木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

カラスの学校

2022年07月03日 15時36分24秒 | 耕作放棄地

親が子どもに願う事って何だろうか、こんな疑問がフト脳裏をかすめる。何とお答えだろうか。一般論だが、それは「健康」と「健やかな成長」の二択では無かろうかと思っている。しかも望まれるのは人間様に限らず、あらゆる生命体に関わるものでは無かろうか。こんな事を考え出したのは、とある現場を目撃した事による。他でもない、カラスの教育現場を目の当たりにしてしまったのだ。現場は農園の西端、長老の「キュウリ畑」である。親子のカラスが、朝から何やら騒がしかった。カアー、カー、ガオー、ガウオー・・・・といった賑やかな鳴き声が。生憎、カラス語は理解不能だが、言いたい内容は大凡想像がつく。①安全を確認せよ、②目的物を特定せよ、③ネットや糸に留意せよ、④対象物を食いちぎれ、⑤素早く現場から離脱せよ、⑥現場に証拠を残すな・・・・・・恐らくこういった内容を教え込んでいるのだろう。カラスが何日で親離れするのかは不明だが、必死の模様だ。

少し背丈の異なるカラスが二羽だから、親子に相違ないだろう。春先に生まれた子ガラスに、「生きる術」を教え込んでいるものと思われる。上述のように、生後何日かたつと子ガラスは親離れする。以後は自力で食料を確保して生き抜かねばならないのだ。それにしても教育現場に選ばれた長老の畑が気の毒、後ほど現場を訪ねてみたら、彼方此方にキュウリの食い散らかしが。親の教えも十分では無いようだ。子ガラスにしたら、美味しいキュウリに食らいつくのに必死・・・・・といった状況だろうか。何で長老のキュウリ畑に・・・・・・と推察してみた。現場は農園の西端、人の出入りは少ない箇所だ。森がすぐ側にあり、カラスは身を隠しやすい。朝早くの時間帯で、現場をうろつく者も見当たらない。キュウリの成長が早く大きめな実が付いている。防鳥ネットを張られていない。・・・・・・といった事由に因るものだろうか。

獣害、鳥害、虫害・・・・への憤慨も当然だが、親が子どもに寄せる情愛を眺めていると、何やら怒りも少しは収まってくる。彼らも生きているのだなあ・・・・との思いにかられ、つい余計な事を連想してしまうのだ。「作物は獣や鳥や虫が半分、人間の取り分が半分」と。ネットを張ったり、薬剤を使用したり、妨害用具を設置したり・・・・の防除工作をすべきだが、ついつい甘く成ってしまうのだ。願える事ならば、特定の某かの作物に集中して食害してくれたら、そう願っているのだが無理な話かな。

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連作障害は如何に

2022年07月03日 15時32分36秒 | 耕作放棄地

梅雨の合間をぬってジャガイモの収穫が始まった模様だ。仲間達も次々と掘りあげている。子狸の場合、「ダンシャク」の品種については既に掘りあげている。サツマイモの植栽加減による早めの対策だ。今回は「アンデスレッド」の品種について掘ろうかと思っている。実はこのアンデスレッドのジャガイモ、とある実験の実施場でもあるのだ。野菜栽培における「連作障害」という言葉をお聞き及びかと思うが、その影響を調べて見ることに。つまり昨秋ジャガイモを植え込んだ場所に、あえて又ジャガイモを植え込んでみたのだ。典型的な連作だが影響はどうだったのだろうか。興味半分・不安半分・・・・といった心境で掘り出してみた。独特な赤色のジャガイモが出現する。一見すると数量はまあまあ、粒の大きさは小さめのようだ。

畝に沿って掘り出していく。幸いなことに欠損株は無いようだ。全般に良く出来ており、取り立てて連作障害と思える影響も見当たらない。あえて特徴づければ上述のように小粒なサイズであろうか。但し、サイズ感は小さいものの、連作障害に因るものなのか、追肥の不足に因るものなのか、は不明だ。相対に肥料控えめの傾向があるので後者の事由かも知れない。何個かはネズミに囓られている物もあったが、これは通常の被害だろう。モグラとネズミによる連係プレーだ。一般に、連作すると微量栄養素の欠乏で作物に悪影響が出ると言われている。1回位では大きな影響が出ないのか、言われるほどの事が無いのか、そこらは不明だが、見掛ける範囲では大きな悪影響は無い。

