山の上のロックの永~い旅(9)

2014-08-12 20:52:20 | 童話
『みんな見えなくなってしまった。』

僕はズズッ、ズズッと森の中を滑って行った。

今度は転がらないので楽だったが、ゆっくりと時間をかけて移動して行った。

ズズッ、ズズッとゆっくりと滑っているので、蛇やネズミやリスたちにも追い越されたが、ず~と動いて行った。

暫くすると水の流れる音が聞こえ始めた。

『あっ、冷たい。』
僕のお尻と背中が水の中入った。
『ここは小川だ。』

僕はきれいな水が流れている小川の中で止った。

山の上からの雪溶け水が流れ込んでいる場所なので水が少なく、魚は居なかった。