蒲田耕二の発言

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アメリカの戦略

2010-11-13 | 政治
ほらな、案の定だ。菅内閣はAPECで決定的にアメリカべったりの方針に舵を切った。小泉内閣やその後継と、ぜーんぜん変わらない。民主は第2自民になった。市川房枝が生きていたら、なんと言っただろう。

菅直人は無論、アメリカとも中国とも仲良くする、などと口では言っている。だが対米関係強化は中国との離反に正比例することぐらい、百も承知だろう。アメリカはいま中国敵視政策を採りだしてんだよ。人民元を切り上げろと難題を持ち出して。

世界最大の対米債権国、中国が通貨を切り上げれば、つまり対ドル為替レートを下げれば、アメリカの借金(対外債務)はその分少なくなる。日本をさんざん食い物にしてきた手口だ。

アメリカその他の資本主義体制は、絶えず消費をしていないと経済が回転しない。日本やアメリカの不景気の原因が消費停滞にあることは、だれにでも分かる。

最大の消費は戦争だ。だから第2次大戦後、アメリカは絶え間なく戦争してきた。戦争を継続するには敵国が要る。50年カネづるにしてきた冷戦体制が崩れてからはイスラム社会を敵にしたが、世界中で評判が悪い上、産油国(=親米)以外のアラブ世界を叩いても得るものは少ないので金持ち中国を敵にし始めたのだ。

しかし中国は核を持っているから、実際に戦闘を始めるわけには行かない。そこで中国を仮想敵として、アジアの緊張状態を持続させようとしている。日中が手を結んでアジアの軍縮が始まると、アメリカはものすごく困るのだ。経済でも覇権でも。

郵貯1500兆のうち1200兆は円高と簡保施設の叩き売りその他で、すでにアメリカに吸い取られた。いや、自民政権が献上した。

アメリカは残り300兆も狙っているそうだ。小沢を葬り、親米タカ派を外相に据え、よきに計らえのバカ殿を首相にしたのは、自民政権と同様のスムースなカネの吸い上げ装置を日本に作らせるためだったとしか思えない。

9月の民主党代表選は要するに、政権交代の実を無にするクーデターだったんだね。

この日、政府御用放送、というよりアメリカ宣伝機関の一つNHKは、インドネシアの経済成長を伝えるドキュメンタリーを放送した。中国なんかと仲良くしなくても日本がパートナーを組むべき相手はいくらでもあるよ、というわけだ。

しかし中国もバカだ。ノーベル平和賞の授賞式に出席するな、などと世界中から嘲られるようなマネをして、対外イメージに関する感性がないのか。

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