実験は繰り返し行ってみる必要がある。今秋、同じ場所にあえて「秋ジャガ」を再び植栽してみるつもりだ。悪趣味かも知れないが、どんな影響が出るのか興味津々、結果については何時の日か又報告致しましょう。掘り出したダンシャクイモ、少しづつ頂いている。蒸かして食べたり加工したりの日々だが、素朴な蒸かしイモを少し薄めの塩味で頂くのが最高かと。堀り立てのジャガイモに勝るスウイーツはありませんぞ、是非にお試しあれ。提供したご近所集も大喜びのようで、アンデスレッドの品種もお待ちかねだろう。

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アピオスの栽培

2022年07月03日 15時24分14秒 | 耕作放棄地

「アピオスとは何ぞや」、まるで哲学問答の命題でもあるかのようだが、そんな大層なものでは無い。植物の名称なのだ。まるで始めて聞いた言葉だ・・・・そうおっしゃる方も少なく無いと思うが、子狸も同様で始めて遭遇する言葉である。実は例の若き挑戦者であるO氏が挑戦中なのだ。ミャンマー人の知人から貰ったとかで種子を入手した模様。聞くところによれば、北米原産のマメ科の野菜のようで、ツル性の形状で育つとか。実はピンポン球位の大きさで土の中で育つようだ。食感は小型のジャガイモといった印象だそうな。アメリカインディアンの強壮剤(材?)だった模様で、彼らの戦闘力の源泉だったのだろう。栄養価が豊富なようで、ジャガイモと比較すると、カルシウムが40倍、タンパク質が6倍、繊維質が5倍、鉄分が4倍それにビタミンEも豊富だとか。流石にレシピまでは聞き損ねたが、多分ジャガイモと同様かと思われる。

非常に稀な植物なので、季節を巡って追っかけてみようと思っている。春先3~4月に種蒔きし、収穫は11月位だそうな。現在は植え込んだ種が成長を始め、ツルが1メートル位に伸びた状況。無論、エンドウ同様のネット環境で育成中だ。長めの畝に端から端まで植え込んであるので、結構な分量かと思われる。そうそう栄養価が豊富なので食べ過ぎには要注意だそうな。1回当たり3~4粒程度が適量だそうで、食べ過ぎると精力が付きすぎて悪影響をもたらすとか何とか。食生活は各位の裁量にお任せするとして、どのようなレシピが展開されるのか楽しみでもある。

それにしても栽培期間が長いですね。8~9ヶ月の期間を要し、耕地を長期間にわたって占有するのが一寸難かな。エンドウやタマネギでも長いと思うが、それでも半年程度だ。まあ、彼の場合は「下仁田ネギ」の15ヶ月のように長期戦略が得意なのかも。気持ちを長くもって見守っていきますか。「アピオス」、始めて遭遇した北米原産のマメ科野菜、どのように育っていくのか興味を持って眺めている。ちなみに我が国では青森県が栽培の中心だそうな。無論、東北地方に限定されるものでは無く、栽培そのものは九州でも可能だとか。台風などでネット環境が破壊されないように、大事に育てて欲しいものだ。

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サツマイモの定植

2022年07月03日 15時02分20秒 | 耕作放棄地

何時もの種苗店で尋ねてみたら、「今年の芋苗の入荷は6月5日まで」とのこと。慌てた。想定よりも早かったのだ。急いで日程を変更し、「サツマイモの定植」へと舵を切った。まずもって予定地のジャガイモ畝だが、未だ緑色青々しい茎なんだが撤去することにした。光合成実行中のようで、ジャガイモは熟成中と思われるがやむを得ない。老体に鞭打ってジャガイモ掘りを行ったのが3日の金曜日、それから雑草の撤去と耕耘作業、畝立てと続いて下準備が出来たのが4日の土曜日、結果苗の購入と定植は5日の日曜日とあいなった。ギリギリのセーフだったのだ。仲間達は森での作業中なのに、例の「百姓候補生」氏と黙々と芋植えを行っていったのだ。彼もギリギリで間に合った模様。

