木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

防鳥ネットの効能は?

2022年07月20日 06時14分16秒 | 耕作放棄地

農園活動を行っていると、敵対勢力とのせめぎ合いが生じることもマレでは無い。強烈なのが、クマ・イノシシ・シカ・サル・・・といった面々であろうか。幸運な事に当地ではこれらの害獣の出現はほぼ見られ無い。代わって第2軍とでもいうのか、次なる勢力が存在する。アライグマ・ハクビシン・タヌキ・カラス・野鳥・・・・といった面々で、少し小型ではあるが被害の発生も少なく無い。当然ながら防獣・防鳥対策等を行うのだが。知恵比べで勝つことも多くは無いのだ。襲撃を受けて半ベソ状態となってしまうことも、ままである。仲間の一人、「長老」の対策状況を見てみよう。仲間内では最も熱心に対応策に取り組んでる御仁だろう。

画像上段が彼のスイカ畑だが、周囲を防獣ネットで囲い、上空は防鳥ネットで覆われている。鉄壁の構えといえば、少々過大評価だろうか。ともあれ、一般的には対策は出来上がってるかと思われる。スイカを狙うのは主としてアライグマとカラス、まず侵入は困難であるだろう。通りかかって覗いてみたら、鉄壁と思えたネット群に異様な小動物が。画像下段がそうだが、ネットに絡まって息絶えていた。恐らくだが、ネットに足をとられ脱出を図ってもがき苦しんだが、命運が尽きたものと思われる。通常、彼がスイカを襲撃するとは思えないが、スイカの甘さに引き寄せられたものだろう。アライグマやカラスの襲撃で、何処かでおこぼれにありついた体験があったのかも。こうした事例の場合、野鳥類はネットを外して逃がしてあげるのだが、彼の場合は間に合わなかった模様だ。

自然界は「弱肉強食」というか「食物連鎖」というか、とにかく生きるか死ぬかの二択の世界。なかなかに生き抜くのも大変な状況だ。農作物を狙うのも生きんが為、一概に非難も出来ないだろう。連中にとっては山の中よりも田畑の方が好都合、一寸慎重に行動すれば美味しい食べ物がワンサカとあるのだから。山の中より里の世界が住みやすいに決まってるだろう。雨でテレビを眺めていたら、四国の祖谷渓地方の山地農家で、90代になろうかという婆様が語っておられた。「山地の農業は野のものとの戦いよ」と。野のものとは上述の害獣達を指すのだろう。何処の地域でも、生きんが為に攻防の戦いが続いているようだ。戦いの最中に、不幸にして戦死してしまったのが画像下段の彼だったのだろう、合掌。

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