続強子の部屋

思いつくまま、気の向くまま、書いています。

終戦の日の想い出

2021-08-15 22:56:35 | 忘れない

 

我が家は東京大空襲で焼け出されて、命からがら逃げて

家族全員無事でした。

焼け残った空き家を借りてやっと

落ち着きましたが、それから毎日空襲です。

艦載機は怖かったです。東京の山の手の空襲は

沢山の米軍の飛行機が爆弾らしいのを落とすのが

見えました、赤い液体のような物も落としていました。

どろどろと落ちていきました。

焼け跡の空き地に家族で避難して空を見ていました。

あるとき、空から沢山の紙がひらひら落ちてきました。

拾ったら警察に届けないと、ひどい目にあうと言われ

ていました。我が家の路地にひらひら落ちた紙は

見かけない男の人たちがみんな取って行きました。

素早かったです。

8月に広島に新型爆弾が落ちたそうだ、と大人達が

話していました。

8月15日 素晴しい青空の綺麗な朝でした。

お昼に天皇陛下の大切なお話しがあるので、ラジオを

聞くようにと言われました。

我が家のラジオは雑音ばかりなので、近所のお宅に

行きました。

他の家の人も来ていました。私は白いブラウスを着せられ

ました。

天皇陛下のお声は雑音のせいか私には良く分かりませんでした。

大人が泣きました。負けたんだ~と誰かが言いました。

赤ちゃんを負んぶしたお母さんが

泣いて、赤ちゃんも泣いていました。

家に帰り父がもっと頑張れと言うのかと思った。

母はこれ以上空襲が続いたら、気が狂ったかも知れない

と言いました。

天皇陛下お話を聞いて、戦争が終わった!万歳なんて言う人は

いませんでした。やっぱり負けたかなんていう人も。

みんな負けるなんて思っていない人ばかりでした。

私7歳の頃の事です。

なぜか3月10日に焼け出されて、8月15日まで学校に

言った覚えがありません。