段々川が広くなって、魚も多くなってきた。
人間が川下りする船とも出会った。
『僕はロック、君達は?』
『ぼくは鯉。』
『わたしはアユ。』
『ぼくはイワナで、あそこにウナギも居るよ。』
『ロックは何処へ行くの。』
『海へ行くんだよ。』
『海はまだ遠いよ。』
『この川を転がって行くと海へ行けるよね。』
『うん、海の少し前まで行った事があるけれど、遠いよ。』
『ありがとう、頑張って行ってくるからね。』
そして、何年か転がって海の入口にやって来た。『水が少し塩辛くなったね。』
遠くに大きな船が見えてきた。
『海だ、海だ、海に着いたのだ。』
僕の上を大きな波がザブン、ザブン。
『ここは、波でユラユラと楽しいな。』
『やぁ、僕たちよりも前に来た石達もみんな丸くなっているね。』
『お父さん、お母さん、僕は海に着いたよ。お姉ちゃん、弟、海で待っているからね。気を付けて来るんだよ。』
何年もかかったけれど楽しい旅だったと、僕は思った。
おしまい
人間が川下りする船とも出会った。
『僕はロック、君達は?』
『ぼくは鯉。』
『わたしはアユ。』
『ぼくはイワナで、あそこにウナギも居るよ。』
『ロックは何処へ行くの。』
『海へ行くんだよ。』
『海はまだ遠いよ。』
『この川を転がって行くと海へ行けるよね。』
『うん、海の少し前まで行った事があるけれど、遠いよ。』
『ありがとう、頑張って行ってくるからね。』
そして、何年か転がって海の入口にやって来た。『水が少し塩辛くなったね。』
遠くに大きな船が見えてきた。
『海だ、海だ、海に着いたのだ。』
僕の上を大きな波がザブン、ザブン。
『ここは、波でユラユラと楽しいな。』
『やぁ、僕たちよりも前に来た石達もみんな丸くなっているね。』
『お父さん、お母さん、僕は海に着いたよ。お姉ちゃん、弟、海で待っているからね。気を付けて来るんだよ。』
何年もかかったけれど楽しい旅だったと、僕は思った。
おしまい