栽培物が収穫出来るのは何も畑のみでは無い。田圃も森も畦道も・・・・・然りなのだ。今回は森の中を想定してみよう。師匠格の某氏は森の中でダイコン栽培を行っていた。雑木と雑木の僅かな隙間に種を蒔き、やがては収穫へと到るのだから。何というか、栽培技術というよりサバイバル技術の方が近いニュアンスなのかも。本稿はそんな特殊な事例では無い。単純にキノコ栽培の話なのだ。
主役は例によってシイタケ、最も取り組みやすいキノコなのかも。シイタケ菌がコマとして販売されており、原木さえ入手出来れば簡単に実行可能だ。未だナラやクヌギが豊富だった頃、伐採した樹木を1.5メ-トル前後に玉切りし、原木としていた。ドリルで原木に穴開けしコマを打ち込んだら下準備OK。後は木陰に並べて湿気を絶やさぬように管理すれば良い。1.5年~2年ほどすれば収穫可能だ。
現場は森の果樹園主体だったが、一部は農園へも持ち込んで竹林に設置した。しかしながら竹林内では上手く育たず、収穫は今一だった。思うに竹林内は木漏れ日の浸透が激しく、乾燥状態だったのだろう。常緑樹の森の中なら程よい湿気を確保出来たかと思う。
原木栽培のシイタケは格別だ。効率性を考えれば菌床栽培がベターかも知れないが、うまみでは、原木>菌床、となるのではなかろうか。季節は3月、今頃は原木への植菌のタイミングであり叉収穫の時期でもある。先日の日曜日は森の作業日だったが参加したメンバーはシイタケのご賞味とあいなったのだろうか。
植菌作業だが、時期とは言え森の果樹園にはナラやクヌギは少ない。いわゆる原木の入手に難アリなのだ。何処も同様かと思えるが里山が荒廃し、里山林の樹林に異変が生じているようだ。シイタケは原木栽培では無く菌床栽培の物しか賞味できない時代なのかも。
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