感じに。

まあまあの出来かと思います。

これは本校の生徒の特別賞受賞作品。

こちらは特別賞ということで、別室に特別展示されました。

 

しかし良いですね。

自分の作品が美術館の一室に展示されるのですから。滅多に…いやまず一生に一度かもしれない素敵な経験ですね。

 

展示作業終了後、懇親会へ向かいましたが、まだ会のスタートまで時間があったので、行動を共にしていたT先生の誘いで、青森駅横の広場へ。

 

あらま!なかなかきれいじゃないですか!

青森ねぶたの制作方法を生かして作られた灯籠がたくさん!!写真では伝わらないと思いますが、規模もなかなかのもので、何より予想以上にきれいで驚きました。

男二人で来る所ではなかったかもしれませんが、そこは二人とも美術の先生。各自で美しさや面白さを見つけ、しっかり鑑賞していました。

上の写真はトンネルのようになっている箇所なのですが、壁面と天井が面白い!

これ、りんごの木箱を積み上げたものなんです。これが一番良かったな-。

 

りんごの木箱の可能性は以前から感じており、我が家でも加工して自室や玄関に置いているのですが、これだけの量でトンネル作っちゃうとはなー。うーん…弘前のイルミネーション負けたな…。

合間にいいもの見せてもらいました。

…しかし、この日は大雪。とてもじゃないけどゆっくりは見ていられませんでした…。

 

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展示の方法を考える2

2014-01-09 00:12:34 | 日記

ずっと前に考えていた構想をようやく形に。

以前の「展示の方法を考える」参照です。

明日が『青森県中学校選抜美術展』の作品搬入日なので、ここ数日受験業務や部活動、会議資料作成の合間を縫って準備してきました。

 

まず1ヶ月ほど前に、20センチ四方の段ボールを3枚合わせたものを…何枚だったかな??忘れましたが10枚ほど作っておきました。

それに最近になって着色。アクリル塗料とラッカースプレー使用。

色は作品の邪魔をしないよう迷わず白。↑こんな感じ。

 側面は段ボール段ボールしていて気になったのですが、そこまで処理する時間もないので今回は保留。

自分がかつて制作した参考作品を使って説明します。、↑こんな感じに展示の際に使用したいと考えていたわけです。幅をとる作品も、段差を作ってあげるとコンパクトに狭い場所にも展示できますし、展示する空間に縦の広がりが出るのではないかと考えたのです。

以前メモで構想を紹介していたとおりの感じ。

 

…しかし、搬入を明日に控え、ちょっと考えが変わりました。

というより、別の使用方法を思いつきました。

明日展示する彫刻作品は5点。であれば、もうひとつの展示構想にあった、東北造形で使用したアクリル板の展示台5個で十分じゃないか。…であれば、この段ボール台は他の用途に使えるぞ。

で、早速時間もないので頭の中の新たな構想をもとに、加工しやすいアルミの針金で即準備。

↑彫刻作品に使用したいので、今回出展する5作品に合わせて10本こんなのをチャチャッと作りまして、

こんな感じに。

要するに作品紹介のミニパネルのようなものにしようと思ったのです。

本題材前半に構想をまとめる際に使用したワークシートの一部をスキャン。縮小印刷して名札と一緒に貼ってみました。

裏から見るとこんな感じ。…ですが、安定感がない…。

足がいけなかった。すぐ改善。

針金の足を↑こんな風にすれば良かったんだ。

試しに作った1本で試してみよう。

で、先ほどちゃんと紹介していませんでしたが、段ボールの側面の穴を利用して、針金の足をズボッと。

接着しなくて済むのでまた再利用できますし、足を外せば板を重ねて持ち運べる。

もちろん元々の構想通り、作品展示台としてもまた使えるのです。

我ながらなかなかいいアイディア♪

ここで側面を無理に処理していなかったことが功を奏しました。

 裏から見るとこうなってます。今度は安定感抜群!

じゃじゃーん、これにて完成!

