どうやら夏休みに入った模様で、通学路も静寂さを増してきた。野の畦道も同様で、最もこちらは夏休みでは無く暑さが原因のようだ。「うだるような暑さ」との表現があるが、まさにそのような時期で、出来ることなら農作業は敬遠したいところ。仲間達も適当に休暇をとっているのに、せっせと農園へと通っている。保有している刈払機の調子が悪く、原因究明に難儀してるのだ。自称工房に用具や刈払機を広げ、あれこれと思案六法してるのだが、僅かな知識や経験はおぼつかない。暑さの故もあってか頭は回らず堂々巡りを繰り返すのみか。こうした状況の中、涼やかさとまではいかないが、ホッとするような気分にしてくれるのが、野の花々。子狸の耕地は師匠宅横の畦道を通って通うような通路となる。師匠夫人が花好きとあってか、通路にも種が飛ぶのか或いは球根を植え込まれるのか、様々な花々が咲き誇る。
この時期目に付くのが画像の花々、「オニユリ」に「オシロイバナ」それに「ヤブカンゾウ」であろうか。他の地域でも見られるから、野生の花々かも知れない。観賞用として庭先に植え込まれてるケースもあるから、栽培花とも言えるかも。ともあれ、野に咲く花々は一際美しいようだ。厳しい環境下とは思うが、暑さにもめげず力強く生き抜いて花を咲かせている。懸命さで人間は彼らに負けているのかも。暑さで修理に熱が入らぬ時、座り込んで遠目に花々を眺める。しばしの悦楽かもしれませんね。現在は真夏の真っ盛りとあってか、農園は緑一色に染まっている。それはそれで見事な景観なのだが、緑の中に赤い花々が存在すると一際目立つようだ。眺めにおいで、と手招きしてるようで、ついつい近寄ってしまう。
夏野菜も終盤を迎えた。トマトやキュウリ或いはナスなども末期の状態で、近々撤去作業に入らねば成らないだろう。時期的には8月末が冬野菜の種蒔き期、このくそ暑い時に冬野菜?とも思えるが、歳月は待ってはくれない。逆算するとスケジュールが詰まってきて、のんびりする余裕は皆目無いのだ。野の花々に見とれるのもしばしの間、なかなかゆっくりとはさせてもらえないようです。「貧乏暇無し」とも言いますが、作業に追われる日々が人間にとってはある意味幸福な季節なのかもしれませんね。