学校は靴のかけっこ(2)

2015-06-20 11:42:00 | 童話
あれ、この教室の靴がみんな外に出てきた。
そうか、一時間目は体育の時間だ。
ほらっ、先生が石灰でみんなの走るコースを書いている。

全部の靴がピョンピョンととびはねだした。
準備体操だ。

みんなが並んだぞ。
ピョンピョン、ピョンピョン。

ピストルのあいずでスタートだ。

ブルーの靴が早い。
赤い靴も早い。
白い靴はもっと早い。

白い靴がゴールした、一着だ。
二着は赤い靴だ。

ピストルのあいずで次のスタートだ。

白い靴、灰色の靴、赤い靴、みんな速いや。
あれっ、前の組にくらべると靴が少ないや。
どうしてだろう、どの組も同じ数だのに。
あっ、はだしだ、はだしだ。
早い、早い、靴の代わりにはだしが走っている。
はだしが一着だ、次は赤い靴だ、そして白い靴、灰色の靴。
次々とピストルのあいずで走っている。
みんな走り終わった。
みんなハァハァいっている。

みんながんぱった。みんな速いや。