よし、で、合計5作品用に5本同じ足を作ってと。

間に合った!明日の搬入の荷物に入れて、車に積み込んで…終わった~(>_<)

怒濤のようにダダダーっと作っちゃったぞ!でも満足。これらを使って魅力的な展示をしてみようと思う。

しかし忘れちゃいけない。ここで注意しなきゃならないのは、他の学校さんにご迷惑をおかけしないようにすることだろう。

もちろん他の学校の生徒さんたちの力作も一緒の会場に並ぶわけですから、迷惑をかけるような展示になってしまいそうなら、泣く泣くプラン変更も考えねばと思う。

そこは変な我を通し過ぎないように気をつけよう。

 

いや~しかし今回の作品は非常にかさばるぞ…アクリル台も持ったし、平面作品はたいしたことないものの、何より立体作品たちが壊れやすいものばかり。段ボール箱を改良したり、箱の中で動かぬように固定方法を工夫したりとけっこう大変だったな…。車に乗ったら当然のようにバックミラーには箱しか写っていない…。やばいやばい…。

あとは展示までに絶対壊さないように慎重に慎重に安全運転で美術館に向かおう。

 

あら?長くなってしまいました。明日じゃないな、もう今日ですわ…。

夜の懇親会まで参加予定なので、長い一日となります。

というわけで寝ます。急いで寝ます。

次回は同美術展の感想やら紹介の予定です。

 

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「ロボ木ー」作りから考えて

2014-01-07 22:48:36 | 日記

1月4日(土)、「弘前こどもコミニティー・ピープル」さん主催の「ロボ木ーをつくろう!100人ワークショップ」に、子どもと参加してきました。

冬休み前に、小学校でチラシを配られ、うちの子は興味津々。

妻と子2人からの申し込み依頼があったので、「ま、いっか。」くらいのテンションで申し込み。

で、行ってきました。

これが、最初に配られる説明書とキット。

説明に基づいて制作開始。

市内のインテリア科の高校生が各テーブルにサポートに付いてくれたので、子どもは喜んでサポートを受けながら制作しました。

…美術の先生は、あえて手を出しすぎないよう子どもと高校生ペアを見守ろうとしたのですが、んー…どうしても黙っていられないんですわ…。

ついつい手を出してしまいますね。どこに手を出したかは、後述するとしましょう。…いや、ずっと写真見ていっていただければわかるかな…。

で、まずは木槌でトントン。簡単にここまではできちゃいます。

子どもに木槌を持たせて、なるべくサポートのみに徹しました。

で、何やかんやで完成。ん?途中の写真がないって?だって…忙しかったんだもん。

右のものは僕の作品。

…センスがないのではありません。子どもばっかり手伝って、自分の作品は木槌のトントンと、目を接着したところだけでストップになってしまったというわけです。

 

子どもの作品は、最後の全体での鑑賞場面でも取り上げられました。事前にアイディアスケッチを描いて持参していたので、そちらも紹介されて子どもはご満悦♪

制作時間は1時間半弱。個人的にはワンピース作りだけでほとんどの時間を費やしてしまいましたね……(^_^;)

それでも物足りないので、帰ってから更に服に手を加え、腕にも装飾するよう促し、やっと完成です。2人一組の参加、材料費など込みで¥1,000。いいんじゃないですかね。

襟のところと、裾のところにヒラヒラつけてみました。子どもも満足です。

パパのは…まだ真っさらなまま…。そのうちインテリアに貢献する程度に仕上げて玄関にでも飾ろうかなと目論んでます。

 

これで冬休みの工作も完成したことになるのでした。

 

さて、美術の得意な親たちが手を加えた作品なんて、先生たちが見たらすぐわかっちゃいますよね。長期の休み明けに、やたらと大人びた作品に生まれ変わって完成され、提出される作品たちはよ~く見てきました。

きっとこのロボ木ーもバレるんだろうなー。

ちなみに「弘前こどもコミニティー・ピープル」さんは呼べば学校に来て下さる…かどうかは知りません。自分ではそこまでは考えていないので調べてもいないわけで。

小学校の図工の授業なら子どもたちは喜んで制作するんじゃないかなーとは考えました。

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