なぜだろう(4)

2015-06-10 21:11:47 | 童話
僕は友達に聞いてみた。

『ねぇ、君んちのお花やテーブルは話をするの? 僕んちのお花やテーブルはお話しをするんだよ。』
『うん、お話しするよ。』
『いつから?』
『この前の雷が落ちた時からだよ。』
『ふぅ~ん。僕んちと同じだね。』
『そうだね。』
『どうしてなのかなぁ。』
『どうしてなのかね。』
『だれかに聞いてみようか?』

『ねぇお母さん お花やテーブルはしゃべれるの?』
『えっ、人間じゃないのに、しゃべれるハズが無いでしょ。』
『僕んちのお花やテーブルもお話しするよ。』
『そう、不思議ね。』
『どうしてなのかなぁ?』
『お母さんも分からないわ。』

『ねぇお母さん、このテーブルとお話しをしてみて。』
『もしもしテーブルさん、お話しができますか?』
『僕には話しかけるのに、お母さんには返事しないね。』
『そうだね。今度はお花に話しかけてよ。』
『お花さん、お花さん、返事をしてね。』
『やっぱり大人には話しかけないんだ。』
『そうだね。』
『今度は外のお花でやってみようよ。』
『そうだね、公園へ行ってみようよ。』
『そうしよう。』