芋ツルは最終入荷がアンノウイモ、ナルトキントキ、の2品種だった。安定型のナルトキントキを選択、40本を購入した。丁度ジャガイモ畝の全体に行き渡る分量と見込んだのだ。畝に仮配置してみると、数本不足の状態。残念だが1本単位では購入できない。未植地には伸びてきたツルを切って回すことにしよう。画像をご覧いただきたいが、上段と中段は例の「百姓候補生」氏の芋畑、下段は子狸のそれである。定植直後なので未だ青々しい苗がけなげだ。左右両方に芋苗が見えるが、左側が先に植え込んでいたベニアズマ、右側が今回植え込んだナルトキントキである。本数は30本と40本の合計70本だ。私宅の保管分とご近所さんへの提供分としては、まあまあの量かなと思っている。

よく言われる俗語だが、「イモ・タコ・ナンキン」との言葉がある。大阪マダムの好物を表現した言葉のようで、この三者には見境なく飛びつかれる模様だ。マダム衆を狂わせるものが存在するのだろう。各種の野菜を提供しているご近所衆だが、サツマイモにはとりわけ目が無いようだ。収穫は10月の稲刈りの頃、もうしばらくお待ちを願おうか。それにしても同じ農作業とはいえ、待ち望んで期待しておられる方々の存在があれば炎天下の作業にも力がはいるもの。熱射はきついが作業にも耐えられるだろう。高熱の故、例の悪名高き武漢ウイルスも逃げ出すのでは無かろうか。

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早苗並び立つ

2022年07月03日 14時50分59秒 | 棚田

早朝には少しひんやりとした空気が流れている。初夏特有の湿った重苦しい暑さでは無いようだ。この季節、油断すると体調を狂わせやすい。暑さ、ヒンヤリ・・・・の変動に体がついていかないのだ。風邪など召されぬように、ご注意あれ。まだ仲間達が出動しない農園を彷徨っていると、彼方此方に早苗が見受けられる。どうやら先週中位で当地の田植えも終わったようだ。ほぼ連日農園には出向いていたのに、田植えの賑やかさは感じないままだった。従前のように、大勢の方々が田圃に入り込んでの田植え作業・・・・・といった光景は無くなった。田植機が走り回り、見掛ける人影はせいぜい2名程度。田植機を操作するオペレーターと苗を補充するアシスタント位だ。師匠宅の田圃も何時の間にか田植えは終わっていた。どうやらサラリーマンの息子氏が仕事の合間に片付けてしまった模様だ。

聞くところによると、稲作で田圃に入るのは年間10日~20日程度とか。苗のJA購入や機械化による時短或いは省力により、僅かな日数で米作りは終了するそうな。そりゃあ、田植えの賑やかさも感じないままであろう。江戸時代の、全てを手作業で行っていた稲作が懐かしくもあり、思い出深い作業でもある。激しい労働だったとは思うが、収穫への期待と思いが作業に耐えさせたのだろう。収穫の喜びに天地に感謝しきりだったかと思う。今は短時間で収穫可能な故か、作業は楽になったが喜びは減少したようだ。何が良いのか悪いのか。

初夏の農村風景だった、田圃とツバメとのコラボレーションは見られ無い。当地にはまだツバメの飛来は無さそうだ。それとも別の地域へと鞍替えをしてしまったのだろうか。農家風建物が減少し、民家から軒先が無くなってしまった。人と共存して安全を守るツバメにとって、当地は生存不能な地域となってしまったのかも知れない。ツバメの姿は明日の我が身かも、そう思うと・・・・・・寂しい限りだ。健気な早苗たちは、微風に揺らぎながら懸命に生きようとしている。秋の実りへと、与えられた使命を全うしようと必死なのかも。今年の台風は如何か、襲撃の無い事を願っているのだが。

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